![黒目川](http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/05/0000123905/60/imgd99c22f8zikczj.jpeg)
----あれっ、これ携帯の写真だよね。
映画のシーンとは違う。どういうこと?
「うん。この前観た『河童のクゥと夏休み』が
あまりにも素晴らしくて
ちょっとロケ探訪してきたってわけ。
ここはこの映画の
重要な舞台となる黒目川」
----へぇ~っ。でも確かそれってアニメだよね?
「そう。
あの大傑作
『クレヨンしんちゃん・嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の監督、
原恵一初の“マンガ原作ではない”アニメ。
この映画は
東久留米在住の児童文学作家・木暮正夫の原作が基になっているんだ」
----ふうん。と言うことは、
この黒目川と言うのは東久留米にあるんだ。
「そういうこと。
この映画化のため
原作者に会いに行った原恵一監督は
街の中を2本の河が流れるこの東久留米の街並みを
とても気に入ったんだね。
ロケハンにロケハンを重ね、
東久留米駅や黒目川周辺はそっくり再現。
映画の中で使われる効果音も、
実際に東久留米の街音を使ったらしい」
----ニャるほど。
で、お話の方はどういうものニャの?
河童が出てくると言うことはファンタジー?
「簡単にプロットを話すとこうなる。
夏休み前のある日、
小学校の帰り道に上原康一は大きな石を拾った。
化石のようにも見えたその石を
水で洗うと中から出てきたのはなんと河童の子供…。
その第一声が『クゥ~!』だったことから、
康一はこの河童をクゥと名付ける。
何百年もの間、
地中に閉じ込められていたクゥ。
しかし時は移り、
この時代には彼を苦しめたお侍もいなければ、
住んでいた沼もない。
見かねた康一はクゥを河童伝説の残る遠野へ連れて行くが…」
----ニャるほどね。でもそこにも河童はいなかった!
「そういうこと。
まあ、お話はここまでにしておこうかな。
実を言うとこの映画は、あまり喋りたくないんだ。
観た人とだけ、
お互いにその感動を分かち合いたい部類の作品」
----でも、それだけじゃ
観る気がいま一つ起きないニャあ。
どういうところがいいのか少し話してくれなきゃ…。
「そうだね。じゃあ少しだけ。
まず、クゥたちが住んでいた沼がなくなった理由。
それは江戸時代に私利私欲に走るお侍が干拓してしまったから…。
これって現代にもありそうな話だよね。
さて、クゥが息を吹き返した遠因となるのは
現代の小学校ではもはや普通となっているイジメが元で起こった
ちょっとしたアクシデント。
一方、康一の家にはクゥと心で会話できる犬のオッサンが飼われている。
実はこのオッサンもイジメの二重構造で
康一の元へやってきている。
ぼくは物語としては
このオッサンの話でまずやられたね」
----ニャるほど。
そういう話には、えいは弱いものニャ。
「そうなんだ(汗)。
そこには
あまりにも辛い別れがある。
この<別れ>は、
この映画にはその後、幾とおりも出てくる。
オッサンとクゥ。
康一と同級生の女の子。
そして最大のクライマックスとなるのは
やはりクゥと康一の<別れ>。
この映画を観ているうちにぼくは
寺山修司の『サヨナラだけが人生だ』という言葉を思い出してしまった。
果たしてこれはどこまでが原作で
どこからが原監督のオリジナルなんだろう?」
----ふうん。
でもそれだけだと、
普通の泣かせの映画にしか見えないけど…。
「いや。さすが
『クレしん』で場数を踏んだ監督だけある。
家族の描き方が実にリアル。
子供と一緒に無条件に
クゥを育てることを受け入れる父親。
恵一と一緒に夢中になるその姿には
監督の男性観が窺えたな。
<男はいつまでも少年>と言う感じ。
一方、妹の瞳は家族の関心がクゥの方にばかり行くことがオモシロくなく、
クゥにわざと辛くあたる。
そしてそのすべてを達観したように受け入れる母親。
父親には田中直樹、母親には西田尚美。
このボイス・キャスティングもピッタリとハマっていたね。
また、人間たちに追いつめられたクゥが登る
東京タワーのシーンも見逃せない。
だれもが普通なら『キング・コング』を思い出すこのシーンも、
『クレしん』ファンならば
それは『オトナ帝国の逆襲』となる」
----ニャんだ。結局いろいろ喋ってる(笑)。
「あっ。ヤバいヤバい。
じゃあ最後にこの黒目川で観た鳥さんを…」
![白鷺](http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/05/0000123905/61/img20a52a91zik4zj.jpeg)
----ニャに、これ?
