ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

いつまで走るか 東急9020系9022F

2024年03月17日 00時00分00秒 | 写真

 「あまり類例のない譲渡 大手私鉄から大手私鉄へ」において記したように、東急9000系は2025年度より西武多摩川線、多摩湖線、西武秩父線および狭山線に導入されることとなっています。つまり、少なくとも一部は東急電鉄から西武鉄道に譲渡される訳です。小田急8000形と東急9000系を合わせて100両が西武鉄道に入ることはわかっていますが、それ以上の詳細は不明です。

 今回登場する東急9020系も、9000系の中に入れられています。従って、現在運行されている9000系15編成75両、9020系3編成15両のうちの何編成・何両かは西武鉄道に譲渡されるため、東急電鉄を離れます。一体、どの編成になるのでしょうか。

 高津駅(DT09)2番線(ホームなし)を大井町線G各停溝の口行きの9020系9022Fが通過します。元は2000系の2002Fで、1992年に10両編成で田園都市線に登場し、同線および半蔵門線で活躍していました。

 しかし、2000系は、2003年3月から始まった東武伊勢崎線・日光線への乗り入れに使われることがなく、田園都市線と半蔵門線でのみ使われていました。従って、東武伊勢崎線・日光線のための機器が積まれることはなかったのです。おかげで、平日の朝夕ラッシュ時以外の時間帯に見ることが難しい車両となってしまいました。そもそもが田園都市線および半蔵門線の輸送増強用として製造されたものであったため、少数系列に甘んじざるをえなかったのでした。

 2018年秋までには、2000系が田園都市線・半蔵門線から撤退しました。2020系の登場のためで、同系によって置き換えられる予定の8500系や8590系よりも先に外されたのです。結局、5両編成化され、2019年に9020系と改められました。田園都市線・半蔵門線で運用されていた時代には急行および準急にも使用されましたが、大井町線に移ってからは各駅停車用として運用されます。

 1枚目の写真は5号車(溝の口・中央林間側先頭車)のクハ9122(元はクハ2102)で、2枚目の写真がは1号車(大井町・渋谷側先頭車)のクハ9022(元はクハ2002)です。5両編成化された際にクーラーキセの形が変えられており、中間の電動車のパンタグラフがシングルアーム式に変更された上に4号車のデハ9422に2基が取り付けられました(2000系時代には2基のパンタグラフが取り付けられた車両はありません)。こうした改造は9020系のどの編成にも共通する点です。

 また、田園都市線時代にはドアカットが行われていなかったのですが、大井町線に移ってからは行われるようになりました。御存知の方も多いと思いますが、九品仏駅のホームの長さが4両分しかないため、5号車の扉が開きません(ドアが踏切の真上にあったりします)。そのため、9020系および9000系の全編成にドアカットのための装置が付けられています。なお、9000系であれば戸越公園駅でのドアカットの時代がありましたが、9020系にはありません。


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