goo

芥川龍之介の俳句(8)


■旧暦11月12日、金曜日、、歳の市、羽子板市(ともに浅草寺)

(写真)シャルル・ドゴール

冬の月猫の宴に入るべく

誕生日である。50回目。いやはや。その感慨を俳句にしてみた。もろもろ、50歳からの挑戦である。遅きに失したが、諸般の事情があったのだから、致し方ない。



杉凍てゝ声あらんとす峡間哉   大正7年

■ムンクの「叫び」を思い出して惹かれた。この感じは、谷間の世界の緊張が頂点に達していることを表しているように思う。世界の緊張は、ムンクは人間の姿を取っているが、芥川は冬の谷間の杉である。両者とも、世界の崩壊感覚があるように思う。そして、その感覚は、現代的であるとともに、分裂症的でもある。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )