THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(PURPLE BRINGER編)

2023-01-31 17:53:37 | Live Set List
6,PURPLE BRINGER
18:15~18:45
(基本のコンセプトはDEEP PURPLE COVER)

はい、会場に流れるBGMが北海道の歌姫・中島みゆき,そしてドナ・サマー「ホットスタッフ」というのも一興。

さてさて、早くも6番手に控えしは、満を持しての登場!
全8バンドだから、丁度、この日の出演バンドでは後半戦に位置している。
ポジションとしても申し分なし。
ある意味ではこの日最大の目玉。
ブリティッシュ様式美ハードロックの元祖を、徹頭徹尾に追求するべく初の小樽入りです。
しかも、思いっきり濃厚なサウンドでね。
巷ではここ最近になって、話題沸騰、注目の的だった、あのディープ・パープルのカヴァーバンドだ。
それもただ単なるコピーに終始せず、細部にわたって拘り抜いた超うるさ型マニアの涙腺崩壊するほどの極致をいくことをお約束。
ミーテイング時に「基本はスタジオのオリジナルテイク。でも、ここはメイド・イン・ジャパン・バージョンで。あそこはメイド・イン・ジャパン。
こちらはカリフォルニア・ジャム。
そして、意外性を狙ってここはホワイト・スネイクのバージョンで!!」と長々話し合うのだ。

ここからはザッとヒストリーを述べていこう・・・・。
キッカケは一昨年の秋にさかのぼる。
STAメンバーのアッキーが「パープルを本格的にやりたい。誰かいいメンバーいないかなあ・・・?」とマサに相談。
マサも若い時は、ずっとこの手合いをたしなんでいたからお手のモノさ。
でもハードロック系は散々やりつくしたから、ブラスロックに専念するべく、近年は封印していた。
しかし、このキッカケから、さっそくメンバー探しの構想をとんとん拍子に練りはじめる。
まずはアッキー率いる「マ・シェリ」絡みでオカちゃんが浮上。
YOU TUBEでの「レイジー」完コピを見たマサは、一目惚れして感動。
イアン・ぺイスを崇拝するというオカちゃんとは、即座に意気投合して加入が決定。
最初から、強力無比なるリズムセクションの誕生だ。
それと同時進行して、マサは対バンのボーカルがずっと気になっていた。
この日も2番手に出演していた、ラルク・アン・シェルのコピーバンド「ショックス」
そこに在籍する、ハイトーン・シャウターの「トミー」だ。
彼は他にもTMネットワークのリードシンガーをつとめてもいた(アッキーともそこで共演。
マサもアッキーも、そのことはつい最近になって知った!!)。
その後、ヒコちゃん、GUS君、アライ氏らと組んだ、紫のコピーバンド「蝦夷紫」を見てぶっ飛んだ。
な、な、なんだあ!!??このジャンルも好きなんだ!!
しかも、ご丁寧に「ハイウエイ・スター」を熱唱!
これは、絶対的に無視ができん。
その後、また対バンする機会があったから声かけする予定が、コロナ禍にてそのライブイベントは中止。
それでも秋に再度、ここ「小樽ゴールド・ストーン」にて再会する機会を得た。
STAとショックスがステージを入れ替わる舞台袖にて、マサがトミーに「ディープ・パープルのコピーバンドやらないかい!!??」と声掛け。
「いいですねえ。デヴィッド・カヴァーディルが、大好きなんですよ!!」と意気投合でニンマリ。
徐々に、布陣は固まってきた。
ギタリストも決定。
曲目も決めて、初のスタジオ入り。
ところがコロナ騒動、スケジュール調整の難航、更には記録的な大雪で中々活動がはかどらない。
そうこうしているうちに、春の訪れ。
サウンドもいい雰囲気にまとまってきた。
そろそろライブに飢えてきたメンバー達。
そこで、新しいエッセンスを導入するべく、ギタリストを入れ替える。
ここでギター・ヒーローのシンちゃんが堂々登場!
彼はオカちゃんとポルノ・グラフィテイのコピーバンド「僕のグラフィティー」として活動中の仲(マオちゃんがリーダー&ボーカルを担当)。
テクニックはもとより、愉快痛快な楽しい男だ。(驚いたことに、ガールやL・A GUNSの元シンガーでもあるフィリップ・ルイスが、サッポロにやってきた際、バックでギターをつとめたという申し分なき猛者)
シンちゃん、パープルは若い時以来プレイしていないらしいんだけど、指はしっかりと覚えていた。
この瞬間に、記念すべき第2期の幕開けだ。
ひじょうにマニアックすぎるほどのパープル・フリークが、ごく短期間で5人結集するなんて奇跡的。
そこからは、とんとん拍子に進行。
シンちゃんの素晴らしすぎるプライヴェート・スタジオで、汗水流してリハーサルを繰り返す。
時には大型スクリーンに映し出される、ご本家のライブ映像を鑑賞しながら、豪華なる焼き肉パーティーなども開催したりしてね。
もう我慢できなくなった頃合いを見計らっての、初ライブが遂に決定!!
それが去年の6月19日「スターライト」さ。
目標ができたら、俄然燃え上がったね。
セットリスト、時間の計測、MC箇所やイメージ・トレーニング。
録音、録画にも勤しむ。
研究熱心な連中だからね。
詳細の確立や修正を経て、ゲネプロに見事たどり着く。
フェイスブックにてのアピールも忘れずにね。
アッキー曰く「鉄は熱いうちに打て」
あまりにもベタだけど・・・・((´∀`*))
一致団結して盛り上がってきたよ。
バンド命名にも色々な意見が飛び交った。
残念ながら8月のライブは諸事情により流れたけど、9月&11月のライブも大成功。
予備の曲なんかもドンドンと用意したよ。
9月なんて無謀にも、前日に急遽出演が決定してのぶっつけ本番だった(初のキューブガーデン)。
11月も初の「ソリッド」、翌月も同場所へ!
つまり、2か月続けてのソリッド出演と相成った。
よって、感覚的には馴れ親しんだ感覚がありひじょうに有利だった。
スタッフの方々もしっかりと覚えていてくれているしね。
この時もズッと持ち時間が30分と思い込んでいたら、オカちゃんの指摘で45分と判明。
5日前にセットリストを組みなおして2曲を追加、メンバー紹介、ライブの告知やらあちこち時間を調整してバッチリとまとめ上げた。
結果、持ち曲を全てつぎ込んでの極上のパフォーマンスを繰り広げた。
火事場のバカ力をいかんなくフルに発揮するバンドなのですよん((´∀`*))
2022年の締め括りは盛大に終えた。
で、今年一発目が先述のとおりゴールドストーン初参戦。
こいつは序盤から縁起がいい。
しかもジョン・アッキー・ロードの主催だしね。
これも何かの縁さ。

はい!!前置きが大変長くなっってしまったけど、徐々に神秘のベールを脱ぐ時が訪れた。
この5発目ライブを、今か今かと、待ち焦がれていた人達の多いことよ。
見逃した人は、孫の代まで後悔するよん。
以前に見た人達は、あの感動を再びだ。
しつこいようだけれど、何度でも繰り返すよ。
ありそうで中々いなかった、ディープ・パープルのコピー・バンド。
永遠に光り輝く憧れのアイコンだ。
皆さん、ご一緒にアドレナリンを噴出しまくりましょう!!
正に今がその時!!!

改めてメンバーの紹介をば・・・・。
デヴィッド・トミー・カヴァーディル(VO。AKGマイクを持参。メンバー中一番ロッカー然としたスリムで長身のルックス。ストレートなロングヘアにワイルドなファッションは初期ホワスネのカーバーディルみたい)
イアン・オカチャン・ペイス(DR。ディープパープルのマシンヘッドとプリントされた黒Tシャツが神々しい)
ジョン・アッキー・ロード(KB&CHO。真っ赤な名器KORG NORDを最近は導入。ここから飛び出すハモンドの音が、たまらないくらいに臨場感満点でグッときちゃうよん。これ、彼女の自宅に長い間眠っていたんだけど、ひょんなキッカケでめでたく復活を遂げ活躍してくれた運命の1台)
超絶に派手なヒョウ柄女物コート姿のグレン・マサ・グローヴァー(B&CHO。キルテッドメイプルのオイル仕上げスペクター。ワイヤレス2機使用。コーラスワークにヘッドセットマイクのシュアー&ベースは往年の名器レクサー)
そして、
リッチー・シンちゃんブラックモア(G。備え付けのマーシャル2スタック・アンプを使用。特注のシンライン・ストラトキャスターでプレイ。ナチュラルのボディにメイプル指板。リヴァース・ラージ・ヘッド!!エフェクターボードは最近入手したツアー仕様のごっつい代物)

薄暗いステージには、メンバー5人のシルエットが浮かび上がるというアンバイ。

名刺交換代わりとばかりに、事前に決めておいたサウンドチェック用の曲で各自は調整。
シンちゃんは例の曲のエンディングをなぞる。
前に出演していたナカヤマくんに、シンバル・スタンド類の運搬やセッティングを手伝ってもらったオカちゃんは、試しにスティックで連打。
オーディエンスは来る時を、息ひそめての注視。
「ちょっとウォーミング・アップさせてください」とマサ。
小手調べとばかりに「嵐の使者」のサワリをサラッと2回ほど披露。
まずまずの仕上がりだ。
演奏を止めて随時、スタッフらと綿密なる詰めを図る。
各楽器の音出し調整を経て、マイクチェック、音量バランス、機材やモニターの返り、オープニングのタイミングを確かめる。
これ大事な事さ。
よし、申し分なし。
アイコンタクトを送り合って、準備万端整いました!!

もうこれはライブレポートの域を超越しているね。
文字による実況中継のはじまりだ。

PURPLE BRINGERはライブの度に、あちこち捻りや新たなアイディアを加えている。
ダラダラと惰性に任せて、ライブの垂れ流しは決してしない。
新鮮な息吹が漲る実験も加味。

遂に爆発する時が訪れた。
格別な音像をお届けしようじゃないか。
皆、覚悟はいいか!
行くぜ!
OK,LET'S GO ARE YOU READY!COME ON BABY!!

BGMが徐々に小さくなり暗転。
メンバー同士が合図を送りあって・・・・
オカちゃんの爆音フィルを目印にマサはジャンプ一閃。
Dのキーで全員一丸となっての覚醒。
トミーが静寂の頃合いを見計らって「HEY!YEAH!!~ロックンロール!!!」
まるで彼にカヴァーディルが憑依したかのよう。
シンちゃんが普及のリッチー節搭載のリフを掲げる。
指の調子があまり芳しくなかったようだけど、そんなこと微塵も感じさせないほどの熱演ぶり。
「BURN」
(邦題は紫の炎・・・って、今更こんな解説は野暮ってなあもんだね。でも一応ね・・・。
1974年発表、日本でも大ヒットしたヘヴィーメタルの代名詞)
今この時、波状攻撃の狼煙がぶち上げられた。
王道を貫き通すセットリストの一発目には、申し分なき一撃。
脳天直下で一同が騒然としている。
テイクは「メイド・イン・ヨーロッパ」
アッキーは念願が叶い、嬉しくて仕方ないご様子。
マサはイントロから中高生時代へと一気にタイムスリップ。
オカちゃんは、ぶっ飛びまくりのハイテンション・マックス。
素早き華麗なるタム回しや、ブレイクのタイミングは、お見事の一語に尽きる。
トミーも、感無量のことだろう。
だからなのか、思いのたけを込めていつも以上に吠えまくる。
魂の咆哮とはこのこと。
ヒステリック過ぎるほどのハイトーンが、天空にまで突き抜けるほど。
メンバー達は、彼にいつも敬意を表している。
今までにもそれぞれにパープル経験はあっても、反則技で女性シンガーだったらしい。
普通の男性シンガーでは難しいからねえ。
それをいともあっさりとこなしちゃうんだから驚愕だ。
シンちゃんのギターソロはギター小僧達、垂涎のラインが飛び出してくるから憧れちゃうね。
アッキーは「キーボードの魔術師」のごとく、指先から次々と過激かつ気品溢れるフレーズを、これでもかあというほどに紡ぎ出す。
男顔負けの鍵盤さばき。
超絶技巧派の女性版ジョン・ロード(このご時世に、こういう発言は問題ありか!?)
突き刺さる大胆なグリッサンドも見ごたえある迫力(多発する指先の擦り傷は名誉の負傷扱い)。
シンちゃんとの火花散りまくりなユニゾンパートも、正確無比でバッチリだ。
間奏部の「GmーCmーFーB♭ーE♭ーCmーD7」のコード進行はバッハの楽曲からの引用。
それにしても、素早いパッセージは痺れるなあ。
あらゆる遊び心とアドリブを絡めることも忘れてはいない。
ギターソロ直後にブレイクしてギターとハイハットの刻みに追随して、トミーの全開赤いマラカス・シェイクだ!!(マサの所持品)
マサも咄嗟にアッキーのコーラス用マイク・スタンドに掛けてあった蛇柄ストールを目一杯に振り回す。
アッキーも負けじと、左人差し指を頭上高くに掲げて、コール&レスポンスの要求。
これらのシーンは「ホワイトスネイク」を参考にした。
とにもかくにも、序盤から良い意味でレッドゾーンを振り切っている。
マサとアッキーは、コーラスワークもひたすらに頑張ったよ。
何度も前方に駆け出して、片足をモニターや手すりに載せ仰け反るマサとトミー。
アッキーは、トレードマークの満面スマイルで、カメラマンたちにシャッターチャンスを与えるサービスぶり。
圧倒された観客は、金縛り状態で息を飲む。
その空気感がステージ上にまでビンビンに伝わってくる。
顔なじみの連中は「マサさんはSTA以外にプレイする姿を見たことがなかったから、ビックリで新鮮だったよ」とのこと。
そうさあ、15年ほどSTA以外ではほとんど、まともなバンド活動していなかったからねえ。
それも致し方なし。
ルーツの一部が垣間見えたかな。
マサは所狭しと前後に動き回って、ホップステップ・アクションの連続。
(ドラムとギターの間は天井から冷風が吹いてきてなんまら気持いいさあ!)
オカちゃんのところに向かって走り寄ったかと思えば、バスドラに片足をのせて猛アピール。
シンちゃんとも目を合わせて、お互いに不敵な笑みを浮かべる。
トミーとも背中合わせでがっぷり四つに組む。
このアグレッシブなフォーメーションが快感だ。

ホワイト・スネイク怒涛のメドレー風「嵐の使者」
これ、昨年11月には時間がたっぷりとあったので、フル・バージョン・プレイしたんだけど、この日はエディット挿入。
バーンのキーボード・ソロ後に披露。
この曲は1974年リリース、第3期セカンド・アルバムのtitleでもある。
イギリスでは最高チャート6位を記録。
リッチー在籍時、最後の曰く付きな1枚だ。
当時は賛否分かれたけど、マサはすこぶるとお気に入り。
特にこの曲なんて、申し分なき完成度を誇っている。
随所にパープル節の真骨頂が満載なのはさすが。
ずっしりとしたウネリまくりの重量感と、構築美が誇らしいよ。

そこから再びBURNへ戻るという、心憎い展開を繰り広げる。

この辺にたどり着いた時点で、会場中は異様な雰囲気に包まれている。
「パープル・ブリンガー・ワールドへようこそ!」状態だ。

今回も魔物はチラホラと顔を見せていた。
アッキーはトークのセリフを忘れた。
シンちゃんは途中からギターの音が出なくなった。
マサはマラカスとタンバリンの準備をすっかりと忘れていた・・・・・。
・・・まあ、このくらいかな。
でも全く深刻な事故にはならず笑い話にしちゃうところが、したたかすぎる軍団。

エンディングを迎えたところで万雷の拍手が沸き起こる。
皆、エキサイトしているねえ。

間髪入れず、アッキーによる荘厳なるハモンドオルガンの響き。
彼女がいうには「お祈りのコーナー」らしい。
これは絶対に無視のできない、クラシカルで神聖なるひと時。
どれも曲が長いから組み立てに苦慮した。
でも最大に美味しいところは残して披露。
黄金の第2期と第3期で攻める所存。
一切の妥協を排して臨んだ結果の研究成果が、花開いた瞬間だね。
****対バンの友人がマサに「この箇所には戦慄が走ったよ」とメッセージをくれた。
雷神くんも「カッコ良かったよ」とお褒めの言葉を投げかけてくれた。****

