(原題:The Last Stand)
----この映画、シュワルツェネーッガ-の復活作。
“10年ぶり”というと、
その前は『ターミネーター3』になるんだっけ?
「そうだね。
以後、『』や『エクスペンダブルズ』
『エクスペンダブルズ2』もあったけど、
まあ、特別出演だったり、せいぜい肩慣らしの顔見せだったり…」
----そう言えばそうだね。
でもそれだったら、
もう少し話題になってもよさそうだけど…。
「うん。
この間、ある打合せの席で耳にしたんだけど、
これ、アメリカではヒットしなかったらしい。
ぼく個人としては多いに楽しめたんだけどね」
----どういうところが受けなかったんだろう?
「これは観てみるとすぐ分かることなんだけど、
映画が今っぽくない。
たとえば、ジェイソン・ステイサムのアクションみたいに
いわゆる、エッジの利いた映像じゃないんだ。
ただ、ぼくはそこに
逆にこの映画の魅力を感じたんだけどね。
最近のアクション映画ときたら、
青みがかったざらついた画を
ぶんぶん振り回すキャメラで捉える。
しかもそれをめまぐるしい編集で繋ぎ、
さらには耳をつんざく効果音を付け加える。
どうも、シャープという言葉を勘違いしているかのよう」
----それって、映画が
お芝居で勝負していないってことだよね?
「おっ、分かっているね。
実は僕もそう思うんだ。
もし、物語や役者で見せることができたら、
こんな小手先の技術は使わないでもいいはず。
この映画は、
シュワルツェネッガーという
いまや伝説の域に入ろうとしているビッグスターを主人公に持ってくることによって
技術周りのことに頼らなくていいようなっている。
カ―アクションにしても、
ここぞというときに使うだけ。
延々と繰り広げるような愚は犯さない。
その分、数少ないそのシーンでは、
趣向を凝らしたユニークなスタントを見せてくれる。
ガンアクションにしてもそう。
やたら、撃ち合いを続けるのではなく、
レトロな重火器を次々と使うことにより、
敵側のハイテク装備と対抗する」
----えっ、ハイテク装備?
どういう敵ニャんだろう?
ストーリーを説明してよ。
「では簡単に。
事件の引き金を引くのは、
まやく王のコルテス(エドゥアルド・ノリエガ)。
移送中にバニスター捜査官(フォレスト・ウィテカー)らFBIの警備を出し抜いた彼は、
時速400キロで走るコルベットZR1を駆り、
メキシコ国境に向けて逃走を開始。
彼が目指すのは
元ロス市警のオ-ウェンズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)が保安官を務める辺境の街。
FBIからの通報で上京を知ったオーウェンズは
コルテスをみすみすメキシコへ逃すか、
最後の砦(ラストスタンド)となって
阻止するかの選択を迫られる。
結果、後者の道を選んだオーウェンズの下には、
戦闘体験はないが気持ちだけは熱い4人の仲間が集結する」
----ニャんだか、漫画チック!
「確かに。
迎え撃つ彼らの武器が
スクールバスに、
第二次世界大戦の骨とう品なんだから。
ただ、これも突き詰めて言うなら西部劇だね。
メキシコの国境、保安官ときたら
『リオ・ブラボー』。
もちろん、あの名作と比べてしまったら
身も蓋もないかもしれないけど、
こういうシンプルな男のドラマで
映画を観始めた過去を持つ身にとっては
このジョン・ウェイン的な強い主人公とその仲間の構図は
ほんとうに懐かしい。
スクリーンで映画を観る楽しさ、
その原点を思い起こさせてくれた。
そういう意味でも、この映画はいとおしいね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「監督は『悪魔を見た』のキム・ジウンなのニャ」
※でも、今の映画ファンには突っ込まれてしまうんだろうな度
こちらのお花屋さんもよろしく。
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これアメリカではウケなかったのですかー?
最高に私は大好きです!
今っぽくないのに、ありきたりじゃないところ、本当にいいですよね。
楽しめました。
どうやら、そのようです。
でも、日本ではすでに観た人の評判も上々で、
後悔が楽しみです。
まぁ理由はともあれ、ビッグスターの復帰作としては十分だったのではないでしょうか。個人的にもそこそこ満足できるものでしたから。
圧倒的な存在感を持つスターと、古典的ながら良く出来た物語があれば、後は小手先の技巧は必要ない事を見事に証明しましたね。
アメリカでコケたのは残念ですが、キム・ジウンはこれからもハリウッドでやってほしいなあ。
なんだか水を得た魚の様でした。
本国でなぜ受けなかったのか?
一言で言えば今の映画っぽくないからじゃないでしょうか?
こういうオールドファッションな映画の楽しみが
忘れられていっているようで
少し寂しいです。
この映画の魅力をズバリ言い当てていますね。
そう、これはスター・ムービー。
ただ、そこに出ているだけでなく
その魅力をいかすだけのストーリーを用意し、
小細工を使わない。
真っ向勝負の映画という気がしました。
多少カー・チェイスで色を付けてるものの、基本は“街を守る保安官”が主人公の正統西部劇パターンをきちんと踏まえていて、西部劇ファンには嬉しくなる出来でした。
アメリカでヒットしなかったのは、そのオーソドックスな作りが、今の若い人にはウケなかったのでしょうかね。
ラストの殴り合いも、ジョン・ウェインとランドルフ・スコットが壮絶に殴り合う「スポイラース」を思わせてニンマリしました。
シュワちゃんは、次は本物の西部劇に出て欲しいですね。監督は引続きキム・ジウンで…。
アクション映画では寝てしまう私ですが、これは全然眠気を感じませんでした。
痛快作ですね!
結局、昔の映画はよく考えられていたってことかな…
なんて、少し寂しくもなりますが、
やはり、オモシロいものはオモシロい。
でも、それがヒットしなかったということを考えると、
さらに複雑。
映画というモノ自体が変わってきているんでしょうか?
アクション映画で眠くならないというのは、
重要なポイント。
最近では、韓国映画の
『殺人の告白』がそうでした。