どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『クラーナハ展ー500年後の誘惑@国立西洋美術館』なのだ

2016年11月17日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

ぼくらわ 国立西洋美術館で 2017年1月15日まで開催中<クラーナハ展ー500年後の誘惑>を見たのだ



今回の感想わ えこうに任せるのだ

国立西洋美術館 <クラーナハ展ー500年後の誘惑> 2017年1月15日(日)まで

https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2016cranach.html

公式サイト
http://www.tbs.co.jp/vienna2016/

作品リスト
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/pdf/cranach_list.pdf




展示構成

Ⅰ.蛇の紋章とともに-宮廷画家としてのクラーナハ

Ⅱ.時代の相貌-肖像画家としてのクラーナハ

Ⅲ.グラフィズムの実験―版画家としてのクラーナハ

Ⅳ.時を超えるアンビヴァレンス-裸体表現の諸相

Ⅴ.誘惑する絵-「女のちから」というテーマ系

Ⅵ.宗教改革の「顔」たち-ルターを超えて

ルカス・クラーナハ(父)の日本初の展覧会だそうで、クラーナハの作品を中心に約90点を展示しており、クラーナハの作品は約50点ほどありました。


気になった作品

7.ルカス・クラーナハ(父) 聖母子

屋外の聖母子、お乳を飲ませている。聖母は色彩豊かで美しいが、仏様のようなお顔で、ぽやっとした印象。なんとなくだが、顔のパーツと輪郭のバランスが変な気がする・・・。


8.ルカス・クラーナハ(父) 聖母子と幼き洗礼者ヨハネ

聖母マリアが首をかしげ、こちらを見つめる視線に、聖母なのに妖しい魅力を感じる・・・。

洗礼者ヨハネが手にするリンゴは原罪の意味をするそうで、このリンゴに手を伸ばす幼児キリストの姿には、十字架での死が感じされているそうです。


17.アレブレヒト・デューラー 騎士と死と悪魔

エングレーヴィングの作品で、勇ましい老騎士が、獣人のような悪魔や、ヤギのような悪魔などと一緒に歩んでいく。この騎士が亡くなって、悪魔たちが地獄へといざなっているように思えた。しかもこの悪魔たちは、怖くなくて、ちょっとユニークな感じ。


18.ルカス・クラーナハ(父) 聖カタリナの殉教


聖カタリナが殉教する前、天変地異を起こした場面が描かれ、聖カタリナのアトリビュートの車輪は稲妻によって破壊され、人々は驚き戸惑っている。

色鮮やかでドラマチック。


29.30.ルカス・クラーナハ(父) 夫婦の肖像(シュライニッツの夫婦?)

左に黒い服を着た威厳のある夫を、右にベルベットのような質感の濃いウグイス色と深い赤色の服を着て、満ち足りて、穏やかな表情の妻が描かている。

夫婦は同じ大きさではなく、妻の方を少し小さく描いていた。


37.マルティン・ショーンガウアー 聖アントニウスの誘惑

エングレーヴィングの作品で、聖アントニウスが悪魔たちに引っ張られ宙に浮いている。服をひっぱったり、様々なことをして誘惑している。この作品も悪魔たちもユニークだった。


46.ルカス・クラーナハ(父) ヴィーナス


透明なベールを持ち、秘部を隠す細身のヴィーナスで、クラーナハが描いたヴィーナスの代表作だそうです。no.63の<ルクレティア>と二連画のような関係。


58.ルカス・クラーナハ(子) ディアナとアクタイオン

遠景には、シカを追うアクタイオンと猟犬たちが描かれ、近景には、ディアナたちの水浴を見てしまい、アクタイオンが鹿に変えられ、猟犬たちに噛みつかれる2つの場面を描いている。


63.ルカス・クラーナハ(父) ルクレティア


no.46の<ヴィーナス>と同じく黒の背景に立ち、裸でベールで秘部を隠すルクレティア。胸にナイフを当て、これから自害しようとする彼女の表情が悲しそうにも見えますし、他の表情もあるように思えた。


64.ルカス・クラーナハ(父) 正義の寓意(ユスティティア)


解説の一部ですが、こう書かれていました。
『正義(ユスティティア)の擬人像の持物(アトリビュート)は、慎重な裁きを象徴する天秤、判断の厳格さを伝える剣、そしてここには描かれていない者の公正さを示す目隠しです。しかしそんな「正義の寓意」がここでは前例のないやりかたで、透明な衣装を全身にまとった裸体で画面からはみ出さんばかりに描かれ、観る者にまっすぐ向かいます。』


68.ルカス・クラーナハ(父) 不釣り合いなカップル


解説には、こう書かれています。
『年の離れたカ男女が恋愛関係を演じる「不釣り合いなカップル」という主題は、愛は人を盲目にし、金はひとを従順にするといった意味合いが含まれています。』


73.ルカス・クラーナハ(父) ロトとその娘たち


神の怒りにより、ソドムの町が滅び、人類が滅んだと思い込んだ娘たちは、父に酒を飲ませ子孫を残そうとする場面だそうで、遠景には、炎で滅ぶソドムの町と、逃げる際中の一家が描かれ、振り向いたロトの妻は、塩の柱になってしまった。

右側にいるロトの娘は、観る者を誘惑するかのような視線でこちらを見ていた。


75.ルカス・クラーナハ(父) ヘラクレスとオンファレ


デレデレとした感じのギリシャ神話の英雄ヘラクレス、女性の服を着せられ、糸をつむぐ仕事をさせられている。


78.ルカス・クラーナハ(父) ホロフェルネスの首を持つユディト


解説には、こう書かれています。
『旧約聖書に登場する若く美しいユディトは故郷のベトリアを脅かすアッシリア軍の首領ホロフェルネスを酔わせて首を切り落とし、街を守りました。』

無造作につかんだホロフェルネスの首をテーブルに置き、冷ややかな視線で無表情なユディト。ユディトの服は、クラーナハの時代の宮廷風の衣装だそうです。


クラーナハが描いた女性は妖しい魅力があって、妙に惹かれて見入ってしまいましたし、これだけクラーナハの作品が見れる展覧会は二度とないと思うので、必見だと思いますよ。


巡回情報

国立国際美術館 2017年1月28日(土)~4月16日(日)


この後わ 上野駅東側の方にある<翁庵>でランチをしたんだけど そのことわ また 今度書くのだ



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