「これは白鷺。
まさか東京で
この鳥にめぐり逢えるとは思わなかったね。
遊歩道沿いには花があふれ、
川には鴨や鯉が泳ぎ、
空では鳥がさえずる……。
まるで小旅行をしたような気になっちゃった」
----う~ん。と言うことは映画がヒットすると
人がドッと押し寄せるかも。
ここで紹介したのも考えものかもニャ。
「mmmmm……」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「別れの映画はつらいニャあ」
![もう寝る](http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/05/0000123905/21/img93e72f79wp5h8e.jpeg)
※やはり原恵一はGreatだ度
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今一番観たい映画ですが、期待に違わぬ出来のようですね。
試写室もぐりこんで観ちゃおうかなあ。
公式サイト覗きにいってきました。
うーーん・・・ノーチェックだったけどいい感じだなぁ~
河童ってモチーフもちょっとツボなんだわ。
河童の飼い方なんて・・・読んじゃってるし(笑)
夏休みのお楽しみになりました。
この言葉、以前『ゲド戦記』でもいただいたような。
あのときも期待を煽って、
結果、ブロガーさんの間では不評だったので
正直、怖い部分も……。
でも、この映画、ぼくはほんとうに好きです。
ハイライトのキーワード、
それは「コンビ二宅配便」。
あっ、少し言いすぎかも。
この作品、
いまのところ夏の一押しです。
原監督はホンモノです。
アニメはジブリだけじゃないと、
声を大にして言いたいです。
この作品は、テレビでCM予告を流しているのを見たんですけど。それだけでも何やらウルッときてしまったので、秘かにチェックしていたんです。
えいさんがロケ地を(アニメですが)訪れるくらいに魅了されたという事は、よく覚えておきますね。
今、公開しているアニメだとコナン(結構好きなんです)よりもクレしんの方が面白そうだなと思っていて。どちらも割と早くテレビで放送しそうなので、見てみたいと思います。
今回の『クレしん』は、なかなかよかったです。
それこそウルッとくるシーンも……。
その“泣ける”しんちゃんのベースを作った原監督、
これは期待以上の作品でした。
全編を通して良かったです。特にオッサンの東京タワーでの最後のシーンが凄く心に残っています。
>だれもが普通なら『キング・コング』を思い出すこのシーンも、
私も記事に書こうと思って忘れてしまいましたが、キングコングのオマージュだなと思いましたが、クレしんのオマージュでしたか(笑)
あの宅配便のコンビニ。
思い出すだけで、胸がつまります。
そうそう。
rikocchinさんのところに書き込みを試みたのですが、
なぜか文字変換がうまくいかず、
全部ひらがなになるのであきらめました。
以前にもこんなことがあったな。
うちのMac「ことえり」と相性が悪いのかな。
そしてもうひとつ。
劇場での試写会、ぼくも応募して当たりました。
みんな応募してないのかな?
私が子持ちなら、これは子供と観たいですね。
おっしゃる様に家族の描写が恐ろしくリアル。
若干不満な部分もあるのですが、色々な意味で多くの人に観てもらいたい素晴らしい「ファミリー映画」でした。
これ、めちゃめちゃ王道ストーリーでありながら、しっかり心に響きます。なんでも大人の男性の評判がかなりいいらしく、つい康一に感情移入してしまうんでしょうね。
ビジュアル的にちょっと敬遠されてしまいそうですが、広く観てもらいたい映画です。