緊張感が絶頂に達した頃合いを見計らっての、オカちゃんハイハット打ちによる巧みなるカウント。
「SPEEDKING」
(1969年に書かれ、1970年6月に発表されたアルバム「イン・ロック」の冒頭に収録。シングルカットもされた。日本はアルバムのみ。パープルの潮流を生み出した重要なる曲の一つで、のちのスピードメタルやスラッシュメタルのスタイルを形成した貴重なる曲と考えられる。これって実はリッチーが敬愛するジミヘンの「ファイア」へのオマージュなのは有名。KNEEL&PRAYが当初のタイトルだった。歌詞はイアン・ギランが初めて書いたもの。
多くのオールディズ人気曲から断片的に拝借して繋ぎあわせた)
ビートにのってヘッドバンギングの応酬。
マサは右腕を激しくグルグルと振り回してみせる。
腰をグッと落として、観客を睨みつけてのピッキング。
極上なるハードロック・ワールドは情け容赦なく続く。
しかし、まあ果てしなきメガトン級の迫力だなあ。
やっている本人たちが言うんだからこれは間違いない。
聞かせどころは中間部でのキーボード&ギターによる壮絶なるソロバトルに尽きる。
真剣勝負を挑み合うストイックなご両人。
丁々発止な雪崩込み。
陰と陽、強弱のしのぎを削り合う頂上決戦。
トミーは一歩下がって片膝ついている。
マサはキーボードの前に膝まづいて、虎視眈眈と状況を見つめる。
導入部では押さえ気味にバトンを受け継ぐ。
一番、バンドへの加入が遅かったシンちゃんだけれども、自由自在元気一杯伸びやかに弾きまくる。
滑らかに指板を駆け巡る姿は、惚れ惚れするほど。
普段のアキはチャーミングなレディ、シンちゃんは温厚で冗談好きな男なんだけど、いざ演奏ともなると面構えが近寄りがたいほどストイックな別人格に豹変するのだ。
シンちゃんが慎重に大きくうなずく。
オカちゃんによるリムショット・アクセントが渋い。
事細かにイアン・ぺイスのジャジーなドラミングを再現。
その様は愛を込めて忠実に。
ソロは徐々に熱をおびはじめて、エクスタシーに達する。
恍惚感に浸る暇もなく疾走。
息もぴったりに爆走。
正確無比なるやり取りは、もはやアートの領域。
アクセルを緩める手段なんてありえない。
手抜きなんて許されないシビアな環境。
ワイルドなトミーは、やや斜に構えたポーズが妙に似合っていて心憎いほどだ。
後半での笑い声もニヒルに轟いた。
ラフにソリッドに、時にはストレートなやりとりも板についてきた。
「キーン!!・・・」と鳴り響くキーボードに包まれてのエンディングでマサはキック、ベースにパンチ、ネック振り上げにジャンプと大忙しにバリエーションを提供。

トミーによるMC
今後のライブ告知も含めて、演奏中とは違う和気あいあいの側面を覗かせる。
「皆さん、こんばんは!小樽は初のパープル・ブリンガーです!!
ディープ・パープルのコピーやっています。
今日はですね、このバンド結成して5回目のライブということで、え~有名どころを満載でお届けしようと思いますが、え~ディープ・パープルは、昔のバンドだけに曲が長いんですよ。
なので、しゃべりは少なめでバンバンバンバンやっていこうと思います。
次の曲はあれです・・・・・いいですか!!??」

オカちゃんによる豪快なハイハット4カウントが盛大に打ち鳴らされる。
「BLACK NIGHT 」
どの曲もハイライトナンバーばかりで大サーヴィス。
これはライブ・イン・ジャパンのテイクをお手本としている。(当時は未発表だった)
初出はアルバム「24カラット」
(1970年に発表。本国のイギリスでは2位まで上ったヒットソング。日本でも約10万枚を売り上げる異例のヒットを記録。ブルース・マグースの「恋する青春」と何から何までもが瓜二つなのはご愛敬。)
バンドメンバー中、一番年上のマサは、黄金期のパープルをタイムリーに知っている。
大袈裟に言ってしまえば、生き証人のようなもの。((´∀`*))
だからレパートリーは新曲当時を知っているし、パープルの変遷史やメンバーの動向、ファミリーツリーにもけっこう精通している。
この曲のスタジオ盤もたしなんだ口。
オカちゃんは日本の「UCCブラック・無糖」のコマーシャルで知ったらしいよ。
世代に多少の差はあれども、皆パープルはライブ演奏経験があるのは強みだね。
しかし、正直な話、これには手を焼いた…というのも相当前のこと。
今ではお互いの手の内が、比較的読めるようになってきたから余裕しゃくしゃくだけどね。( ´艸`)
当然、我らパープル・ブリンガーは迷うこともなく、ライブバージョンの手ほどきを受けた。
イントロはスタジオバージョンではベースとドラムのみ。
でもそれではあまりにも寂しいから、厚み強化ということで、ギターも加わって度肝を抜くほどのモンスターサウンドにと提案。
そろそろ、進行にも馴染んできたのか、メンバーらは肩の力も抜けてきてプッツンしながらもリラックスモード全開。
やや走り気味だけど、冷静沈着に暴れまくっちゃおう。
とくとご覧あれさ。
印象に残るスタンダードが繰り出されるわけだから、ドツボにハマることは請け合いだ。
で、このコンパクトな構成の曲は、ライブバージョンともなると、じゃじゃ馬のごとき、捻りが加わってくる。
センスのない輩が演奏すると、リズムがお囃子のノリになっちゃうからお笑いだ。
ここいら辺にきてもトミーの喉は強靱。
ボーカリストになるために生まれてきたような男なんだね。
神に選ばれし者の宿命の特権。
一向に衰え知らずで、益々狂暴性を発揮。
どのようなトレーニングを積んでいるんだ。
今度、こっそり教えてもらおうっと。
ギターソロは狂喜のアーミングが炸裂。
延々と恐ろしくも悲鳴に近いくらいの唸りをあげる。
常識を凌駕する場面。
追い打ちとばかり、アッキーのキーボードが熾烈に火を噴くがごとく張り合うのだ。
ボーカルに怪しく絡みつく、ギターのオブリガードも効果抜群にはじけまくる。
名物ともいえる3番でのドラム連打はワクワクするね。
皆、わかっているから「そろそろくるぞ!」と待ち構えているしなあ((´∀`*))
大好物さ。
イアン・ぺイスはありとあらゆるジャンルのエッセンスを、ふんだんに盛り込んでいるから、オカちゃんの本領発揮だ。
血湧き肉躍るエンディングでも、最高の仕上がりを見せた。
見せ場、聞かせどころとばかりに、トミーの雄たけびも絶好調。
ルーズな破壊力溢れる構成は流行なんて全く関係ないね。


残り2曲は最早説明なんて不要。
まずは、この日初披露の肝ともいえる肉弾戦(特にオカちゃんにとってはね)。
「SPACE TRUCKIN'!!」
1972年リリース6枚目のスタジオ・アルバム「マシン・ヘッド」最後に収録。
ライブ盤の最高傑作「ライブ・イン・ジャパン」、伝説の「カリフォルニア・ジャム」でもラストを飾っていたね。
以前、アッキーがトミーに「この曲を歌ってね」とリクエストしていたもの。
トミーも「いずれは歌うことになるでしょう」と返答していたから即座に導入した次第。((´∀`*))
メンバーの中では、他のバンドでこの曲のライブ演奏経験がある者もいたんだけど、これほどに完成度を求めたりはしなかったらしい・・・・。
実はイントロだけでも2転3転したのさ。
スタジオバージョンか、ライブバージョンかで意見が分かれた。
数種類のパターンで取り組むもイマイチ。
ギリギリの段階になってライブバージョンのシンプル化で落ち着いた。
マサのハイハット提案からオカちゃん発案のバスドラムキック。
これが明瞭にわかりやすくも超絶ク―ルにハマった!
実際にこの日のライブで、静かで不気味な刻みからメガトン級のユニゾンが突き落とされた途端、オーディエンスが沸き上がった。
想像以上の反応にバンドも歓喜。
我々サイドも咄嗟にゾクゾクしちゃったよ。
あれは快感だったなあ。
試行錯誤した甲斐があったというものだ。
もうこうなればこっちのものさ。
イタダキの一丁上がり。
阿吽の呼吸でオカちゃん、STRONGタイプの激しい高速3連タム回し。
お約束、トコトンにまでぜい肉をそぎ落とした、鋼のリフが芸術的で絶品。
パープルの歌詞に深い意味なんて求めてはいけないよん。(イアン・ギラン曰く、コミック的なユーモアを表現。惑星間を飛び回る宇宙の長距離ドライバーの休日を日常生活として歌っている(´∀`*))
とにもかくにも格別な疾走感が全編にわたって漲っているスピード・チューン。
休むことなく次から次へと目まぐるしく襲い掛かってくるアレンジの妙は、ある意味では快感。
フレットや鍵盤上を上昇気流の勢いで暴れまくる。
トミーはゆっくりと、一呼吸を置いて絶叫!
最大の山場がやってきた。
オカちゃん渾身の個性的この上ないドラムソロ。
スネアのスナッピーを外しての手数王。
千手観音のごとき神業。
そこから全員が轟音の塊と化して、アッという間に終わっちゃうんだけど、(ほぼ5分・・・)一切の無駄がないプロフェッショナルな起承転結。
それはイントロからエンディングに至るまで。
パープル・ブリンガーは、今回、ほぼこの曲に心血を注いだと言っても過言ではない。
そのくらいに全神経を集中させてメンバー一丸となってのぞんだのだ。
結果?・・・・・もちろん成功の部類に属するでしょう。
今後、益々の発展が楽しみだ。
パープル・ブリンガーは必ず、課題を提起して試行錯誤の末に成長を促す。
バンド活動をやるからには、これも一つのスリリングな醍醐味さ。
オカちゃんは、この曲の仕上がりには全然納得がいかなかったようだけど、誰もが絶賛していたよ。
とことんまで突き詰めていくタイプのオカちゃんならではのエピソード。
「ベイクド・ポテト・ライブ」におけるジェフ・ポーカロも、自分のドラミングに不満を述べていたけど、「スーパープレイの連発なのに、どこが!!??」と皆が言っていた。
それを思い出したよ。

出た!!
そのままの余韻を引きずりながらも、ナイスなタイミングでオカちゃんのスネアが控えめにロールされる。
「ラストです!HIGHWAY STAR!!」
足元のドリンクを一飲みしてトミーがダメ押しとばかり盛大に告げる。
この焦らし具合の加減も面白い。
ライブ・イン・ジャパンとスタジオバージョンを程よくブレンドしてグイグイと牽引。
(1972年3月リリースのアルバム「マシン・ヘッド」トップに収録。
日本ではシングルもヒットしたよ。
今までのライブでは、何故だか、イントロでトラブっていたけど、やっとまとまったよ!
この曲、今でもトミーが在籍する「蝦夷紫」のセットリストに組み込まれているそうです。
トミーの鬼門ともいえる曲。
フルスロットルにトミーがパトカーのサイレンを高らかに演じる。
ここにきて一体全体、何オクターブまで出るんだ!?
タフネスガイだね。
そのアグレッシブでエネルギッシュな様に、横に陣取るメンバーらも俄然刺激を受ける。
リハでトミーが指摘していたシンコペーションも自然に溶けんでいた。
さあ、したたかで貫禄漲るキーボード・ソロには風格さえ漂ってきた。
まあ、これもアッキー1流のチャームポイントの一つかい。
羨ましそうなヒコちゃんいわく「クラシック・ロックは俺たちの青春そのものであり原点だね」
だから中盤部分におけるJ.S.バッハのコード進行は、何度聞いても感涙にむせんじゃうのさ。
バッハとジミヘンの融合。
この手合いは日本人の琴線を振るわせるのだ。
まるでギタリスト向けの教則本のよう。
その証拠に観客たちはシンちゃんのギターソロで万雷の拍手をこれでもかあ、というほどに浴びせていたよ。
嬉しい限りだね。
サンキューだ!!
レッドゾーンが振り切れたシンちゃんの、豪快なギターソロに熱視線が向けられる。
プレッシャーも何のその。
見事に跳ねのけ、大役をこなしてみせた。
余力を振り絞っての、トミー高音ヴォイスは衰え知らず。
オカちゃんのドラミングは信頼度高し。
安心して各自がプレイに専念できる。
アッキーもシンちゃんも、まだまだ自己主張し足りないよ、とでも言いたげ。
引っ張りに引っ張ったエンディングで堂々のフィナーレを迎えた。

「WOW!!ありがとうございました。パープル・ブリンガーでした!!」
FINALEは完全燃焼で真っ白な灰になって燃え果てた。
やれるだけのことはやりつくした。
満足感に溢れたメンバーらの表情をみればそれも一目瞭然。
心地よい汗を流せたね。
すぐにでもまた、ステージに戻ってきたいなあ。

お疲れ様でした!!!
5回目のライブも大団円!!
ステージ後、方々からメンバー達は称賛を受けたそうです。
オカちゃんなんて、ドラムの先輩でもあるセッキーからは大賛辞をたまわり、モッチンからも「札幌のぺイス君」と呼ばれる始末さ。((´∀`*))
すでに次のライブに対する期待が膨らんでいるしなあ。
でも、これに甘んじることなく今後も精進の日々に専念していこう。


ライブ後は、討論会を繰り広げて、時の経つのも忘れてしまった。
外の豪雪も我々を祝福しているかのようでした。
あまりにもヒートアップして溶けちゃいそうだ。


追記・・・・オカちゃんは「スピード・キング」「ブラックナイト」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」をメドレーで、トミーはホワイトスネイクの「バーン」「ストーム・ブリンガー」のスペシャル・ミックスをライブで演じたことがあるそうです。
シンちゃんも若い頃はもっぱらパープルの虜、アッキーは正直な話、あるライブにおいてパープルを知りジョン・ロードにぞっこんとなり、マサは高校生の初ライブでパープルを夕張商工会館ホールなどでプレイ。
結局は各自、思い入れの強い別格バンドなのは間違いなし!!。

そんなわけでして、ライブのたび選曲や曲順に苦慮するという、贅沢なる嬉しい悲鳴にあえいでいるのだ((´∀`*))

予定にない閃きが沸くこともあれば、事前に考えていたことがすっぽ抜けることもあるのがライブの醍醐味。
その積み重ねは永久なんだよね。
満足に満たされることなんてありえない・・・・。
ライブは生もの。
何10回も繰り返してパーフェクトなリハでも、たった1回のライブでとちることはザラ。
だからこそ、一旦その魅力にハマったら抜け出せないのがライブなのさ。
これだけは断言できる・・・努力は決して裏切らない。
継続は力なり。
石の上にも3年。
快進撃はまだまだ続くよ!!


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VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(中山CLUB編)

2023-01-29 17:52:19 | Live Set List



5,17:30~18:00
「中山CLUB」

さてさて、楽しい時間の経過は早いもので、もう折り返し点に差し掛かってきたよ。
これまでにも、様々なジャンルが登場してきたけれども、お次はご機嫌極まりない超絶技巧派集団。
この日唯一のオール・インストウルメンタル・バンドが満を持して参上!
問答無用のバカテク揃い。
全員が男性の4人組。
日本が世界に誇るフュージョン・シーンの大御所カシオペア・カヴァーバンドなんだから納得だ。
この世界は下手クソじゃあ、全く話にならない。
一挙手一投足を食い入るように対バンのミュージシャン達はかぶりつきだったよ。
金縛りになる場面も多数。
全6曲共、釘付けになるほどの火花散る攻防を繰り広げてくれましたよ。
いやあ、そのバリエーションはマジに勉強になる。

早速ですが、メンバーの編成を紹介しますよ。

ドラム・・・・ナカヤマ・オーナー
ベース・・・・ハタノくん(YAMAHAパールホワイトの5弦ベース。ローズ指板。これはすこぶるいい音を奏でる。
程よい重量と細めのグリップもナイス。
弦から細部にわたり、お手入れが行き届いている。何とMCも兼任)
ギター・・・・カトウさん(名器のポール・リード・スミス。
ボディカラーはオレンジ。ローズ指板)
そして、キーボードは、マックスだあ!!(YAMAHA MONTAGE8を使用。ずっと黒マスク姿だったけど、すぐに外しちゃった)

このバンドは今回初めて見たんだけど、個々のメンバーらとはけっこう深い関わりがあります。

まずはナカヤマくんとマックスのご両人。
この2人をマサが初めて見たのは、STA企画ライブイベント「スペースアート」にて。
巧みなスティック・ワークと、2段構えの鍵盤装備を強烈に覚えています。
それをきっかけにナカヤマくんは「粉粉クラブ」、マックスは名物男ヒコちゃんファミリーとして多数のバンドに所属。
近年では我らがモッチンと組んでジェフ・ベックやレッド・ツェッペリンのカバーバンドでも、ひたすらに気を吐いていますよ。
もっちんいわく「マックス・ミドルトンとフクマを引っ掛けてフクマックス・・・略してマックスなんだとか((´∀`*))。

更には、ナカヤマくんが長年の夢を遂に叶えたライブハウス「LUA RELVA」がオープン。
その店名を、そのままに冠したライブイベントをマックス&歌姫アッコちゃんらが「キューブガーデン」にて開催。
俄然、盛りあがっていますよ。
今年の1月、「完成記念と新年会」へ、直々に招待を受けたマサ&アッキーは、そのライブハウスに行ってきました。
到底言葉では表現できないくらいに何もかもが素晴らしい、そのライブには決して大げさな話ではなく誰もが感動していましたよ。
もう玄関に入った途端、同じ反応でビックリしていたもんなあ。
そして、お馴染みの連中がたくさん来場していて盛り上がったものです。
次々にプレイするミュージシャン達もさすがの腕前。
マサもヒコちゃん、タカハシくんらとセッションでクリームを2曲披露(クロスロード&サンシャイン・ラブ)
その際、サッサからおにぎりピック、ハタノ君から愛器のべ―スを借りてお世話になりました。
(その日も、この日もマサはちゃんと懇切丁寧にお礼を言ったよ)
だからこそ、コロナ禍で沈みきった札幌音楽界隈は、これをキッカケに俄然息を吹き返して奮起するのだ。
明るい展望はLUA RELVAから展開することは間違いなしさ。

はい、前置きが長くなってしまったのでそろそろ本編に突入しましょうか!
HERE WE GO!!

