----“信さん”、炭鉱町。
もしかして、これって『青春の門』?
「いや。そうじゃないよ。
確かに舞台は同じ福岡ではあるけどね。
これは『愛を乞うひと』の平山秀幸監督作品。
11月公開の中の、ぼくの大のおススメ作品」
----どういうところが?
分かった。生まれ育った場所と時代が同じなんだ。
「まあ、それもあるには違いないけど、
これを観ると、
『ALWAYS 三丁目の夕日』が、
いまになると感動が薄らいで、
なぜ、しっくりこなくなったかがよく分かる」
----そういえば、ヒロインも同じ小雪。
「そうなんだよね。
ただ、今回、彼女が演じているのは
“信さん”から見た年上の女性。
しかもそれは信さんの同級生、主人公である守の母親・美智代」
----ニャんだか、ややこしそうな設定だニャあ。
「いや、そんなことはないよ。
物語は故郷の炭鉱町に、東京から守が美智代とともに船でやってくるところから始まる。
突然都会から戻ってきたふたりに町の人々は好奇の眼を投げ、
守は悪ガキたちにいじめられる。
それを助けたのが信一。
偶然にそこを通りかかった美智代は『ありがとう』と声をかける。
親を早くに亡くし、親戚に引き取られや厄介者扱いされ、
学校でも誤解ばかり受けていた彼にとって、
それは思ってもいない言葉。
初めて触れる、人の優しさに大声で泣き出す信一。
それ以来、美智代は、信一の特別な存在となる。
―――と、まさか、話がこんな風に発展していくとは、
思いもしなかったから、もうほんとビックリ。
ぼくはジュゼッペ・トルナトーレ監督の
『マレーナ』を思い出したね」
----へぇ~っ。これってそんな話だったんだ。
「で、その基本、年上の女性への思いを軸に、
映画は、丁寧に時代を再現していく。
それは、町並み、服装、髪形に始まり、
隣人のおばさんたちの体型に至るまで、
『あ~あ、あの頃いたよな』と思わずうなずいてしまうことで
埋め尽くされている。
子供のころに、ぼくも見たことがあるボタ山の遠景、
そして『みどり牛乳』を始めとする小道具まで、
これはもう、時代交渉が完璧」
----でも時代交渉だったら、
『三丁目の夕日』もやっていたと思うけど。
「確かに。
でも、あの映画のときも少し話したと思うけど、
西岸良平の原作がコミックで発表されていたとき、
そこにはすでにノスタルジーが入りこんでいた。
で、それをさらに
その時代を知らない若い世代・山崎貴監督が
自分流の解釈で映画化したものだから、
もう、それは完全なファンタジーと化していたんだ。
でも平山秀幸監督は、この映画の舞台となっている時代の経験者。
ファンタジーに陥ることなく、
過ぎ去った時代を生き生きと活写する。
そのためCGに頼らずロケ重視。
俳優に空気を共有させ、のびのびと演技させる手法を取っている。
また、いろんな物語を幕の内弁当のように盛り込まず、
信さんというひとりの男の生きざま、美智代への思いに
絞り込んで描いたことも成功の一因と思うけどね」
----その“信さん”はだれが演じているの?
「石田卓也。
彼を含め、福岡弁がみんなうまい。
で、もちろんその演技も。
なかでも、背中を少し落としただけで
哀しみの感情をセリフなしに表現してしまう大竹しのぶには感服。
それと個人的には光石研。
『悪人』『サッド ヴァケイション』など
今や、北九州の映画には欠かせない彼だけど、
これはデビューにして主演作だった
『博多っ子純情』を思い起こさせる内容。
彼も感慨深かったんじゃないかな」
----それ、
ちょっと失礼な言い方かも…。
「いや、ぼくは“光石研映画祭”をやりたいと
マジに思っているんだ」」
(byえいwithフォーン)
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もしかして、これって『青春の門』?
