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ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『アナベル・死霊館の人形』

2015-02-15 22:59:17 | 新作映画


(原題:Annabelle)


----うわっ。
ニャに、この怖い人形?
「おっ。
やはりフォーンもそう思うか。
ところがなかには
これを可愛いという人もいるようで、
ちょっと信じられないなと…。
実はこの映画は『死霊館』 にも出てきた人形アナベルが
なぜ、このような呪われた人形となったか、
その誕生の秘密を描いたもの」

----ということは
監督はジェームズ・ワン?。
「いや、彼は今回は製作に回っている、
代わりにメガホンを取ったのは
その『死霊館』 『インシディアス』で撮影監督を務めたジョン・R・レオネッティ
映画の基本は
『ローズマリーの赤ちゃん』『エクソシスト』の系譜に連なる
悪魔に魅入られた人間を描いた、
いわゆる正統派オカルト映画。
そこに、レオネッティは
さすが撮影監督上りと唸りたくなるほどの
見事なキャメラワークを見せてくれる」

----たとえば?
「最初に起こる惨劇。
これは、この物語の主人公であるジョン(ウォード・ホートン)と
妊娠中の妻ミア(アナベル・ウォーリス)の寝室の窓の向こう、
隣家の窓に映る殺人事件のシルエットから始まる。
悲鳴で目が覚めたミアは夫にそのことを告げる。
警察を呼ぶ前にまずは確かめてからと、隣を訪ねるジョン。
しかし彼は血まみれになってそこを飛び出してくる。
隣の夫婦はふたりとも、
家出してカルト集団に入った娘と、
彼女と行動を共にする信者の男に殺されていたんだ。
パニックに陥るジョンとミアに、
カルト集団は凶刃で襲い掛かる。
この複雑なシークエンスをレオネッティ監督は、
なんと1台のカメラを使い、
“長廻し”によるワンテイクで取り上げているんだ。
室内撮影ということもあり
ぼくは、
ブライアン・デ・パルマ監督の『フューリー』の三角撮影を思いだしたね」

----ニャるほど。
でも、あれはオカルトって感じじゃなかったよね。
「そうだね。
ただ、この映画は
そういった華麗なテクニックの中に、
『リング』のような
ヒロインの目には映らないところを
白い服の女性が、す~っと歩いていくといった
ジャパニーズ・ホラー的な要素も持ち合わせているんだ」

----いわゆる、ただいるだけだから
返って怖いってヤツだニャ。
えいは、怖がりだから
かなり辛かったんじゃニャイい?
「そりゃもう。
そこでぼくは考えた。
こういうホラーでは
ヒロイン自体は最後の方まで生き延びるから、
何か起こっても死なない、まだまだ大丈夫と思うことにしようと…。
あと、『サスペリア』などにも使われた
恐怖の法則。
何かがありそうなときは、結果、何も起こらない。
しかし、そのあとにワッとくる。

これを頭に入れながら観ていったんだ。
でも敵もさるもの。
その法則をさらにずらしながら
結果、恐怖を畳みかけてくる。
そういう意味では、
この映画、昨今のホラー中ではなかなかよくできていたんだけどね…」

----ん。どこか問題が?
「結局は、”館系ホラー”に収斂してくいく。
つまり、どこかで観たような映画になっていくんだ。
ヒロインが一気には殺されない理由なんかも
きちんと説明してくれていて
その点でも納得がいっただけに、
そこが少し残念だったね」



フォーンの一言「う=む。ホラー映画の女性はなぜかみんなタフなのニャ」身を乗り出す

※ヒロインは妊婦。ただでさえ不安なはずなのにね。
でも、母親になってからは子供を守ろうという意思が勝っていた度{



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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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たしかに (まっつぁんこ)
2015-02-16 15:22:18
「最初に起こる惨劇」はみごとでした。
「結局は、”館系ホラー”に収斂してくいく」⇒平凡と後の方にひきずられた感想になってしまいました(笑)
返信する
■まっつぁんこさん (えい)
2015-05-19 13:59:39
こんにちは。

ですよね。
あの冒頭の感覚でずっと押していってくれたら、
オカルトではないけど、
それはそれでけっこう怖いホラーになったのに…。
まあ、でもこういう「ちょっと言わせて!」くらいの作品の方が
ブログに書きやすいのは事実ですね。W
返信する

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