1,CONJUNCTIONから盛大にスタート。
1986年リリースのアルバム「SUN SUN」に収録。
(もしかしたらライブアルバムWE WANT MORE の1曲目に演奏されたタイム・カプセル・メドレーを参考にしたのかな・・・・?)
難攻不落な作品を、余裕と貫禄をもって堂々と演じ切っちゃう、憎いほどにしたたかな野郎ども。
全部のパートがコピー泣かせ。
オープニングから情け容赦なく、ありとあらゆく奏法を披露。
次々と繰り広げられる複雑な構成に目と耳がついていくのがやっとだ。
トレードマークともいえるチョッパーがビンビンとほとばしる。
千手観音のごとき、手数王ナカヤマくんも、アグレッシブにリズムを延々とキープしながらも、しっかりと数多くのゴーストノートを決める。
マックスも強弱によって、変幻自在に弾き方を変えている。
と、1分半経過後に、すかさずメドレーへノリノリ雪崩込み。

「LOOKING UP」
1983年リリース7枚目、黄金時代のアルバム「フォトグラフス」に収録。
(噂では全ディスコグラフィー中、最高の売り上げなんだそう)
最強、最高ナンバーを、序盤から惜しげもなく突き付けての爆発路線か。
相変わらず、各自が超がつくほど個性的な秘技を、これでもかあ、というほどオシャレに次々ぶつけてくる。
洗練された一音一音の進化系サウンドは、お見事の一語に尽きる。
心に響く爽やかなるメロディと、目を見張るようなキレのあるリズミカル・テイスト。
印象的なスラップ・ベースのフレーズを生かして絡みつく、躍動感溢れまくりのドラムによるバリエーション豊富でタイトな8ビートが決め手。
そして特徴的で軽快なアップテンポに感動する・・・。
元気一杯で不思議な機械的アンサンブルの妙には、思わずトキメキながらも固唾を飲んでしまった。
(実は和音もギターの開放弦の音と同じ音を使っているコードが多い。ギター・ソロはほぼ1コード)
ギターからベース、次いでドラムへと織り交ぜ、聞き心地の良さを追求した絶妙なソロでまとめ上げ、グッと引き込んで親しみやすさと存在感を猛アピール。
ワクワク、派手派手、ルンルン気分に漲っています。
バラエティーなかっこいいバッキングにも、度肝を抜かれっぱなし。
そうなのですよ、4人の力関係が見事に4等分されたアレンジが肝。
もう本格的過ぎて、すでに脱帽の領域に達してしまった。
完成度高しで昇天。


「皆さん、ありがとうございます!」
真剣な表情で演奏に専念していたメンバー達も、MC中は各自ニコヤカに佇んでいる。
「ちょっとテンポが速くて、ついていくのに必死でした・・・・((´∀`*))
ここでちょっと気分を落ち着かせて、しっとりとしたミディアム調の曲をおおくりしたいと思います。
え~・・・TAKE ME」
1979年リリースのセカンド・アルバム「スーパー・フライト」に収録。
出だしのハイハット一発で持っていかれる。
最近はキーボードがピアノからオルガンに変わってしまい賛否分かれる曲。
(大野方栄さんが歌う1983年発表のボーカルヴァージョンもあり!アルバム「MASAE A LA MODE」に収録。もちろん作詞も彼女)
エレガントでエクセレント!!
エモーショナルなギターソロに次いでピアノの連打を経て全員が白熱のプレイ。
特にナカヤマ氏によるドラミングは特筆もので、感涙にむせぶ。
偉大なる名演に次ぐ名演には、ほとほと参りました・・・・。

4曲目は誰もが聞き惚れちゃう定番中の定番で「FIGHT MAN」
90年代のスタンダード。
1991年5月25日にリリースした21枚目のアルバム「フル・カラーズ(日本における最高チャートは31位)」トップに収録。
ナカヤマ氏によるターン!とよく抜けるスネアの音が絶品。
Bメロ前「ちゃちゃっ!X2」の間のオカズの変化もいぶし銀。
中盤におけるベース、キーボード、ギター、ドラムからベース・タッピング、キーボードと目まぐるしく受け継がれていくソロ。
多分、スタジオ・リハーサルで、メンバー一丸となって必死に汗水飛ばし、何度も何度も猛練習したのだろうね。
一切の妥協することもなく完璧を求めて。
その光景が目に浮かぶようだ。
本番で、それはまだまだ続く。
ギターはトドメとばかりに掟破りの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を奏でて、なんまらお茶目。
でも、追い打ちをかけるように、ベース、ギター・ソロと笑ってしまうぐらい、延々と引き継がれ阿吽の呼吸で大躍進。
まさに、このステージ最大の見せ場。
息もピッタリの光景が鮮やかに映える。
命がけな真剣勝負。
真摯な努力が報われた瞬間だ。
お口あんぐり状態で引き込まれて、茫然自失・・・・・思わず手に汗握るよ。
瞬き厳禁で、息も絶え絶えだよん。
責任取ってくれ((´∀`*))
観客全員の熱視線を浴びていました。

「今日は、悪天候の中、よくぞ、おいでくださいました。
高速道路で小樽に来たのですが、雪のため、50キロ規制でした・・・・(´;ω;`)。
それでは、そうとうに体力を消耗したので、ここで1曲、ギターによる綺麗なバラードをお送りします‥‥迷夢・・・・」
MEI-MU☆SHALLOW DREAMSが英題。
シンプルなる原点回帰作品。
1988年リリースのスタジオ通算13作目アルバム「EUPHONY」最後を飾る。
聴き込むほどにドップリとハマること請け合い。
イントロはエレピだけど、やっぱりギターが主役(ついこの間、亡くなったジェフ・ベックの影響が垣間見れる)。
ギターキッズはヒロシ氏の技量に要注目だ。
エフェクターを駆使しての、個性的なるトーン・コントロールは芸術的。
アドリブも含めて神業だね。
コーラスは深めで、歪みは抑え気味。
スライドや、チョーキング、ビブラートには、ゾクッと鳥肌が立った。
意外にも、この曲は運指の移動が上下に多くて、ピッキングも地味に難しい・・・・。
スリリングかつアグレッシブな速弾きで駆け上がったり、あちこちにタップリと落とし穴が用意されているのだ。
テンションがずっと張りつめている。
一筋縄ではいかないところがカシオペアの偉大なところ。
そう簡単にはクリアできない壁。
ボリューム奏法でしっとりとドラマティックにエンディングを締めくくる・・・。

「早いもので次の曲で最後です。
その前にメンバー紹介をします」
懇切丁寧に1人1人を愛情と尊敬を込めて紹介するハタノくん。
ナカヤマ氏のバスドラが轟き渡って、泣く子もエキサイトしちゃうカシオペア問答無用の代表作「アサヤケ」だ!!
1979年リリースのアルバム「スーパー・フライト」に収録。
余りにも有名だから当然の結果でしょうよ。
これをやらなければ、彼らはステージを降りることが許されない宿命なのだ((´∀`*))
ギター小僧ならば、誰もがコピーしたであろう永遠のアンセム。
山下達郎、チャーと並ぶ日本3大カッティング・イントロ。
単純なテーマだけど、間違いなくギターの歴史に残る名演だね(16分音符の裏で入る部分とコードチェンジが難易度強)。
切れ味鋭くキープするところが命(他弦、特に4弦は3弦を抑えている中指できちんとミュート)。
一聴した限りだと、曲調は軽快でイージーリスニングに陥りがちだけど、どうしてどうして随所が凝っていて難攻不落。
ナカヤマ氏の、大道芸人に匹敵するようなスティックさばきが手強い。
会場全体が一挙にオーバーヒート気味。
その熱気ほとばしるノリノリな様は圧巻。
それを即座に察したのか、メンバー達はお互いに不敵な笑みを交わし合う。
夢中になっているオーディエンスにお構いなしで、わかりやすく口ずさめるフレーズを紡ぎ出す。
痒いところに手が届く、とはこのことだね。((´∀`*))
サビ・セクションのオクターブ奏法や、トレモロ奏法(多分6連)、ライトハンド奏法で広がりを醸し出す。
ベースは2フィンガーとスラップ・ヒットの併用。
そんじょそこいらにゴロゴロと転がっている腐った自己満足能書きバンド連中とは、レベルが豪華過ぎて段違いだね。
途方もない感触と、華があるもんなあ。

これにて大団円。
完全燃焼です。
改めてツワモノ4人組に嵐のような喝采がおくられる。
ふてぶてしきミュージシャンの集合体。
いやあ、奥が深いものを見せつけられて心底得した気分さ。
皆さん、お疲れさまでした。

追記・・・・・次に控えしはガラッとムード変わってヘヴィーな「PURPLE BRINGER」
ドラムのオカちゃん、キーボードのアキの機材や楽器セッティングをナカヤマ氏とヒコちゃんがサポ―トしてくれた。
ありがたいことだね。
マサはどさくさにまぎれて、チャッカリと「LUA RELVA」に出して、と懇願。
「もちろん、速攻でね」との返事をもらったよ。((´∀`*))










































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レコード製作現場の番組に感動^_^

2023-01-29 09:51:46 | free form space
予告編から、ずっと楽しみに予約録画していたレコード盤の製作現場番組!
昨日やっと放送。
レコードブームにのってドキュメンタリーやニュース報道は最近よく見かけるけど、ここまで事細かく丁寧に工程を説明してくれたのは初めて!
溝のカッティングから塩化ビニールプレス加工、ジャケットデザイン印刷まで。
レコード盤の歴史も含めてこれは保存版。
改めてレコード盤一枚一枚を大切に扱わなくてはいけないなあ、と思った次第。
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VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(.J編)

2023-01-28 16:03:44 | Live Set List


4,「.J」
16:45~17:15

お次に控えしは、噂の超絶技巧派光速天才ギタリスト、イングヴェイJマルムスティーンをカヴァーする5人組・バンド。
このシンプルだけども、強烈にインパクトがあるアルファベットのバンド名はイングヴェイのミドル・ネーム。
こだわりどころは「ドット」が付いているところだね。

これはマジで事件ですよ。

そのわけ?・・・だって私も30年ほど前にイングヴェイのカバーバンドを元気いっぱいにやっていた口なのですよ(笑)

このジャンルは大好物。

速弾きギタリストや様式美ヘヴィーメタルに関して語らせたら、けっこううるさい方なのです。

そうそう、このバンドを見るのは確か4度目のはずさ。

2018年3月11日(日)江別市民会館大ホール、去年の11月20日(土)STSA企画「リブレーション」白石区ピグスティ、そして4月3日(日)フレンズライブ・ゴールドストーン以来・・・・。

.Jのメンバー間に20歳年齢差があるのは、ここだけの話ということで内緒だよ・・・・((´∀`*))。

とにもかくにも、再びゴールド・ストーンにおいて.Jが、2023年も神秘のヴェールを脱ぐわけだ。

 
ここのメンバー達も顔なじみばかり。

編成は・・・・
黒色の革ジャンを着込んだリョゴ(VO。茶髪のかつら以外はシャツ、ジーンズに至るまで真っ黒に統一してロッカー然としている。ベルトも靴も黒)

マサキヨ(ギター。以前はフェンダー・ストラトキャスターのオレンジ・ボディにローズ指板を使用していたけれど、最近は淡いペパーミントグリーンボディカラー&メイプル指板仕様)

ジルジャンの黒いTシャツ姿のセッキーはいつでも気合十分のナイスガイ(DR)

久しぶりの再会は黒のキャップ&サングラス&パーカー&ジーンズで決めたトミッチョ(B。楽器はアトリエZ製ジャズベースのナチュラルボディにメイプル指板仕様。フラットピッキング)

今回から、新規に加入した、もう一人のギタリストにシモラー氏。
といっても、「稲葉美紀&ディア・フレンズ」のメンバーでもあるんだよ。
ファミリー総動員!
これで更なるサウンドのステップアップを図ってきた。
スタジオ音源でのイングヴェイ重ね録音も、これで完璧にライブ再現可能。
緻密で厚みも華麗にグッと増した。
レモンドロップのレスポールを使用。な、な、なんとビグスビーのアームユニットを設置しているではないか。

キーボード&コーラス(ローランド06とヘッドセットマイクを装備)はご存じ長い緑&赤&黒髪姿の麗しき紅一点ミキミキちゃんという布陣だ!

彼等は数多くのバンドでも活躍中の猛者たち。

マサキヨくんは、アンクルキャッツ、乙!帝國ゆるゆる団でも名を馳せていた男(オフ・ステージにおいての行動もイングヴェイにならっているのか単独行動でミステリアス。マサ同様に方向音痴らしく、駐車場で迷子になっていました・・・笑)。

トミッチョ&セッキー&ミキミキちゃんもブレイク・スルー、稲葉美紀&ディア・フレンズ他ここに書いていったら相当な行を必要とするほどのマルチぶり。

ミキミキちゃんは昨年の2月、小樽・雪明りの路「運河プラザ」で遂にSTAで、なんとキーボード&コーラス担当で一緒にライブやっちゃったしね。
 

バンドからのメッセージ「マサキヨさんの為に結成されたバンドです。
ボーカリスト、リョゴとの2枚看板バンドです。」

徹底振りはそのルックスやコスチュームにも如実に反映されています。

まずは全員がカラフルなロン毛。
更には極上のへヴィー・メタリック・ファッションやサングラス姿に変身。
ステージに上がると、皆の顔つきや目つきまでもが変わってきちゃった。
ダメ押しとばかりにレギュラーグリップのセッキーは愛するコージー・パウエルにちなんで、リストバンド着用でツーバス連打で自己主張。

最も特筆すべきはミキミキちゃんのアミアミ悩殺sexyタイツ姿。
これには並みいる男性陣もやられちゃいました(最初に見かけたときにはどこのイケイケお姉ちゃんかと思って二度見しちゃったさ・・・・・(笑)。カラフルなロン毛以外はミニスカートも含めてブラック・ファッション)。
ライブ鑑賞に集中しようにも、チラチラと見ちゃったりして・・・・。目のやり場に困るんだけど実は大歓迎さ(笑)。
だってちょうど目線の位置なんだもん。
ミキミキちゃんもこの日を、すこぶる楽しみにしてきたそうですよ。

とにもかくにも血沸き肉踊る、ブリティッシュ・ロックが堂々再現されます。
相当に燃費の悪い楽曲ばかりのバンドだからスタミナを蓄えておかないとね((´∀`*))
とくと心してご覧あれ!(セットリストや曲順は前回と全く同じだった・・・・)

 オープニングナンバーから戦慄が走った!