「いや。そうじゃないよ。
確かに舞台は同じ福岡ではあるけどね。
これは『愛を乞うひと』の平山秀幸監督作品。
11月公開の中の、ぼくの大のおススメ作品」
----どういうところが?
分かった。生まれ育った場所と時代が同じなんだ。
「まあ、それもあるには違いないけど、
これを観ると、
『ALWAYS 三丁目の夕日』が、
いまになると感動が薄らいで、
なぜ、しっくりこなくなったかがよく分かる」
----そういえば、ヒロインも同じ小雪。
「そうなんだよね。
ただ、今回、彼女が演じているのは
“信さん”から見た年上の女性。
しかもそれは信さんの同級生、主人公である守の母親・美智代」
----ニャんだか、ややこしそうな設定だニャあ。
「いや、そんなことはないよ。
物語は故郷の炭鉱町に、東京から守が美智代とともに船でやってくるところから始まる。
突然都会から戻ってきたふたりに町の人々は好奇の眼を投げ、
守は悪ガキたちにいじめられる。
それを助けたのが信一。
偶然にそこを通りかかった美智代は『ありがとう』と声をかける。
親を早くに亡くし、親戚に引き取られや厄介者扱いされ、
学校でも誤解ばかり受けていた彼にとって、
それは思ってもいない言葉。
初めて触れる、人の優しさに大声で泣き出す信一。
それ以来、美智代は、信一の特別な存在となる。
―――と、まさか、話がこんな風に発展していくとは、
思いもしなかったから、もうほんとビックリ。
ぼくはジュゼッペ・トルナトーレ監督の
『マレーナ』を思い出したね」
----へぇ~っ。これってそんな話だったんだ。
「で、その基本、年上の女性への思いを軸に、
映画は、丁寧に時代を再現していく。
それは、町並み、服装、髪形に始まり、
隣人のおばさんたちの体型に至るまで、
『あ~あ、あの頃いたよな』と思わずうなずいてしまうことで
埋め尽くされている。
子供のころに、ぼくも見たことがあるボタ山の遠景、
そして『みどり牛乳』を始めとする小道具まで、
これはもう、時代交渉が完璧」
----でも時代交渉だったら、
『三丁目の夕日』もやっていたと思うけど。
「確かに。
でも、あの映画のときも少し話したと思うけど、
西岸良平の原作がコミックで発表されていたとき、
そこにはすでにノスタルジーが入りこんでいた。
で、それをさらに
その時代を知らない若い世代・山崎貴監督が
自分流の解釈で映画化したものだから、
もう、それは完全なファンタジーと化していたんだ。
でも平山秀幸監督は、この映画の舞台となっている時代の経験者。
ファンタジーに陥ることなく、
過ぎ去った時代を生き生きと活写する。
そのためCGに頼らずロケ重視。
俳優に空気を共有させ、のびのびと演技させる手法を取っている。
また、いろんな物語を幕の内弁当のように盛り込まず、
信さんというひとりの男の生きざま、美智代への思いに
絞り込んで描いたことも成功の一因と思うけどね」
----その“信さん”はだれが演じているの?
「石田卓也。
彼を含め、福岡弁がみんなうまい。
で、もちろんその演技も。
なかでも、背中を少し落としただけで
哀しみの感情をセリフなしに表現してしまう大竹しのぶには感服。
それと個人的には光石研。
『悪人』『サッド ヴァケイション』など
今や、北九州の映画には欠かせない彼だけど、
これはデビューにして主演作だった
『博多っ子純情』を思い起こさせる内容。
彼も感慨深かったんじゃないかな」
----それ、
ちょっと失礼な言い方かも…。
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そうそう。
だれもが自分の人生の主人公。
なのに、主人公とヒロインだけにスポットを当てた映画が
あまりにも多すぎる気がします。
それに比して、
この映画は、人はもちろんのこと、
工具や時代交渉に至るまで
すみずみまで神経が行き届いていた…、
そんな気がします。