DK大衆食の旅3

路麺好きがそんな感じで巡る大衆食の旅。

月庵@行田 南河原

2017年09月13日 | そばうどん
腹ペコの末に出会ったもの。
それはあまりにも衝撃的であった。



道沿いの看板の周りを何周かしてしまった。店が見当たらないのである。

その畑の向こうの建物?
近づいてみた。



粉引水車の絵の描かれたシャッター。ココであろうか。
しかし、この日は水曜ではない。
営業中とあるがシャッターは閉まっている。



建物の裏手へと回る。するとどうやらココが店の様で。



こっちが正規の入口かな?一応暖簾らしきものが(笑)



このざっかけない雰囲気。すばらしいいいい



と背後を見るといきなり麺打場が(笑)
すごい。つまり手打の製麺所で、場所あるから良かったらそこで食べな。といったトコであろうか。

今はなき瑞江の山田製麺所の感覚がうっすらと甦った。



壁には地元の若者たちが5玉の挑戦に成功した証が貼り出されていた。

中野島の星川製麺 彩の記憶も呼び起こされた。



揚げおきセルフ(自己申告)の天ぷらコーナー。
ココとかココとかココもそう。群馬でたくさんみてきたスタイルでもある。



そしてうどんは350から。そばは400からと驚くほどに安い。



うわ。そば二八なのか。なんてこった。

とあれこれコーフンのあまり勝手が分からず、ご主人ににじり寄って合盛りの注文を受けていただきました(笑)
ホントは注文書に書くんですね。すません^^;



セルフのなす天とフリーの漬物を取りしばし待つ。
近所のおばちゃん達が次々とやってきた。この利根川に程近い田舎町の日常。その真っ只中に居るコトの感動。



そして肉汁の合盛りがやってきた。



肉汁もシンプルだ。ちょい甘めにシフトした、この地ならではのそばでもうどんでも受け止めるバイプレーヤー汁。そしてぷりりんと肉がうまい。



麺は共に不揃い。ちょい短めでしゅるしゅると喉を過ぐるそば。加水の高い、それでいて少しムチとしたコシも感じさせるうどん。

この旅で予想していたそばうどんそのものであった。
そう、利根川は群馬総社から前橋の横を流れ、高崎の南を流れる烏川と合流し、この地を横目に羽生〜加須へと向かう。

所謂武蔵野うどんとは括る事のできない、この加水の高いむにゅもにゅなうどんを繋ぐもの。それはやはり利根川という大河の流れなのではないだろうか。

この大衆そばうどんの聖地に赴き、ますますその感を強くしたのである。






しかし、この旅には残念なお知らせが付随する。



なんとこの月庵、今月を以って閉店するのだという。知り合えたばかりで全く残念でならない。が、廃業される前に出会えて良かった。とも言えるか。

大衆そばうどんファンの方にもぜひ一度体験していただきたい。
利根川の悠久の流れと共に、脈々と人々が連ねてきたこの地の大衆麺の在り様、そして立ち食いそばはどこからやって来たのか?の答えのひとつがココにある。





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