あろうことかアルカトラズのデビューアルバムから「アイランド・イン・ザ・サン」なんだもん。
本家もトップに収録されていた(PVも制作されたよ)
心憎いほどのセレクション!
ワールドワイドにイングヴェイの名前が轟き渡るきっかけともなったバンドであり、お披露目ともなった曲さ。

実際アメリカに進出しての第一弾は、策士マーク・ヴァー二ーの勧めによって加入したライオンのマークエドワーズ(DR)、キールのロンキール(VO)が率いる「スティラー」だった。
でもローカルな活動で短命に終わったから、正真正銘の本格的なバンドはやはりアルカトラズから。
ここで初めてイングヴェイの才能はフルに発揮されたわけ(絶対的な自信家だけに多少やり過ぎだったけどね・・・ファンとしては大歓迎だったけど)
だからどの曲もクオリティが崇高。
で、この曲が極めつけ。
緊張感が充満している会場内にセッキーの秘密兵器「クリック」が不気味に鳴り響く中、タイミングを見計らってのカウント開始。
ミキミキちゃんによる荘厳なシンセサイザーの音色一発で、バッチリと掴みはオーケー。
随所に至るまで、おいしいエッセンスがちりばめられているんだよ。
永遠の金字塔。
一気に爆発した瞬間だ。
こいつをここに持ってくるなんて、とっても嬉しいよ。
贅沢すぎるくらいのサプライズ。
江別のライブでは取り上げていなかったもんね。
誰のリクエストなんだろうか?
やっぱりマサキヨ君かいな?
とにもかくにも、その貫禄たっぷりなプレイスタイルには感服だ。
前回見た時よりも数段の成長を見た。
特にミキミキちゃん。
正直な話、この手のジャンルは全く未知の世界だったそう。
だって普段は歌姫・八神純子さんに心酔しながらシットリと歌っている彼女だよ。
それがミニスカ、網ストッキング、派手なロン毛で爆音の中ハードに鍵盤を操作しているんだから大したものだ。
新しいシンセサイザーを購入して、めちゃくちゃに練習して腕を磨いたそうです。
御見それしました。
だらけた自己満足の残念なplayer連中、少しはミキミキちゃんを見習いたまえよ。
あ、ミキミキちゃんの贅沢すぎるほどのコーラスワークは申し分なし。
安定感抜群。
これ大事なところね。
試験に出るよ(笑)

おっとリーダーのセッキーもJpopやフュージョン界隈で長年ブイブイ言わせている伊達男。
それがここでは重戦車のようなドラミングを、ドカドカと手数交えて展開しながら牽引しています。
信頼性が強大。

トミッチョは渋いいぶし銀のうねりまくりランニングベースラインで、火花を散らしまくる。

もうね、この1曲だけでそうとうにこのスペースが埋まってしまうよ。
ちょっとエキサイトしてきたものでね。

だって私はイングヴェイ初来日のアルカトラズを目撃したのですよ。
今でも鮮烈に焼き付いています。
場所は中野サンプラザ。
音源も映像も発売されている、あの超有名なライブ!
何から何までリッチー・ブラックモアしていたけど、日本人の琴線震わせるのには抜群にぴったりなギタリストだった。
私はそれからずっとイングヴェイのファンとして、数回ライブを見ています。

で、リョゴ君の強靱なるボーカル。
驚異のハイトーン炸裂。
大股開きでグッと深く腰を落とすのが彼のスタイル。
はっきり言いましてライブにおけるグラハムボネットはパフォーマンスもボーカルも評判が悪い・・・(スタジオワークはメガトン・ヴォイスだけど。札幌にもジョー・リン・ターナーと営業ライブとしてZEPPに来ていたね)。

でもリョゴ君は申し分なし。
一体全体、どんな喉をしているんだい!?
羨ましいなあ。

はい、アルカトラズはこれのみ・・・・もう少しこのバンドの曲も増やしてね。
暑苦しいくらいに難攻不落の「ジェット・トウ・ジェット」が熱烈に一押しです。
実現した暁には狂喜乱舞確約。

「.Jです。
よろしくお願いします。
イングヴェイのカヴァーをやらせてもらっています。
あれ!?・・・・ここでしゃべってもいいのかな?
え~・・・ゴールドストーン出演は何回目かなあ?・・・
わからない…3回目??
実は、俺は1回ライブにいなくて前回は代役に依頼しました・・・・。
我々は札幌を中心に活動しているのですが、ここ小樽はライブハウスもお客様も素晴らしいから、何回でも来たくなっちゃいます。
まあ、とりあえずがんばっていきますので盛り上がってください!
決してこのような格好をしているからって、お前等、いけ~!なんて言いませんよ(笑)。
今日は全6曲おおくりします。
じゃあ次の曲、いいですか?
飛ばしていきますよ!
よろしくお願いします・・・・・マザーレス・チャイルド!!(リリース当時賛否が分かれたアルバム・エクリプスより)」

過激なほどに襲い掛かってくるスピードチューンでスリリングな波状攻撃へとなだれ込み。

リョゴくんの強靭なるシャウトは相変わらず伸びやかに冴えまくる。
魂の咆哮、素晴らしすぎる。
イングヴェイ史上最も優しく美しいメロディの流れを湛える曲です。

セッキーは伝家の宝刀「ツイン・ペダル」で、マシンガンキックを豪快に連打して応戦。
ますます攻撃的な輝きを放っている。

マサキヨくんはバッキングのパートではリョゴ君に花道を譲り、いざ己の出番が到来すると水を得た魚のごとく中央フロントに躍り出てその鮮やかすぎるギターテクニックを目にもとまらぬ素早さで披露。
「どうだあ!」と言わんばかりの気迫が、ビンビンにこちらサイドにまで伝わってきます。
正確無比なるスィープピッキング、凶暴なグリッサンド、巧みなタッピング、お約束のアーミング奏法と強気すぎるくらいに自由自在。
イングヴェイ独特な故国スウエーデンの北欧系サウンド臭までをも、完全コピーしまくってるよ。
キラリと光る指癖までね。
まるでイングヴェイが憑依しているみたい。
どんなに速くピッキング、フィンガリングを重ねていても寸分の狂いなく、音の輪郭もクッキリしていてごまかしていないところなんかはさすが。
見ている分には、不思議と簡単そうに見えるんだよね。
これがそこいらじゅうにゴロゴロと転がっている、並みのギタリストにとっては至難の業。
練習したからといって、やすやすとこの技術は体得できる代物ではありません。
嘘だとおもうならば一度チャレンジしてみたら!?
実践が一番です。
見るとやるとじゃあ大違いの好例。

メガトンヴォイスのリョゴ君はボーカル以外にもヘッドバンキングで煽ることを忘れない。

エンディングまでただひたすらに、テンションが極限状態。
一致団結、一切だれることもなくフィニッシュ。
観客たちは息を飲みながらも、我を忘れてその一挙手一投足に目が釘付け。
そして我に返ってから沸き起こる拍手の嵐。

 
「YEAH!!ありがとうございます。
熱くなってきました(そりゃあそうだろうよ)
きっと何かが違うぞ・・・・。
大丈夫ですか?
OKですか??
激しい曲ばっかりで体力が続かない(そんなことないでしょうよ)
どんどんさっさとっちゃいますよ・・・・・・JUDAS」

これは名盤の誉れ高い1990年発表のアルバム「エクリプス」からのメロウかつウェッティなセレクションだ。
当時としては、ちょっとした問題作であり、隠れた名曲だ。
今の時期にはジャストフィットする。
この時期のイングヴェイは、交通事故からの復帰後だったけれども、カッコのよさでは群を抜いていたもんね。
まだ若くて痩せていて(!)独身で!

テクニック的には緻密さがラフになったと囁かれていたけど・・・・。

イントロのドラマティックで軽やかな、ちょっとじらし気味オーケストレーション・リフを一手に担ってる、キーボードのミキミキちゃん。
リョゴ君とのハーモニー絡みだけでも、責任重大なのにね。
受け持つパートがでっかいけど、やりがいのあることでしょう。

シンプル極まりない適度にポップなAメロが穏やかで、サビの歪みから、けだるくダークになる。
面白い印象的な透明感ある転調といい、心地よいテンポといい、聴きどころをマックスに抑えていて胸キュンものだ。
涙腺が刺激されます。
センスの良さが垣間見えるマサキヨくんは、それまでのイメージから雰囲気一転して、繊細で耳に残る甘く憂いを含んだ哀愁の香り漂うメロディを奏でる。
気品を帯びた巧みなヴィブラートや、泣きのチョーキング、琴線をふんだんに震わせるキャッチーなフレーズも込みでね。
直後には勢いよく爆発してノックアウトするけど。
楽器群のシンクロする様も超かっこいい。
それもこれも実力あってのモノダネです。

さてさて新境地の開拓だ。

これを知れただけでも有意義なる収穫ライブ。

時折身を後方に反らして吠える突き抜けの落ち着いたボーカルは、単純にがなりたてるだけの雄たけび野郎どもとは一線を画す魅力をフルに発揮しています。
耳を惹く透明感ある歌い回しの音程もふらつくことなくずっとパワー、エモーションを維持している。
よくもまあ喉を傷めないものだ。
普段からよほど慎重にケアをしているんだろうなあ。
喉はヴォーカリスト一番の命だもんなあ。
正真正銘、骨の髄まで生粋のヴォーカリストなのだ。

 
拍手喝采を浴びて、、再びリョゴ君によるMC
「ありがとうございます。
こういう曲なんですよ。
え~、中盤に差し掛かってきましたが,引き続きよろしくお願いいたします。
何かね、無責任だけど、ここだけの話、無茶苦茶に楽しいのさ(((´∀`*))
毎回こうやってプレイしていますが、イングヴェイは何でも難しい曲ばかり・・・。
次の曲なんてその最たるもの。
だいぶ板についてきたけどね。
今日はサイドギター加入して6人体制初のライブ。
聴いてみてください。をチェンジ
「じゃあ、踊っていてください。
次は我々一生懸命に練習を積み重ねてきたあれです。
イングヴェイの中でも、飛びっきりに難易度強のやつをぶちかましたいと思います。
難曲です・・・・北極ではありません((´∀`*))
インストで皆さんの耳と目に焼き付けます・・・・・FAR BEYOND THE SUN」

遂に様式美のお手本が出た!
やっぱりこの場面ではこいつが決定打。
ステージの頂点に達した感あり。
泣く子も失禁しまくりのクラシカル要素ふんだんに導入した、緊張感高まりの完成度を誇る至上のアンセム。
プロローグではバロック風なパートが轟く。
縦横無尽に天空を舞うギター。
呆気に取られて言葉を失う、目まぐるしきバトル・プレイの応酬。
ギター、キーボード、ギター、キーボードと交互に白熱のソロ大会。
カリスマ・マサキヨくんと対等に渡り合うミキミキちゃんの神々しきことよ。

特筆すべき点をもう一つ。
実はアルバムにおいてのベースはイングヴェイ自身がプレイしている。
だから当たり前にノーマルな弾き方なんてやらない。
ギター並みの速弾きを、あのベースで楽々スムーズにこなしちゃうんだから。
天才のやることは半端ない。
はっきりと申しましてベーシスト泣かせです。
一時イングヴェイバンドに在籍していた、敬愛するルディ・サーゾさんだってそう言っていたんだからよほどだ。
トミチョ、心底にご苦労様です。
もろグルーヴィーで忠実だったよん。
レッドゾーンを振り切るほどの緊迫感。
目と耳で追うのも大変な作業だ。

照明を担当しているスタッフも、派手にサイケデリックなライトを点滅させて更なる効果演出を図る。

若き頃、私もこの曲を演奏していたから、痛いほどによく理解できるよ。
しかしこの曲って、何度演奏しても不思議と飽きがこないんだよね。
複雑なる構築美の妙が癖になり、病みつき状態に陥ってしまう。
息つくシマも与えないとはこのことさ。
ここでも、会場中からものすごい歓声が彼らに贈られた。
メンバー一同、とっても満足気な表情を浮かべている。
これこそライブの醍醐味と一体感。

 「イエイ~!
どうだ!参ったか!!って・・・ここお前が言うなよ!と突っ込むところ(笑)
環境がいいから気持ちがいいでしょう。
ミキさんの顔がゾーンに入ってる((´∀`*))
いつも思うんだけど、はたで見ていてもシンプルにただひとこと、彼らはすごい!
特別に拘りのある曲なのですよ。
情熱のギタリスト・マサキヨくんがどうしてもやりたくて、メンバー達に嫌がられながら、それでも達成しました。
繰り返しがない構成だからけっこう難しい・・・。
間違えてもごまかしがきかない。
頑張って取り上げました。
皆、疲れてません?・・・
さあ、フラフラするよ~~~・・・。

個人的に俺、このバンドでライブを2回スキップしてます。
それがどうにも悔しくてねえ。
今日思えば・・・これメンバー達には言ってないんだけど、ここでの1回目ライブを楽しみにし過ぎていてお昼前に入った。
で、時間がかなりあるから、自分の高校は小樽だったんだけど、その頃から常連の中華店・龍鳳へ久しぶりに行った。
あ、今日は行ってないよ。
大好物の名品・あんかけ焼きそばを注文した。
歌う前だから、あまりたくさん食べないようにハーフサイズで・・・・。
すると年配の女性店員さんが、それじゃあちょっとしか入ってないから足りないよ、と言われた・・・。
それじゃあと、いうことで普通サイズを頼んだら麺が3玉ぐらい入ってた!!
凄い量だったけど全部を喰いましたよ。
大変だったなあ…(-_-;)
しかも、熱いから口の中を火傷しちゃった・・・・。(´;ω;`)
それがゴールドストーン初ライブの想い出です。
2回目はコロナで出れず、今回3度目のリベンジ。
メンバー達、機材のチェックは完了したかな・・・?!(;^_^A
休めたかな・・・・。
もう一息、頑張っていきましょう!!
よし、ここからまた、ひじょうに申し訳ありませんけど、何を言われても歌が入りますから((´∀`*))・・・・・NOW IS THE TIME」

アルバム「オデッセイ」からの、煌びやかで明るいタフなロックンロール。

レインボー、ディープ・パープルに在籍していた名シンガー、ジョー・リン・ターナーとのコンビネーションが生み出した、爽やかでキャッチーな融合(イングヴェイが17歳の時に原曲が完成したそうです。イングヴェイは当時ジョーことをソウルメイトなんて語っていたけれど、やっぱり2人の蜜月期間は短命だったもんね(;^_^A)。
曲づくり中で意識していたのか、していないのか、微妙に序盤がボンジョヴィっぽい。
しかし、程よくバランスのとれた、親しみやすいマニアックかつポップな選曲が秀逸だね。
轟音のように流れる、例の印象的なバロック調イントロから、すでに威風堂々としていて強烈。
ミキミキちゃんによる、壮大なパイプオルガン風のバッハ・アレンジが冴え渡っていますよ。
それに連動するかのように、上手上方からスモークがモクモクと漂いながら吹き出してきて、いやが上にも臨場感が増してきた。
エッジのかかった、バラエティな一体感には震えがきちゃう。
セッキーとトミチョによる、安定感抜群で絶妙なリズムコンビネーションの賜物だよ。

マサキヨくんのイングヴェイに対する崇拝度は、計り知れないものがあります。
あのやや崩し気味に荒々しくプレイするスタイルまでをも、なりきって黙々とピッキング。
弾丸のごとくほとばしる、装飾フレーズでふやけきった俗世間を一刀両断。

ここでまずはじっくりと、 ミディアムテンポながら後方よりドラマティックな演出効果を狙う。

ジョー・リン・ターナー役リョゴ君によるブリッジ部分、哀愁の温かみあるクールなシャウターっぷりも、なかなか板に付いてきたね(写真参照)。
マイクスタンドとハンドマイクの使い分けも自然でスムーズ。

マサキヨくんとのブルージーな駆け引きや、ブリッジでキラキラと発するキーボードもスリリング。

これらが私の素直な感想です。
語り出したらキリがないんだからもう(爆笑)。
会場のあちこちから感嘆のため息が漏れ聞こえてくる・・・・。

「それでは今日はありがとうございました。
最後の曲です・・・・
1番激しいかな!?
ちょっと唾が飛ぶと思うから、このご時世だけに前の方たちは気を付けてください(笑)
ノリノリで、声が出なくなってもいきますので・・・・NEVER DIE!」

アルバム「ザ・セブンス・サイン」からの至宝ナンバー。
イントロでは焦らし気味のギターによる荘厳なるソロで、格式高い.Jワールドへと誘ってゆく。
このオリジナルではボーカリストに元ラウドネスのマイク・ヴェセーラを迎え入れてレコーディングしています。
だから、多少ワイルドな仕上がりなのですが、リョゴ君はモニター・スピーカーに右足を乗せて器用に歌い分けているので全くもって違和感なし。

キーボードの女魔術師、はたまた女ジョン・ロードかキース・エマーソンことミキミキちゃんは、まっこうからマサキヨくんのインタープレイを受けて立つ。

マサキヨくんのフレットボードには、スキャロップド加工は施しておりませんが、しっかりとセンター・ピックアップは沈めております。
しかし指の動きが見えないほどの、凄まじきフィンガリング。
ストレッチを万全に行っていないと腱鞘炎になりかねない。
気の遠くなるほどの鍛錬を積み重ねた成果なんだろうね。
努力は決して裏切らない。
努力なくして栄光の日は永遠に訪れない。
石の上にも3年。
立派だ、心底敬服しちゃうよ。
脱帽だ。

「どうもありがとうございました。.Jでした!」

一回りも二回りもビッグになって、バッチリと締めくくりの完全燃焼。

入れ替わるように、主催者のアキちゃんが上手の袖から現れてマイクを手にご挨拶。
「コロナも徐々に収まりつつあって、どうにかこうにか今回もライブを開催することができました。
音楽のイベントがずっと自粛続きだと、精神的に何となく気落ちしてきますよね。
音楽は我々にとって最も大切なもの。
音楽が最高のワクチンだ。
ミュージシャンはこれで元気になるんですよ。
ジャンルは何でもウェルカムですよ。」


 ***~~~ハイ!ライブ・レポート.Jはこれにて終了。
え!???・・・・ご安心ください。
・・・・和気あいあいのレポートはまだまだ続きます~!(笑)
ぜひとも応援よろしくね。
ガンガンに盛り上がっていきましょう!!***

コメント (3)
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VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(マ・シェリ編)

2023-01-28 10:02:19 | Live Set List




3,16:00~16:30
「マ・シェリ」

****このライブレポートって意外にも根強いファンがいるのですよ。
チェックも中々に厳しく、叱咤激励を日々受けております。
どうぞお手柔らかに( `・∀・´)ノヨロシク・・・・****

 
会場内に流れるBGMは「シカゴ」が歌う大ヒットのパワーバラード曲「君こそすべて」
マサの狙いは的中でジャストフィット!
皆、鼻歌混じりに口ずさんでいるよ。(アキもお気に入りソング!)

