ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『スペル』

2009-09-25 22:13:03 | 新作映画
(原題:Drag me to Hell)


----2日続けてのホラー。
フォーンはちょっと苦手だニャあ。
「う~ん。
だけど、この作品は監督がサム・ライミ
他のホラーと一緒に語ったらバチがあたる。
謎めいた冒頭のエスニックな(?)エピソードから、
いきなり観る者を恐怖のどん底へと引きずり込む。
なんでも、世界映画評サイトとして有名なロッテン・トマトでは
鑑賞後の満足度が驚異の92%!(2009.8.20現在) 
配給・宣伝も当然のようにこれを売りにしている」

----へぇ~っ。そんなにみんなが満足するってスゴイね。
えいも、やはりそうだった?
「それはもう大満足。
こんなパワフルなホラーは、最近ちょっと観たことがない。
物語のきっかけは、
銀行の融資担当の女性(アリソン・ローマン)の
老婆へのほんの小さな不親切。
社内での出世競争が頭にチラついた彼女は、
まだ融資の枠があるのにそれを断ってしまう。
『こうして土下座までしているのに、私に恥をかかせた!』
さあ、ここから、世にも恐ろしい老婆の逆怨みが始まる。
そう、彼女の口から、言い渡されたある“呪文(スペル)”が
銀行員の平穏な日常を跡形もなく変えていくんだ」

----ふうん。お話としてはよくありそうだけど…。
「確かにね。
ところが、この映画史に残ること間違いないと思われる
怪婆の世にも恐ろしい形相と、その壊れぶりが、
ときに笑いを誘うほど大げさに描かれ、
ただ怖いというだけではなく、
別次元の領域へと本作をいざなっていくんだ」

----このお婆さんとの対決がずっと続くんじゃニャいの?
「いやいや。
う~ん。ここはしゃべってもいいかな。
この怪婆は、あっという間に死んでしまい、
後には“呪文(スペル)”だけが残り、ヒロインを苦しめていく。
しかもそれは、この世ならぬ地獄へと彼女を引きずり込もうとするもの。
かくして物語は、地獄からやってくる恐ろしい使者や、その除霊会(?)など、
ジェットコースター・ホラーとでも呼びたくなる恐怖のエピソードの畳みかけで、
驚愕のラストへなだれ込んでいく」

----でも、昨日もそれに似たこと言ってたような…。
「いやいや。
昨日の『エスター』では、
クライマックスで
襲う者VS.襲われる者という
相対峙する二者による息詰まるバトルを繰り広げさせる、
いわば王道的パターン。
それに対して、
こちらは、それまで多くのエピソードを詰め込みながら、
一瞬の(この言葉、使うの怖いけど)どんでん返しで、
観る者を唖然とさせて『はいエンド』。
これは、ある種、爽快でもあったね。
昔、テレビの『ヒッチコック劇場』あたりで観た感覚」

----サム・ライミと言えば、
『呪怨 パンデミック』などをプロデュース。
日本人監督・清水崇をハリウッド・デビューさせているよね?
「うん。これはよく知られたことだけど、
日本のホラーは、
ただ、“何かが”そこにじっとしているのが怖い。
しかし、サム・ライミは、
大音量によるこけおどしも使った、
ハリウッドならではの正攻法のホラーで勝負。
ただ、ヒロインが助かる方法等は、
ジャパニーズ・ホラーの代名詞とも言える『リング』の類似パターン。
さあ、果たしてここでは、なにが?
これがオチにもつながってくるから楽しみに観てね」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これって、原題の方がいい気がするニャあ」小首ニャ


これは怖いというよりオモシロい度

コトリ・ロゴお花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…

人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー

画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。