 
ステージ上に目を向けてみると、備え付けられている機材類は一流ブランドの最上機種ばかりだ。

ベースアンプはハートキー440&アンペグ。

ギターアンプはローランドの何にでも対応可能なる頼れるロングセラーJC-120と、マーシャルJCMハーフスタックDSL100(SPはTOPのもの)
そしてフェンダーツインリヴァーヴ80。
ドラムセットはTAMA製。シェルは白。

換気とサウンドチェックも含めて、バンドの入れ替えには15分も用意されています。

余裕をもっての進行。

ミキサーSTAFFの方は、わざわざアッキーのもとにきてくれて「時間のことは一切気にしないで、10分押しで大丈夫ですよ」と感動の一言を述べてくれたのだ!!
嬉しいねえ。
まあ何はともあれ時間のことなんかでピリピリせず、リラックスしながらもプレイに100%専念できるということはけっこうなことだ。
バンドマン達はこうなりゃあ、素晴らしいサウンドをお届けしてお返しするしかないっしょやあ!!((´∀`*))

このライブイベントの仕掛人で主役でもある、アッキー率いるバンドが満を持して登場。
隣り街・札幌から出演の、初々しくも若さはじける男女混合5人編成、マ・シェリのジャンルは生粋のJ-POP。
でもそんじょそこいらにゴロゴロと転がっているのとは、一味も二味も違うよ。
油断大敵の要注目株だ!

普段は札幌を拠点に活動中(たまには小樽でも・・・・)。

他のバンドメンバーたちはステージ以外、各自バラバラにくつろいでいるものだけど、マ・シェリは会場内で横並びに着席していて、ずっと語り合っていたのが印象深かったよ。
リーダーを中心に笑いが絶えず、心底仲の良さが伝わってくる賑やかさ。
チームワームが鉄壁な証拠さ。
毎回、打ち上げを楽しみにしているんだとさ。

羨ましいなあ・・・・。
(アキに続いて2番目に開場へ到着したウミくんはスタンディングではなく椅子にずっと座っていることが苦痛で仕方ないご様子だった・・・・落ち着かないんだとか・・・・若い証拠だなあ((´∀`*))

 
さてさて、話は前後しちゃいますが、マ・シェリというバンド名からもお判りでしょう。
椎名林檎と東京事変をレパートリーとしています。

椎名嬢のソロ曲「マ・シェリ」は時間の都合上演奏されませんでしたが・・・・。
ちなみに「マ・シェリ」とは「私のかわいい人」という意味なんだそうです。

 
私が椎名嬢を知ったのはほとんどの人たちがそうだと思うけど、ファーストヒット「ここでキスして」の大ヒットから。
宇多田ヒカルと双璧をなすカリスマ性で、すでにかっこよく君臨していた。
もう立派なレジェンドだよね。
それはともかくも、椎名嬢の楽曲は超がつくほどに中々一筋縄ではいきませんよ。
最近は流行に便乗して結構カヴァーするバンドが多いけど、ちょっぴりと残念な形に終始しているんだよね。

でもこのバンドは、ただでさえ主催イベントという重圧があるのに、それらをいともあっさり吹き飛ばすほどに克服してくれました。
実際の話、去年FM番組にマサが出演した際、DJのファニーは「色々と東京事変のバンドを見てきたけどマ・シェリは群を抜いているね」と手放しで絶賛。
この日の対バン達もマ・シェリの一挙手一投足に釘付けだった。
特に他の女性シンガー達は驚嘆していたよ。
STAのメンバー達も、お世辞抜きに同様の意見だった。
彼らは普段、滅多に他のバンドを褒めたりすることのない辛口ミュージシャンばかりなんだけどね。
だからこそ、この評価は貴重だね。

頼もしき存在。
これらを励みに、もっともっと精進していこう!!

まだ、結成してから4、5年で、紆余曲折を経てメンバーが固まってきたのもつい最近の話。

それでも、マサが今現在最も押しの人気急上昇バンドなんだからさあ。
今後の活動状況が楽しみだよん。

今回、マ・シェリを生で体験できたアナタ!
それって、すこぶるラッキーなことなんだよ~!!
そのうち語り草になること、請け合いだ。
マ・シェリ史上最強の布陣が遂に確立されたのだから。

 

メンバーの内訳・・・・・

普段は温厚で物静かだけど、一旦スティックを手にしたらば、テクニカルでグルーヴィーなドラム・サウンドを轟かせるのは剛腕のM蔵君

妖艶なるヴォーカルにポリちゃん(彼女は今回がマ・シェリのステージ2回目。
6代目シンガーとしてのプレッシャーは計り知れないものがあったと思うけど、ものの見事に成し遂げてくれました。
あっぱれだ。
想像していた以上の圧倒的な歌いっぷりにメンバー、観客共に圧倒されていましたよ。
もう今後はドンドンと場数をこなして成長あるのみ。
前途洋々だね。
未来は明るい)。

キーボード&コーラスはリーダーのアキちゃん(KORG KROSSを使用。いつもは笑顔を絶やさずに元気いっぱいジョークを飛ばし続けているんだけど、一旦ライブのスイッチが入ると真剣な表情で頼もしき鍵盤のスペシャル・プレイヤーに豹変するというスーパーウーマンなのだ。この日は主催者兼、それぞれに過激な3バンドに出演するというワーカホリックぶり)。

個性派のギター&コーラスはアツシくん(フェンダー・ジャパンのジャズマスターを使用。ナチュラル・ボディカラー。ローズ指板。そうとうのこだわりがあるとみた!)
眼鏡と全身真っ黒で統一したファッションが、ひじょうによくお似合い。

そして「うみあんどまりー」に引き続きの黒マスク・ベーシストは、人一倍に勉強熱心でアグレッシブなウミ君(渋いグレーボディカラーのフェンダー・ジャズベース使用。ローズ指板)という布陣だ!

 

STAはこのバンドと札幌や小樽のイベントで何度も対バンをしています。
だから手の内はある程度把握しているつもりだったけれども、更なるスケールアップを図ってきて驚愕。
底抜けにしたたかなる連中だ。
去年5月15日(日)のSTA企画「リブレーション」スターライト以来の対バン。


 さてさて、正直な話、本番直前まで彼らは相当に大変の連続だったのだ。
スケジュールの都合上、久しぶりに全員が揃ったリハは、な、な、なんと数回!!
念入りに打ち合わせを進めていた。
でも、そこはそれで、完璧主義だけに、一切の妥協を許さないほど涙、涙の徹底ぶり。
そんなことを微塵も伺わせないでクールにふるまっているんだからね。
だからからなのか、普段のマシェリワールドに比べてみて、グッとテイストが違ったのだ。
もちろんオーディエンスらは普通に熱狂していたよ。
内情を知っていたマサでさえ、改めて感服した次第。
まだまだ発展途上段階とのことで、反省材料山積みだそう。
慎重にミーティングを重ねていって、問題点をコツコツとクリアしていく所存とのこと。
終了後はホッとしたのか、彼らもライブ自体は「すこぶる気持ちよかった!」とのこと。

サンキュー、何から何まで細部にわたって尽力してくれたスタッフ達のおかげでもある!!

STAも以前小樽ライブ本番当日、急遽ギター不在の事態に陥った経験があるだけにその気持ちがよくわかる。
心中お察し申し上げます。
ところが当の本人たちは、至って楽しそうにこなしているではないかあ!!??

それもそのはずで、ここのメンバー達はあちこちから引っ張りだこの人気者揃い。
他でもジャンルを問わずに色々と活動中。

麗しのリーダー・アキちゃんも現在5バンドに在籍。
一昨年の夏からはSTAのメンバーとして、底知れぬ才能を発揮しているアクティブレディ。
オフステージでは癒し系の天然だけど、いざともなれば場を一手にキリリと引き締めるのだ。

実力派の歌姫ポリちゃんは、何でも巧みに歌いこなしてしまう七色ヴォイスの持ち主。

まあ、いずれにしても、これらの厳しい果てしなき山谷を一致団結で乗り越えてこそ、栄光への道が切り開かれるのだ!
一生懸命に頑張ってね!

さてさて、主催者のアッキー直々ご指名にあやかり代理司会としてマサが現れ、まずはここまでの注意事項やイベント趣旨などを後方ワイヤレス・マイクからコミカルにジョークも交えつつ客席前方から延々アナウンス。
時間が押しているにも関わらず、キーボード・セッティングそっちのけでステージ上にてのんびりと拳振り上げ満面の笑みではしゃいでいるアキには、一喝を食らわせてやった((´∀`*))
ポリちゃんが手にしているものは、もしや・・・・?!

さてさて、無事にサウンドチェックも済ませ、盛大なるバンド名コールでいよいよスタート宣言!

(今年初マ・シェリのライブを記念し、個人的な思い入れも込めてライブレポートをお送りしたいと思います!)


ハイ、アキちゃんの秘密兵器は、もう仲間内ではお馴染みのお約束「拍手SE」だ。

~ワアーッ!パチパチパチ・・・・・・~

でも雰囲気は一転して幻想的なるシンセサイザーが響き渡る・・・・。

オープニングはM蔵くんによるスティックカウントから、東京事変の記念すべきデビュー・シングルで「群青日和」
2004年9月8日発売。
アルバム「教育」に収録。
オリコン週間チャートでは最高2位を記録。
タイトル通り、独自性を秘めた必殺のサウンドエナジーが炸裂する。
ちょっとオルタナティブ・ロックっぽくて、歯切れのよい愉快痛快なるアップテンポナンバー。
でも単純明快なポップロックへ、安易に収まらないところがしたたかなる林檎嬢。
危険この上なき仕掛けが、あちこちに張り巡らされている。
次々に軽々と鬼門をクリアしてゆくマ・シェリ。
これってある意味ではプログレッシブ。
ポリちゃんが速やかにマイクスタンド前に構えて、華麗に舞いながらもその実力をいかんなく発揮。
「マ・シェリです。よろしくお願いします!」
お願いされちゃうよん((´∀`*))ヶラヶラ(タッキーも即座にファンになったご様子)
その堂々たるパフォーマンはどうだろう。
いきなりステージ狭しと前後左右を軽やかに、リズミカルに闊歩。
右手には本家仕込みの隠し玉、フラッグという趣向。
それを上下に振る仕草には、思わず手を合わせたくなるほど。
華麗にドレスアップされた毛皮のコートをひるがえす姿だけの一瞬で、オーディエンスのハートを鷲掴みにした。
帽子からミニのドレスに至るまで申し分なくオシャレ。
低く歌い紡ぐ序盤から、徐々にヒートアップしてヒステリックにシャウトするパートまでに絶妙の流れには思わず唸ってしまった。
林檎嬢に声質、ルックスまで瓜二つ。
それは全観客が同意見でしょうよ。
まさにパーフェクトな歌唱力と表現力だ。
物おじしない佇まいの瞬間は、好感度高し。
まさに金縛り状態。
これだけを見ていても、キュートなポリ嬢は相当に椎名林檎フリークのようだ。
リスペクト精神が、そこかしこに滲み出ています。
それにすこぶる刺激をうけたのか、バッキングも不敵な面構えでドンドンと進行。
陰と陽、押しと引き、硬軟織り交ぜた曲調の展開もなんのそのだ。
そして特筆すべき点は・・・・・
その神々しきカッコいいお姿もポイント高し。

ボーカルとベースによるユニゾンライン・・・・お互いの駆け引きが、切れ味鋭くってスリリングすぎる。
さすがウミくんは亀田誠治直伝の安定感抜群なパッションを披露。

業師のアツシくんは右腕を天高く掲げつつ、ギターを緻密なエフェクター操作でゴージャスに彩りを添える。
ポリ嬢は片膝ついてギターソロめがけてフラッグ振りで熱きエールを送り続ける。
絵になるなあ。
マ・シェリのボーカリストは何人も見てきたけれども、ポリ嬢が群を抜いてピカイチなのは間違いない。
加入してまだ日も浅いのに、すっかり自然とバンドに溶け込んでいるよ。
誰もが彼女にかぶりつき、もしくは釘付けだ。
良かったね。

トリッキーなるベース・ソロも鮮やか(ウミくんもマサやピーター・セテラと同じでサウスポーなんだけどベースは右利き。親近感を覚えたよ)。
とことんまで研究してところが如実に表れている。
日頃から鍛錬を積んできたモノが花を開いた瞬間だ。
努力は決して裏切らない。
血と汗と涙の美しき結晶。

肝ともいえるセンス良きリズミカルな疾風のごときドラミングに引き続き、軽快なる鍵盤さばきのアキちゃんが常に引き締め役を一手に担う。
全体をコケティッシュなオルガンの響きが優しく包み込む。
オフステージでのニコヤカなる雰囲気も、ここでは完全に封印。
チャーミングな頼もしきキーボーディストに徹しています。
ポリちゃんの軽やかなジャンプで、エンディングもバッチリと決まった。
壮大なる幕開けで、掴みはバッチリとオーケー!


「ありがとうございます。
それではメドレーで次の曲にいきます。
怪しい大人の行いの歌です(実は不倫の歌・・・・笑)」
豪快なドラムビートが鳴り響く中で2曲目「秘密」
意味深で淫靡さを含むタイトルのこちらも東京事変から。
2006年2枚目のアルバム「大人(アダルト)」に収録。

いかにも椎名嬢らしい刺激的な楽曲だなあとしみじみ実感した。
濃厚なるエロスが漂う歌詞でありながらも潔ささえ伝わってくる難攻不落な世界観。
ベン・フォールズあたりを彷彿とさせる、ハードかつアグレッシブな軽快タッチのピアノロック。

ここいら辺はアキちゃんがスポットライトを独り占め。
満を持して伝家の宝刀を惜しげもなく大胆にね。
まるで女性版ジェリー・リー・ルイスを見ているようだ。
嬉々として鍵盤上を指先が滑らかに舞っていましたよ。
時には虎視眈々とふてぶてしく、時には豪快に、時には抒情的に奏でてくれる・・・・・。
ピアノ連打の一音一音がまるでプリマドンナのように、ホップステップしてはじけまくる。

パーカッシブなベース・ランニングソロ転換も聞き応え満点。
ウミくんは曲調によってフラットピック使用やフィンガーピッキングに切り替える。
その振り分け方の判断センスと妙技はお見事の一語に尽きる。

ここでも亀田氏によるジャジーなアレンジワークが冴えわたる。

全体に何場面にもわたる演劇風な展開が施された実験的要素が満載でひじょうに面白い。
ポリちゃんが指さす方向に陣取るギターのワウペダルも、密やかで官能的に誇示。
並外れた才能の集まりだけにここでも一気に見せる、繊細に聞かせる、誘うように躍らせる、ノリノリに惹きつける!
巧みによくぞここまで再現しているねえ、と感心しきり。

エキセントリックなまでに偏執狂的でデンジャラス。
無意識のうち癖になりそうだ。
アクの強い楽曲なんだけどねえ。

口元のほくろもチャーミングなボーカルのポリちゃんは、全く衰え知らずの熱唱に次ぐ熱唱。
相変わらず存在感が半端ない。
飛沫の感染など一切気にすることなく、はやく自由自在にステージ狭しとばかり心置きなくシャウトできる日が来ることを皆で祈ろう。

ハイタッチ、必要以上の観客への煽り、メンバー間の接近、鳴り物使用や声援、密集は厳禁なんだもの・・・・。
それはどこでも同様なんだけど、もうしばらくの辛抱だよ。
ちなみにアッキー曰くポリちゃんは事前にステージで何をやるか、仕込みやら色々は一切口外してくれないのだそう・・・だから、メンバー達でさえもが何が飛び出しはじまり見せてくれるのか期待でワクワクなんだそうですよ。

ポリって不思議な愛称だと誰もが思うはず。
注釈‥‥ポリネシアン・ダンサーの略が正解。

「イエーッ!アッキー!!マ・シェリー、WOW!!~~~」
それにこたえて手を振るアッキー。
早くスコアをめくった方がいいぞ((´∀`*))
「ありがとうございます。
こんばんは。
改めましてマ・シェリと申します。
(と、ここでドリンクを一飲み)」
「酔っぱらってる・・・?」
「酔ってないよ~~((´∀`*))
いやあ、なんかねえ、今日のライブは楽しみにしていました。
昨日から凄い雪で、どのバンドもきっと雪の話をすると思っているんですけど。
私、今年新しいブーツを買いまして・・・・・これじゃあないんだけどね。
水と雪と氷に強いって書いてあったんですよ。
でね、すごいの。
4センチまで水に浸かっても大丈夫だって書いてあって。
喜んで買ったんだけど、意外と街中のタイルばりの凍ったところって、そういう靴は滑るんだよね。
(この最中もチューニング、セットアップにいそしむバックのメンバー達)
水に強い、氷に強い、雪に強いって、それらすべてに対応しているスタッドレスタイヤって凄いと思いませんか、皆さん((´∀`*))!!
私が子供の頃ってタイヤにチェーンを巻いていたんだけどね・・・・。
今はもう、そんな人はいないね。
と言うお話でした。」
すかさずアッキーはキーボードで歓声効果を演出。
メンバーらもそれに便乗して拍手やらで臨機応変の対応
「本当はね、何を話そうかなって考えていたんです。
コンタクトレンズの事とかね。
そんな感じで続いていきますのでよろしくお願いします」
「YEAH!!」

M蔵くんをチラッと見てアイコンタクトを送る。
スティック4カウント。
3曲目は「茜さす帰路照らされど」
1999年リリースのアルバム椎名林檎「無罪モラトリアム」に収録。
グッと雰囲気一変。
ピアノによるファンタジックな旋律に導かれてミディアム・テンポの静かなナンバーへ。
厳かな歌詞の中のアイルランドの少女とは、ビュークであるという説もあるが定かではない。
綺麗なストリングスと、淡々と進行する不器用そうなアコギが対照的で、切なさや不安定さを際立たせている。
思いっきりタメを効かせたアンサンブル。
証明もやや渋めに照らし出す。
titleのままに幻想的でアーティスティック。
新生面開花のポリちゃん。
こんな淡々としたタイプの曲でも、しっかりグッと琴線を振るわせてくれる。
手慣れたステージングには舌を巻いちゃう。
サービス精神も満載。
怪し気な眼差しを投げかける振る舞いも圧倒的だ。
したたかでミステリアスなレディ、ここに極まれり。
アッキーはオーケストレーションとピアノとの二刀流で、八面六臂にフル稼働。
M蔵くんはごくごく控えめながらも、着実にボトムをキープしつつ、骨組みを支えリズムの要に徹している。

ハイハットカウントから・・・・・4曲目「今夜はから騒ぎ」
2012年1月解散前最後の6THミニアルバム「カラーバー」に収録。
東京事変の解散ソング。
解散するからって、湿っぽくならず、大騒ぎしてやろうという意図がある。
解散の理由は、役割を果たしたから。
椎名林檎の知名度(顔と名前の貸借)によって、才能のある音楽家(バンドメンバー)が売れるようにするという役割を果たしたので、解散(潮時、足を洗う)となった。
「売買」と別れのバイバイをかけている。
歌謡曲テイストと、サスペンスドラマの1シーンを見ているような錯覚に陥っちゃう、したたかに漂う浮遊感を堪能しましょう。
中間部分ではハイポジションを主軸に置いたベースランニングへ雪崩込み。
ソロバトルはトリッキーなギターへと受け渡される。
3番手はスぺ―シーに奏でるキーボードへとバトンリレーが引き継がれ、一旦女豹のごとく変身したポリ嬢に託される。
間髪入れずにリムショットが打ち鳴らされ、ポリ嬢は帽子を脱いだまま、上手へと消えてゆく・・・・。
エンディングではフリーフォームなジャムに発展。
プレイヤー一人一人がラフだけど、各自の持ち味を惜しみなく披露しつつも、火花を散らせるというのもスリリングな一興。
おもちゃ箱をひっくり返したような、遊び心に満ちた予期せぬ驚きの連続だ。

再度、ポリちゃんが速足で現れた。
「ピーピー!!」
一斉に口笛が吹き鳴らされる。
「歌詞が飛んじゃって申し訳ありませんでした・・・・((´∀`*))
ではここでマ・シェリのメンバーを紹介したいと思います、YEAH!!」
拍手喝采!
ポリちゃんはメンバー達を懇切丁寧に愛情込めて紹介。
M蔵くんはドラム連打、アツシくんは右手を振り上げる。
ウミちゃんは両手でリアクション。
アッキーはお得意の満面スマイルで愛嬌を振りまくる。
「そして私はボーカルをつとめさせていただいております・・・・ポリネシアン・ダンサーです!」
おお、フルネームを述べた((´∀`*))。

「え~と風邪の予防はしっかりとしてくださいね・・・・・・
では次の曲にいきましょうかね。
再び東京事変から。
・・・・・永遠の不在証明
劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」主題歌。
それになぞらえてタイトルもつけられた。
不在証明とはアリバイの事。
歌詞は縦書きになっており、右側面から読むとコナンの、左側から読むとメインキャラクター赤井秀一の心情となっている。
歌姫・椎名林檎の作風が冴え渡る。
この遊び心には言葉を失ってしまう。
まるで日本のビートルズ。
いい曲を生み出すだけでも労苦を擁するのに、そこへ隠し味を加えているんだから別格の領域だ。
この手の類は東京事変にとってはお手のモノらしいよ。
「このような暗躍ものこそ、我々東京事変の十八番です」とのコメントが残されています。
したたかなるバンドだ。
2020年リリースのアルバム「ニュース」に収録
同年2月29日の土曜日に先行配信。

ポリ嬢は後半戦で、毛皮をバッと床に脱ぎ捨てて肌もあらわに・・・・。
代わりに青い星型のタンバリンを手にするポリちゃん。
ギターのアツシくんも交互にリードボーカルをとった。
これがまたいい声なんだなあ。
アッキーも絶賛していた。
魅了するポリ嬢との対比で新たな武器にもなるし、音楽構築においても裾野が広がるよ。 
そのアッキーも流麗なピアノで縫うように彩を添える。

特筆すべき点は普段あまり聞きなれない漢字が眩暈を起こすほどにビッシリと羅列されていること。
これらをパーフェクトにこなしきったポリちゃんは脅威に値する。
で、マ・シェリもエキゾチック満載なまとまりだ。
抑え気味にささやくような序盤から、徐々に爆発していく様もすこぶる絶品。
曲の要所要所では、しっかりと各パートの見せ場をふんだんになまめかしく盛り込んでもいましたよ。

ドラマティックなムード作りの攻防もポイント高くて秀逸だね。
これは只者ではない。

各音の輪郭がよりクッキリと浮き上がっていて、タイトな響き。

曲が曲だけに、その辺は力業で一致団結、皆気持ちよさそうに克服して乗り切った。

というか全く違和感なく不覚にも心地よいサウンドに酔いしれてしまった。

マ・シェリの心理描写は恐るべしだ。
創造を生む最高の共同体に発展してきた。

しっかし、椎名林檎が作り出すめくるめくメロディって唯一無二の存在。
それはタイトルや歌詞、衣装、ステージングにも言えることなんだけど。
そこに亀田氏がタッグを組んでいるんだから最強だ。

マ・シェリの面々も各パートごと真面目に責任をもって取り組んでいるから、緻密に構築された独創的ないぶし銀の空間が如実に生み出される次第。
一度引き込まれたらもう病みつきになって、2度と抜け出せない。
この儚き魅力に痺れちゃったらさあ。

ところで椎名林檎の前世って誰なんだろう?・・・・などという永遠のちょっとしした疑問がふと脳裏をよぎった。

 
「では次でラストです。よろしくお願いします・・・・」
「ええ!!??~~~」
爆音渦巻くベースのイントロにのって・・・・・・
「((´∀`*))今日はありがとうございました。」
拍手の嵐が一斉にバンドへとおくられる。
「(笑)私たちのことをこれからも応援よろしくです。
この後にも素敵なバンドが続々と出演しますので楽しんでいってください・・・・・東京事変で・・・・・透明人間!!」
2006年発表。アルバム「大人」に収録。
あ、ピンクレディのじゃあないよ、それはわかってるね(笑)
ベーシスト亀田誠治が、息子さん(当時7歳)からインスピレーションを受けて作った楽曲。
今でもCMに起用される人気曲。
エネルギッシュ志向のフィナーレソング。
当然だけど歌詞が相変わらず奇々怪々でユニークこの上ない。
ポリちゃんからの手拍子要求に、快くオーディエンスも即座に応える。
会場中が一体化した瞬間だ。

曲者アキちゃんのピアノも一触即発気味なほどに、鬼気迫る迫真の音数でせめぎ合う。
アキちゃんいわく「ビキビキ!!」にはじけまくって転げまわる。
まだまだ足りないよお、とばかりに、もっと陽気でコケティッシュに攻めまくり。
M蔵くんの剃刀のごときシャープなハイハットも絶好調。
アツシくんのアヴァンギャルドなフィンガリングも唯一無二。
ピカピカ電飾付きのタンバリンを一心不乱に叩き続ける猛者も出現。
ホンのわずかの余力を残すこともなく、一生懸命思う存分に完全燃焼、真っ白な灰になるほどに。
ポリちゃん「ありがとうございました!」
深々と定義正しくお辞儀。
達成感に満ち溢れていてメンバー全員の表情も輝いている。
ボーカル、ギター、ドラムは初見だったけど、そそれぞれに息もぴったりだから今後の成長を温かく見守っていこうじゃあないか。
お疲れさんでした!!

興奮冷めやらず状態のMASAからもメッセージが届けられる。

北国の豪雪もその熱量で溶けちゃいそうだ。
暗く陰鬱なる世の中にとっても、素晴らしい一筋の光明を見たような気がします。



****ライブレポートは熟女のMIKIMIKI&伊達男セッキーが率いる.Jへと熱狂のままに続くよ!!****
























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VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(SHOCKSS編)

2023-01-27 16:15:03 | Live Set List
2,15:15~15:45
セカンドアクトは・・・・「SHOCKSS」

*さあ、満を持しての登場なるは、我らが盟友TOMMY&コバちゃんを擁する貴重なるバンドだあ!
心して読むように!!****

ここまでは、何のトラブルもなく順調に進行。
スタッフの細心なる気配りによって、皆が気兼ねなく音楽を楽しめるのです。
大感謝だ。

大雪の中、地元在住のコバちゃんは早々と会場に到着後、入口の外で喫煙中だった。
寒い中、ご苦労様。
マサが真横の路上サイドに車を入れていたら、直後に横付けしてきた車がこのショックスのメンバーたちだった。
そこで早速ご挨拶を交わした。

 
バンド入れ替えのセットアップ。
会場に流れるBGMは、TOTO、エイスワンダー、メン・アット・ワークなどなど・・・・。

今回のライブイベント中、何とか豪雪は免れたかあ・・・・・・時々はいやらしい降雪があったけどね。

晴れバンドが多いだけに、それを信じてプレイへ専念できるというものです。

スタッフやオーディエンス達はあちこちで、晴れたり雪降りだったりの度に右往左往していてちょっと大変そう・・・・。

この豪華なステージのドラムスポジションはごっつくて頑強!
しかも機材類が高級品ばかり!

思わずニンマリ・・・・。

何から何までもが一流のプロ仕様だ。

それとミキシング主任の強力なる手腕、そしてアシスタントの若きホープがステージ横で常に陣取っている。
2階には照明専用のスペースもある。

これならばバンドとスタッフらとのやり取りもスムーズ。
本番中のアクシデントも楽勝で解決できるというもの。
毎年、ちょこちょこと改良を加えているんだから、頼もしい限りだ。


それでは早速いきましょうか!!

札幌と小樽のメンバーからなる4人組バンド。(以前までは女性のキーボードを擁する5人組だった)
ジャンルは何とビジュアル系ジャパニーズロックバンドの大御所「ラルクアンシェル」のカヴァーバンドだ。

ずっと噂には聞いていたけれども、3年前9月の小樽屋外イベントで初めてライブを見ることができました。
で、同年12月13日の小樽お気楽ライブ「運河プラザ3番庫」が2回目。
次いで昨年3月16日のゴールドストーン・フレンズ・ライブ、更に去年8月28日(日)以来となります。(本当はコバちゃんとの絡みでSTA企画に出演が決定していたりもしたんだけど、このコロナ騒動でお流れに・・・・無念の極致)


メンバーを紹介しますね。

手数王の爆音ドラムはUJI

テツヤ役のベースにYU-KI(5弦のシェクターを使用。マサはずっとアイバニーズだと思っていたけどサッサが教えてくれた。ベース弦をカラー・ストリングでセットしている。
見た目が虹のようで非常にカラフル。
そりゃあそうだろうね。
目立った者勝ちの世界さ。
けっこうこのセット弦は高いはず。
まだ今でも市販されているんだね。
たしか30年以上前に商品化されたように記憶している。
特筆すべき点はヘッドセットマイクも使用していること。
マサと同じベースとボーカルの2つワイヤレス仕様。
やる気満々の拘り具合がグッド!)

ヴォーカルはTOMMY!
衣装もアクセサリーもひじょうに個性的。
出番はまだまだ先なのに裸足にサンダル姿だった。
思わずマサは「寒くないの!?・・・」と聞いたら「寒い・・・・」
当たり前だよね((´∀`*))
窓の外は雪がどっさりと積もっているもんなあ。
実は彼は彦ちゃん率いる「紫」のコピーバンド「蝦夷紫」のボーカルでもあるのだ。
マサはずっと彼のすべてに注目していて、やっとタイミングよく一昨年のゴールド・ストーンで対バンが実現。
その際、お互いのバンド入れ替え時、舞台袖にて「ディープ・パープルのカバーバンドやらないかい!?」とコンタクト。
何の躊躇もなくトミーは、ニヤリとして「いいですねえ。デヴィッド・カヴァーディルが大好きなんですよ!」と意気投合。
即座にパープルのコピーバンドが結成されたのでした。
おそらく札樽圏内において、トミーのパワフルボーカルは3本の指に入ることでしょう。

おっと、話を元に戻します((´∀`*))
ギターは先述のナイスガイ・コバちゃんという布陣。
彼は会うたびにバンドが違うんだよね(このことを本人にも言ったらバカ受け!
だって彦&キラーちゃんらとリーゼント姿で、横浜銀蠅のカバーバンドもやっているんだよ。
樽テット、稲葉美紀DEAR FRIENDSにもいたね)。
それは色々なものを選り好みせず、吸収する意欲に満ち溢れているという証拠だ。
ただ他のメンバーたちとの年齢差を、とても気にしていたご様子。
世代のギャップを痛感した次第・・・・。
全然、見た目にも違和感なんてないんだけれどね。
それを言ったら、マサなんてどうなるんだよ((´∀`*))
そんなことも演奏が始まれば一切がっさい無関係さ。
使用ギターは、今までレスポール、ストラトキャスターを交互に使用していたのに、今回初披露したのはフェルナンデスの全てが真っ赤なストラトタイプシェイプ。
堂々たるKEN・MODEL!
ゴールド・パーツ仕様。
何とヘッドはおろか、指板までもが鮮やかな赤で統一。
リバースヘッド。
ピックアップはSSH。
ハムバッカーの音量は半端ないそうだ。
ほんとうについ最近入手した1本。
彼もワイヤレスシステムを使用していますよ。

ラルクは想像以上に高度な音楽性を含んでいるとのこと。
コバちゃん曰く、グレイはシンプルな構成で組み込まれているんだけど、こちらは意外にも複雑極まりないとのこと。
それだけ勉強にもなるし、コバちゃんならばコツを把握しちゃえば、あとは楽勝でしょう。
私は彼の事を「小樽のジェフ・ベック」と命名したのだから。

フェイスブックにも写真をアップしていたけど、ジーンズは彼の代名詞「ベルボトム」
実は女性ものなんだよ(ネットでの購入)。
彼は羨ましいことに、ずっとスリムな体形を維持しているので、男性サイズではダボついてしまうらしい。
マサも会うたび、必ず彼とはベルボトム談議に花が咲くのですよ。
実際に履いてみないとジャストフィットするのかどうかわからないから、ちょっと不安なんだよね。
かといって今の時代、古着屋の店頭では商品発見が至難の技。
マメに探し回るしかないんだね、やはり・・・・。
宝物探し状態の有様さ。
それだけこのラッパズボンには魅了されているという証拠。


ほぼ全員がバッチリとゴシック調の衣装でかっこよく統一していて、いかにもロッカー然としている。
トミーは全身を極上の白黒装束で固めている。
メイクもバッチリと施してミステリアスな雰囲気を醸し出していて、とても似合うよ。


実際の話、トミーやコバちゃんは、ここまでの道のりには色々と苦労したようだよ(メンバー集めとか。この件はお互い身につまされるよなあ)。

まずは軽くリハも兼ねて全体での音鳴らしでサウンドチェック。
ウォーミングアップを済ませる。
客席の後方からは、どこかで聞いたことのある黄色い歓声で「トミー!トミー!」と何度も連呼しているスーパーレディがいる((´∀`*))
メンバー達も、苦笑いするしかないよね。
いついかなる時のライブでも、大変な盛り上がりを見せてくれるショックス。

アッキー嬢から盛大なるアナウンスが告げられる。
「さあ、皆さん、大変長らくお待たせしました。
札幌と小樽のメンバーからなるバンド、ショックスです!!」

そして、MC役も兼ねるカリスマ・トミーによるMC。

「皆さん、こんにちは。
ショックスです。
ラルクアンシェルの良さを少しでも世の中に広めるために、日夜頑張って活動しています。
それではよろしくお願いいたします!!」

な、な、なんとお!以前のセットリストからほとんどを入れ替えてきた!
しかも、必死に調べてみたら、初めて見た時からのダブり曲があまりない!!
なんというふてぶてしき恐ろしい猛者どもだ!
これも自信の表れなのでしょうよ。
一体全体レパートリーは何曲あるのだ!?
半端なき引き出しの多さは間違いない。
現在も随時、新しい曲を加え続けているらしい。
よって、いい機会だから以前のライブレポートからも引用してお送りしていきたいと思います。


1曲目「LIES&TRUTH」
1996年11月21日リリース。
アルバム「TRUE 」に収録。
6作目のシングル。
オリコン週間チャートでは最高6位を記録。
演奏開始直後から女性の観客が数人、最前列へ駆け出してノリノリで手拍子。
めっちゃ素敵ないい曲で思わず泣けてきちゃった。
SEからイントロのサンプリング鍵盤によるやや抑え気味な連打にのって、コバちゃんいぶし銀のチョーキングギターが炸裂。
キーボード不在なので、すべての打ち込み作業はベーシストが担当。
エフェクト・マシーンを手元で操作しているのです。
八面六臂の行動力には感服。
才能あふれるミュージシャンだね。
軽快なカッティングとメロディアスなサビが印象的。
哀愁漂う、攻撃的で憂いあるポップな楽曲。
ボーカル、トミーのテクニックは難易度強。
ピョンピョンと飛び跳ねてやる気満々に拳を突き上げる。
この曲の肝は、エモーショナルな融合表現に尽きる。  
右手には持参してきたAKGマイクを握り、感情移入。
徐々にドラマティックな盛り上がりで見せつける。
迸る構成力で満ち溢れている。
これはなかなかに、演奏のしがいがあるね。
強力なる傑作をオープニングにもってくるところなんて、いやはやなんとも大したものだ。
最初からエンディングまでテンションマックス状態。
一切の妥協を許さない徹底した探求心の勝利に乾杯。
これで掴みはバッチリとオーケーさ。


勢いそのままに、メドレーで2曲目「SNOW DROP」
今でもライブで頻繁に演奏される怒涛の人気曲だけに拍手喝采だ。
1998年のアルバム「RAY 」に収録。
同年10月7日発売の13作目シングル。
オリコン週間チャートでは見事に1位を獲得!
ラルク初期の爽やかなダンサンブル・ビート・ソング決定版。
ロートタムを多用したリズムパターンが、疾走感漲っているね。
存在感抜群のトミーは、HYDEとはまた一味違うクリーンで艶と色気のある声で魅了していく。
軽やかで、陰と陽の駆け引きもスリリングに感じ入った。  
ギターのシンプルながらもタイトなコードカッティングと、スピーディなるソロの展開も抜群。
切ないサスティーンギターを爪弾いて、陶酔の表情を浮かべるコバちゃん真骨頂。
いつ聞いてもギターを見事に歌い上げて自己主張。
更には追い打ちをかけるがごとく、エモーショナルなトーンで渾身のワウペダル踏み込み。
低音ボトムを常に安定のアンサンブルで支え続けている。
ズッシリと重く響く分厚い壁を構築しつつも、緻密なるユニゾンでグルーブを紡ぎだす。
轟き渡る出色のメロディも快感だ。
若干のアレンジを加えての、良くできた曲想に目が釘付け。
一時たりとも目が離せないよ。
見逃し、瞬き厳禁だ。
「かっこいい、エロイ!!」
とにもかくにも随所にわたってラルク愛が、微笑ましいほどに滲み出ている。
彼らが思い描いているイメージの狙いが、ストレートにジャストマッチしているよ。
大当たりの瞬間を垣間見た。
ところで、ショックス今回のセットリストは、初めて聞く曲ばかりだよ。


「はい、改めまして・・・・札幌からきましたショックスです(ギターのコバちゃんのみ小樽在住)。
ありがとうございます!
4年前から活動しています。
2020年の2月が初ライブだったのですが、これからっていうときにコロナ騒動でしばらく活動ができなくなっちゃいました・・・・・
もう皆さんもこれにはうんざりしていることでしょう。
その年の9月にここ小樽のライブイベントに出演させていただきました。
この間もライブをやりましたが・・・・・ここ数年は小樽が活動の中心ですね。
やっぱり音響の素晴らしいところでプレイするのは、何回経験しても良いものです。
まあ、このご時世だけにシークレットでやったりなんかもしましたが・・・・。
その時には20代の女性が参加していたんだってね((´∀`*))
コバさんなんて鼻の下が床に着いていたらしいですよ。
普段、俺とやっている時とは大違い。
今日は鼻の下が伸びていないねえ。
俺も性転換手術でもしようかなあ。
あ!?20代でないとダメなの?
今日は本当に悪天候の中、足を運んでいただき感謝です。
サッポロから高速で来る途中ホワイトアウトさあ・・・・。
すると目の前のタクシーが除雪車に抜かれた途端に事故りました・・・・。(;^_^A
後ろから来る車・・・・なんか見たことあるなあ・・・・と思ったら、ベースのユーキが運転するムーラン号でした((´∀`*))
まあ、話せば長くなるんだけど、帰りは天気大丈夫だろうか・・・・?」
「ちょっと、わからないなあ・・・・」
「今、小樽は晴れているよね。
皆さん、帰り道は気を付けてくださいね・・・・・
などと小話を挟みながら、今日も楽しい時間を共に過ごしていきましょう。
一緒に歌いましょう!・・・・おっと、あまり歌ったらダメかあ。
コロナなんて大嫌いだ。
短い時間ではありますがよろしくお願いします!
頑張ります!」

3曲目は「抒情詩」
意味深ですなあ。
ラルク27作目のシングル。
2005年5月18日発売。
アルバム「AWAKE」に収録。
オリコン週間チャートでは、こちらも第1位を獲得。
ハイハットカウントからはじまるマーチング・ビート風なドラミングが、クラシカルでドラマティックな打ち込みイントロに堂々の鎮座。
モダンな16ビートに展開するミディアム・バラードソング。
憂いのあるボーカルが乗った壮大なる至宝。
これを歌いこなすにはナルシストになりきるしかない。
コバちゃん入魂のU2エッジ風ギターディレイも効果覿面だ。
やっぱりここは、コバちゃんがキーマン。
「コバちゃ~ん!」の声援も飛ぶ。
爪弾かれた連続する素早いリフの流れが要だ。
単なる年長者というわけではなく、百戦錬磨の荒波を幾度も潜り抜けてきたベテランだけに、ピッキングにかける意気込みや説得力が素晴らしすぎるくらいさ。
コバちゃんの醸し出す存在感は別格。
低く構えたギター・スタイルは秀逸。
音色1音1音のシンプルな煌きにうっとり。
いつ見ても、多少斜に構えたギタースタイルが渋い。
彼ほど小樽界隈でギターを持つ立ち姿の決まる男ってそういないでしょうよ。
さらに時折見せるアクティブなまなざしが絶品。
憎らしいほど、様になっている巧みの技。
長い脚、精悍な面構え、ラフな髪形とルックスもロッカー然としていてお手本のようなもの。
自己陶酔型なプログレッシブ大作。
徐々にエキサイティングな分厚い広がりを見せる様は圧巻。
言葉を失っちゃうほどに。
4人のメンバー達、それぞれにいい顔してるよ。
いっそこの際、北海道のラルクになっちゃえ!!
そうそう、トミーが言ってたんだけど、この日のライブ告知を知ったラルク・ファンのある人が喜び勇んで駆けつけてくれたそうだ。
そしてパフォーマンスを絶賛してくれたとのこと。
嬉しい限りだね。
これで益々ショックスの輪が拡大されたわけだ。
これだからライブはやめられない。
もちろん1ステージ、1ステージが命を賭けた真剣勝負!!
そして再びイントロのマーチに戻って静かにエンディングを迎えるという構成。
天衣無縫の鮮やかさにいざなわれる。
思わず唸っちゃうよねえ。


ドリンクを一飲みしたトミーが、仲の良さがほんのりと伝わってくるような敬愛を込めたメンバー紹介をはじめる。
「小樽でのライブは心強いね。
バンド・メンバー達はライブをやってなんぼの世界なもので。
コバさんも、ここで何かしゃべる?・・・・
YEAH!!
え!?・・・・
今日は時間の関係であまり曲数ができない。
ラルクはいい曲ばかりなんです。
初期の頃は名曲だらけ。
もちろん新しいのもいいけれど。」


4曲目は、まるで夢見ごこちな気分に浸れる「AS IF IN A DREAM」
ラルク、インディーズ時代の隠れた名曲。
hyde作詞、KEN作曲という、メンバーの手による自信たっぷりの思い入れ強きオリジナル・ソング。
だってHYDE自身、「ラルク史上最高の楽曲、これを超える曲は未だに作れていない」と語るほど。
ちなみに「夜の高速道路を走っているイメージで歌った」とのこと。
次々と繰り出されるショックスの壮大でアッパーなレパートリー。
ミュートで幅を効かせた泣きの哀愁ギターが細かく寄り添い音符を刻む。
コードはDだけど、低音はAに固定。
その上で左から「ミ」の音が繰り返されます。
立体的な音の浮遊感演出の成功している。
そのまま、DからF♯に。
低音はAのまま。
コードが行き交う中、少し歪んだ上昇ギターの躍動的アルペジオが徐々に表れ、クレッシェンド。
Aメロでも使われる、特徴的なデーデーっデーというリズムの第2前奏へ舞い上がっていく。
ギター・ソロへの対旋律のようなベースの連結フレーズが光っている。
ギターでも良いくらいに先導を得ている。
最後はドラムとのコンビネーションにて、16分音符でAメロへ美しく導入。
衝撃のドラムからは、まばゆい光を叩きつけられるかのよう。
ドラムスティックがぶっ飛んじゃっても、違和感なく素早くスムーズに持ち替えた。
ここで更に怒涛のごとき、エレガントなクオリティでパワーアップ・バトル。
余裕と貫禄のハイトーンシャウトを決めるトミーが、生き生きと輝きを増し刹那的。
ネックレスを揺らすトミーの綺麗な長いストレートヘアが、照明にキラキラと映えて幻想的で、更なるムードを盛り立ててくれている。
トミーは右手を虚空に向けて高々と上げつつの熱唱。
手拍子からホップステップジャンプを繰り出す。
でも抑揚のあるワイルドな曲調が、次々に押し寄せてくるので油断大敵。
力が抜けていくかのように、余韻を残しつつも物語は完結。
各メンバー達のしのぎを削るほどの勢いに乗った激昂音の洪水が鳥肌もの。
サッサ曰く、テツのえげつないほどのベースランニングをものの見事に再現しているYU-KI君のテクニックには舌を巻くとのこと。
弾き語りがライフワークのサッサの内に眠っていたバンドに対する情熱が沸々と蘇ってきちゃったというんだから、ショックスというバンドは罪作りだ。
幻想的で独自性の神がかったショックス・マジック・ワールド全開!!
ツボにはまること、請け合い。

我々にとっても、この手の音楽と接する機会が滅多にないだけに、心なしか新鮮に響いてくるよ。
わかっちゃいるけれども、トミーの伸びやかなボーカルはウットリするほどにテクニカルで上手い。
さすがはボーカル・トレーナーだ。
懇切丁寧なる歌唱法は好感が持てるよ。

「軽くいっぱいひっかけてきて、ほろ酔い加減のメンバーもいるようですよ・・・
コバさんのチューニング・タイムです。
俺は遅刻魔なんですが、今日は一番乗り!
このバンドでは、よりラルクに迫るために、最近はお化粧もはじめました。
道具も買ってきて気合十分。
今までは人に頼んでいたんだけど、今日は時間がなくって自分でベースを塗り眉毛を書きました。
衣装の仕込みも次々と落ちていくしなあ・・・・。
アミノ酸を飲まないと次の日がキツイから、あまり見慣れないこのドリンクを飲みます。」
足元に置いてあったゼリー状のものを吸う。
「飲んだ瞬間だけは潤うんだけど、すぐに喉が渇くよ~!!((´∀`*))爆笑の渦)!!
これはアミノ・バイタル!?美味しいんだけど・・・・やっぱりコーラが飲みたいよ~~!!
だから、さっさと終わらせてお気に入りを飲みたいと思います・・・
次で最後の曲です」
「ええ~~!!??・・・・」
「だって、そんなことを言ったって最後なんだもん。
来月は小樽公会堂・雪明りの路と、2回目リボルバーに出させていただきます。
ドンドンと積極的に活動していきますよ。
なんかあっという間ですね。
あと1曲しかないのですよ。
もう少しだけ、今日はお付き合いください!
次の曲は明るい曲です。」


5曲目は「GOOD LUCK MY WAY」
ラルク37作目のシングル。
こちらはアルバム「バタフライ」から。
2011年6月29日リリース。
オリコン週間チャートでは4位を記録。
問答無用のスピードチューンが一挙に炸裂。
どの曲も異常に長いので時間の関係上、ショックスはEDITしているようだ。
ちょっと、ナイトレンジャーの「ドント・テル・ミー・ユー・ラブ・ミー」っぽいね。
不思議な感覚に陥る希望も含んだ、底抜けに明るいポップな曲調が聞きやすい。
それはイントロのギターからして顕著。
でも、歌詞の内容が哲学的だ。
まあ、そんなかしこまった屁理屈なんか、どこかへと放っておいて彼らのステージングに目をやると、あららら・・・ギターとベースが素早く駆け回ってポジション・チェンジを図ったではないかあ。
色々と見せてくれるねえ。
すぐに、数小節プレイしてから元に戻った。
ワイヤレスならではの趣向を凝らせたアクション。
遊び心満点。
でもコバちゃんが後で言っていたんだけど「全く自分の音が聞こえなくなってしまい焦った」とのこと((´∀`*))
ライブ、あるあるだよん。
余力を振り絞ってのアドレナリン噴出。
情け容赦なく琴線をビンビンと震わせ刺激してくれるねえ。
トミーは淡々と感情込めて魂の咆哮!!
ささやきヴォイスからハイトーンに至るまで声域が驚くほどに広い。
歌詞の一言一言が、こちらサイドのハートに突き刺さってくる。
音程がふらつかず、正確で綺麗に響いてくる。
隠し味程度にやや抑えられたギターもここぞという時にはしっかりと爆走かつ疾走。
滑らかに指板を滑り込む。
前向きな勇気と元気印の進行がキャッチーで、中々に味わい深い。
虎視眈々とタイト且つストレートに、グルーブを紡ぎだすアンサンブル。
軽やかだけど力強いドラム。
そうなんだよ。
ここで結論が出たのさ。
今までに見てきたショックス中、今回は出色の完成度を誇っていたのではないでしょうか(トミー自身は何もいいところがなかった・・・と謙虚ですが。それがまた彼の良いところ。実るほどに頭を垂れる稲穂かな)
今まで見た中でもレベルはピカイチ。
よほどコロナ禍で鬱積していたものが、一気に爆発したのでしょうよ。
余裕と貫禄がほとばしりでていた。
一回りも二回りも成長した痕跡が垣間見えていた。
ステージング・パフォーマンスが自然とこなれていてニンマリだ。
ラルクからの影響力が、鮮明に描き出されつつあるね。
光明が差していたよ。

「我々についてちょっとでも興味をもっていただけたら、ショックスを検索してもらえれば幸いであります。
今後とも、よろしくお願いいたします。ありがとうございました!!」

観客がステージに向かって盛大にクラッカーを連発「パン・パン・パンッ!!」

とにもかくにもラルクはインディーズ時代から、徹底的なこだわりを持った活動をしていたようで、その妥協なき創作意欲は他を寄せ付けないほど。
それが楽曲の随所に張り巡らされていて驚愕しちゃうほど。


このショックスのメンバーたちもラルクに対するオマージュは誰にも負けないぜ!というくらいの気迫に満ちていて圧倒されてしまいそう。

まだ結成して数年のバンドゆえに、今回のステージも名刺交換のお披露目程度に受け取ってあげて下さいな。

今後ますますの躍進に期待大。
新たなホープ誕生の瞬間を目撃したあなたたちは、もしかしたら超ラッキーなのかもしれないよ!!
暗く沈みきってしまった世の中の憂さも、一気に吹き飛ばしての活性化を図ろうぜ!!。

****ショックスの次には、グッとアダルトで妖艶なるあの素敵な
鉄壁バンドが控えているよ****


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激レアな一品を発見したあ🤠🎶‼️

2023-01-27 12:51:43 | free form space
義父は1人住まい故に、雪投げは俺の仕事。
そして義父唯一の趣味でもある詩吟(師範)教室も俺が送迎している。
足腰や耳も弱っているんだけど、楽しみにしているからね。
毎回、手を添えて部屋まで連れて行くんだけど、豪雪だったから今日は早めに出かけた。
思っていたよりも早めに到着したから、
ロビーをぶらついていたら、あれ…??!
見た事ある写真やジャケットがたくさん缶ペンケースに貼り付けてカウンターに置いてある。
全く知らなかったあ…。
思わず、すっ飛んで車からiPhoneを持ってきて激写!
後ろを通るおばあちゃんが怪訝そうな顔をしていた。😓
マイクのチューブラーベルズ、エルトン、スージー、バドカン、ウォーとかモロに70年代洋楽ロック!
誰の手作りかなあ…🤠🎶‼️
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双子のアイドル、リリーズ妹・真由美さんが死去…( i _ i )

2023-01-26 16:42:47 | free form space
わが故郷が生んだ双子のアイドル、リリーズ。
妹の真由美さんが亡くなったそうだ。
まだ、62歳という若さ。
ずっとマイペースでコンサート活動を行っていたから元気だと思っていたけど、最近は車椅子でステージに立っていたそうです…。

以前に私が書いたリリーズの投稿をリリーズも読んでくれていて、メッセージをもらってからは何度かやり取りした事がありました。
もちろん共通の夕張話題でね…。
追悼の気持ちを込めて、ここにそれを再び…。

我が故郷の炭鉱町・夕張からは意外にも有名人がたくさん生まれています。
伝説のボードビリアン坊屋三郎さん。
クイトリックスのコマーシャルは流行語にもなりましたね。
タイガーマスクの三沢光晴さんも夕張生まれ。
天才的な歌唱力でヒット曲を量産した大橋純子さんも、中心街の食堂が実家でした。

そして素晴らしいアイドルも誕生しています!
それは、第2のザ・ピーナッツという触れ込みで登場したザ・リリーズ!
代表曲はもちろんデビュー曲の「好きよキャプテン」
それもいいけど、個人的には「水色のときめき」がお気に入り。
とんねるずが「雨の西麻布」の最後に「双子のリリーズ♪」と歌って話題にもなってましたね。
その後は結婚を機に活動停止していましたが、近年コンサート活動を再開。
関東を拠点に北海道、そして夕張へのイベントに何度も訪れてくれています。
今もあのキュートなルックスは健在‼️

まだ10代で夕張在住時には、実家が電気店を経営。
レコードなども販売していました。
友人もそこでシカゴのシングル「ダイアログ」や「カーペンターズ」のアルバムなんかを買っていました。
同級生がリリーズのどちらかに交際を申し込んだら速攻で断られたそうです…🤣
それも今となっては良き思い出😅
コメント (2)
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ロッド・スチュワート ストーリーテラー 1984-1991 DVD

2023-01-25 17:39:37 | free form space
ブロンド美女と次々浮名を流し、ド派手にスーパースターよろしく腰振りパフォーマンスしてた頃にロッドスチュワートを知った人たちは皆、ヤンチャなシンガーのイメージだけが焼きついているんだろうね。
俺がロッドを知った時はフェイセズとソロの二股でノリノリだった。
そこから遡って第一期JBGを知るわけ。
あの火花散る掛け合いにはぶったまげた。
ベックとロッドのガチンコ勝負!
それをきっかけにロッドは一気に開花。
ベックは以降、最高峰のボーカルはロッドだと認めつつも、ギターインストにシフトチェンジ。
こちらも大成功した!
その後、ロッドのアルバム「カモフラージュ」ベック「フラッシュ」で夢の再共演が実現して、ジョイントツアーに乗り出す!
結局、予想通りベックは即座にリタイアしてしまった…!
札幌公演も期待してたのに、蓋を開けたらば元エアロスミスのギタリスト、ジミークレスポが弾いていた(イングヴェイが加入して来る予定が風邪でキャンセルになった、なんてどこまでが真実なのか直前までゴタゴタだった…)
「ゲットバック」から始まったライブはとても素晴らしかったけどね!

その後ロッドは病気でボーカル生命が危ぶまれるも奇跡的に復活。
最近はフランクシナトラ風な往年のスタンダード路線で頑張ってる。
これも中々悪くはない。

このプロモーションビデオ集DVDではベテランの風格漂うロッドが思い切り堪能できる。
二曲に登場するベックさん。
やっぱりめちゃくちゃにかっこいい!
ロッドは若い頃からカバーに対する選曲やセンスの評価が高いけど、こちらでもそれを存分に証明してる。
自分のオリジナルみたいに全く違和感なく消化してるもん。
いくつになってもキツツキヘアでマイクスタンドをブンブン振り回してシャウトし続けてね!
西条秀樹さんの「薔薇の鎖」にはニンマリしてしまった。
永ちゃん、世良公則、大友康平のずっと以前に秀樹は歌番組で見事にロッドしていた!
ムッシュかまやつさんは日本のロッドになるべく、ツンツンヘアとタータンチェックで決めていた!
多大なる影響力だ!
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VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(うみーあんどまりー編)

2023-01-25 02:22:15 | Live Set List
1,14:30~15:00
「うみーあんどまりー」

さてさて、大好評につき、さっそくライブレポートの開始ですよ。
まずはオープニングアクト。
トップバッターの特権として、唯一じっくりとステージ上にてリハーサルをこなすことができるのです。
若さ溢れる彼らのバンド名に思わずニンマリ。
そうです・・・・ジャパニーズ・ポップロックバンドとして人気を博した「ジュディ&マリー」のコピーバンドです(ボーカルのユキは函館出身)。
リーダーのうみくんの名前を冠しているところもこだわりを感じますね。
彼はこのライブイベントの主催バンド、マ・シェリのベーシストでもあります。
でも、この爽やかなる4人組「うみあんどまりー」の方がキャリアはずっと長い。
ライブ自体はこの日で3回目らしいんだけど、そんな風には感じないほどの豪快なパフォーマンスだった。
順調に活動をスタートさせたそうなんですが、例のコロナ禍に突入してしまい泣く泣く長期にわたる休止を余儀なくされてしまいました。
そういうわけでして満を持してのリスタートだ!

非情にプレッシャーの大きい1番手なんだけど、そんなことを微塵も感じさせないほど目いっぱいに弾けまくってくれましたよ。
初めて見るので個人的にも楽しみ!

メンバーの紹介をします。
ギターはハル君。
使用楽器はフェンダーのテレキャスター。
ナチュラルボディカラー。メイプル指板。
ライブ後に酔っぱらった本人からステージ袖で言われるまで、わからなかったんだけど、なんと彼はザードのカヴァーバンド「ブレッツア」のキーボードとして何度もSTAと対バンを組んでいた仲。
思い出したよ!(ライブレポートで僕のことを書いてくれていたじゃあないですかあ、と言われちゃったさ(;^_^A)
サカエくんが参加できないライブではギタリストにチェンジしたりもしていたもんなあ。

全身を真っ白い衣装で統一した紅一点のボーカルにショコ。
声質が本家のユキちゃんにびっくりするほどソックリ。
声だけ聴いていたら区別がつかないほど。
そのことを本人に伝えたら大喜びだったよ。

白縁のサングラスをかけて自己主張のドラムはニッシー。

そして右手首に黒いリストバンドを装着したベーシストが、ウミくんという布陣。
愛器はお馴染みのフェンダー・ジャズベース。
グレーのボディカラーにオシャレなステッカーが貼り付けられていてとってもオシャレ。
ピックアップのみダンカンに交換。
ローズ指板。
ストラップは黒を基調に白の稲妻がデザインされている。
思いっきり低く構えたベースを、ブイブイとピックでかっこよく弾きまくるのだ。
また一段と腕をあげたな。

前置きがかなり長くなってしまったので、そろそろ本編に突入しますか!
ジックリと聞かせてもらおうじゃあないか。
レッツゴー!

1,BLUE TEARS
「ジュディマリ」2枚目のシングル。
1993年11月21日リリース。
album「J・A・M」に収録。
残念ながら唯一オリコントップ100入りを逃している・・・。
調はト長調。
序盤から元気よく爆発。
全身全霊を込めてメンバー一体となっての明るく楽しいサウンドが遠慮なく襲いかかってくる。
想像以上のまとまりだ。
こいつは最初に据えるなんてもったいないくらい。
よほど集中してスタジオ・リハを繰り返したんだろうなあ・・・という痕跡が随所に見え隠れする。
「好きこそものの上手なれ」とは、昔の人も粋な事を言ったものだ。
細かいところまでよくぞまあ、研究しつくしているね。
感心仕切りだ。
キュートなヴォーカルを全面にフューチャーしてエネルギー全開。
豪快過ぎるほどに、ギターソロも疾走感満点。
これで掴みはバッチリOK!!

勢いそのままに2曲目へメドレー。
「ラブリー・ベイビー」
12枚目のシングル。
album「ザ・パワー・ソース」に収録。
1997年5月21日リリース。
オリコンチャートでは最高12位を記録。
できればユキちゃん同様にギター風ワニ人形を抱えて歌って欲しかったなあ・・・・なんて希望を出したら贅沢かなあ・・・・( ´艸`)
パワーは全く衰え知らずで、突き進む。
淡々とふてぶてしいほどに粗削りなフォーメーションを組むバックのメンバー達も、虎視眈々とビートを刻み続ける。
リズムセクションもストレートでタイト。
両サイドに陣取る弦楽器コンビは大股開きで貫禄のポージング。
ウミちゃんはマ・シェリ、ハルくんはブレッツアとは、また一味も二味も違う秘められた繊細な魅力を振りまいている。

MCも兼任するそのウミちゃん。
この姿もマ・シェリでは決して見ることのできない貴重なるシーン。
「コロナ禍で思うようにバンド活動ができないので、我々はアルコール消毒も兼ねての飲み会に専念していました((´∀`*))
するとメンバー達は順番にコロナに感染してしまいましたあ・・・・(´;ω;`)
皆さん、今日は物凄い天気ですねえ。
JRの電車も止まっているみたい。
迷いましたが、仕方なくG&DRで車にてやって来ました。
そんな感じで美味しく乾杯しましょう!
次も2曲続けていきます・・・・
クラシック!!」
10枚目のシングル。
こちらもalbum「ザ・パワー・ソース」に収録。
1996年10月28日リリース。
オリコン週間チャートでは最高3位を記録。
累計売上は63.2万枚(オリコン調べ)。
Wikipediaによると、元々はギターのタクヤがソロプロジェクト用に書き下ろした作品だったが、ユキがどうしても歌いたいと切望したために、ジュディマリでの発表となった。
バンド解散後はタクヤ自らのライブでよく演奏する。
それだけ、お気に入りで思い入れの強い曲なんだろうねえ。
聴いていても、それがよく伝わってくる。
グッとメルヘンチックな曲調へと変化するセットリストも憎いほどだ。
ショートヘアがお似合いのショコちゃん・・・・・いつの間にかユキに見えてきた。
そのなり切り具合は嫌味がなく好感度高し。
安定感抜群に、ザクザクとワイルドなコードを刻むハル君。
素晴らしい至高のナンバーに心が動く。
90年代の夢と希望で活き活きとしていたバンドブームが鮮明に蘇ってきたさ。


メドレーで「LOVER SOUL」
(偽物の恋という意味合いがあるらしいです)
イントロのゴリゴリに歪んだギター・ファンタジーでノックアウト。
絵本の世界から鳴り響いてきてるような音。
ドラムは冷静沈着なスティックワーク。
正にストレンジ・ワールド全開。
13枚目のシングル。
album「ポップライフ」に収録。
オリコンチャートでは最高5位を記録。
累計売上は50,4万枚(オリコン調べ)
絶対に書かなければならないことは、名プロデューサーの故・佐久間正英氏。
彼の才能と手腕がなければジュディマリはじめJーPOPの歴史はここまで花開かなかったかも。
あまり動きのない曲調の中にも、個性的なヴァイブレーションが渦巻いていてバッチリ。
後半部分(イノセンスなサビ後の間奏と後奏)「ノーノーアー・・・・」の声と、延々と唸る波のようなギター・アルペジオとの絡みが印象的で痺れる。
Aメロとは違い綺麗な単音で、山肌を優しくなでるように艶がある。
情事や死をイメージしていると、ファンの間で色々な意見が飛び交ったという深い意味合いのある尋常じゃないシットリ系のミディアム調トリップソング。
清廉なる上品さや静謐な華のあるモチーフも含む。
少しだけ時間の流れや、宇宙全体を強制的にゆっくりにしてしまいそうな、なんともたまらない神業ギター。
心地よいドラムロールから壮大なるクライマックスへ。
エクスタシー的な感覚を持たせつつ、歌詞で聖書っぽいフレーズも入っているせいか厳かなニュアンスも醸し出しているね(ユキのルーツ)。
じんわりと温かい鎮魂歌風な歌詞のわりにはシュールな内容。
もっと評価を受けてもいい、かなりレベルの高いラブソングの王道。

再度、ウミくんのMC
「え~・・・、ありがとうございます!
うみあんどまりー、実はいつの日にか、ジュディマリーのイベントを立ち上げたいと思っています。
他にも色々と興味を持った方がいらっしゃれば、どうぞ気軽に声をかけてください。
僕らは意外と思われちゃうんだけど、持ち曲が多いのです。
トータルで14曲くらいあるかな・・・。
あ、そうだ!皆さん、ジュディマリをご存じでしょうか!?」
「ハーイ!!」
「わ、う~~ん、割と浸透しているね。
それではここからリクエスト・コーナーに参りたいと思います。
誰かありませんか!!??」
数人が挙手してうみちゃんが指名。
でも次々と曲名を告げても、のらりくらりとかわされちゃう・・・。
マサも大ヒット曲「そばかす」をリクエストするも、却下されちゃった・・・(´;ω;`)
次のお客さんが「くじら12号!」と言うと「それはいけるよ!!」
と演奏開始!
結局は仕込みだったのかい・・・・???
まあ、いいや((´∀`*))
キャッチーなメロディライン真骨頂に免じてね。
11枚目のシングル。
album「ザ・パワー・ソース」に収録。
オリコン週間チャートでは最高5位を記録。
作曲担当のタクヤいわく「12号はサッカー背番号のうちサポーターナンバーとされる12から由来。」
サッカー日本代表の応援歌なんだそう。
豪快な4カウント。
甘い歌声で独特な世界観を創り出すユキ嬢。
「選ばれし子」ユキちゃんの理想とするシンプルな歌詞に対するセンスがグッと光り輝く名曲。
マジック&ミラクル・ヴォイス・レディ。
それをショコちゃんが懇切丁寧オシャレに歌い紡ぐ。
嵐のように轟き渡るドラムは前ノリ意識で牽引。
結論!
ジュディマリ愛に、とことん満ち溢れている。((´∀`*))

「OVER DRIVE」
7枚目のシングル。
album「ミラクル・ダイビング」に収録。
1995年6月19日リリース。
オリコンチャートでは最高4位を記録。
累計67,0万枚を売り上げた(オリコン調べ)
満を持して、ジュディマリがブレイクするキッカケともなった記念すべきの疾走曲を。
サビ2連発のゴージャスすぎるパーフェクトな展開。
ワクワクするほどの期待値をアップ。
さりげなく少し切ない儚き締め括りになる・・・。
titleどおり「過熱状態」にふさわしきポジションに配置してきたね。
歯切れのよいヘヴィーでシャープなギターカッティングのイントロでテンションもマックス。
ここが肝だ。
フロントの3人がナイスなタイミングで、いっせいにジャンプを決める。
思わずヴォルテージが舞い上がるってなあもんさ。
レッドゾーン振り切れ寸前。

ラストの「ダイナマイト」に雪崩込み。
titleどおりの激しいノリノリなパンクロック・スピードチューン。
1994年リリース。
2枚目のalbum「オレンジ・サンシャイン」に収録。
ジュディマリの(略してJAMと呼ばれている)象徴ともいえるコンパクトな構成。
アグレッシブなる熱いアクション。
余力を振り絞って汗飛び散らせての熱演。
憎いほど絵になるねえ。
ポップとロックとの絶妙なるバランスが絶品。
とびっきり癖になる曲。
メンバー達の音つくりに対するストイックすぎる取り組み具合が花開いた瞬間だ。
よりシンプルに練り上げられたアレンジが絶妙。
重量感満点のベースは、淡々としていてグルーヴィー。
阿吽の呼吸でアンサンブルを築き上げてグイグイと牽引していく男性陣。
熱気渦巻く中、納得のゆくまで燃え尽き果てた。
「ありがとうございました!!」
見事なくらいに大団円。
絶好調だったね。
凄いものを見せてもらったよ。

間髪入れずに主催者のアッキーがねぎらいの言葉と共にありったけの賛辞を送る。

























コメント
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