霞ヶ浦の東端、田圃が広がる長閑な水郷地帯。
あらいやオートコーナーにやってきた。
ボタンを押す。コトン。
ボタンを押す。コトン。
ボタンを押す。コトン。
街道沿いなのだが、この外連味なきアクションに、なんだか静けさが広がる。
午前10時、外は既に暑くなり始めた。小屋の中で包みを広げていただく。
焼肉弁当の味付けがいい。昆布の佃煮がまた絶妙に合う。濃い目でめしが進む。
弁当とは本来ごはんを食らう為のバランスであるコトを再認識するうまさとでも言おうか。
そしてこの濃味、浦のはるか向こう岸でも覚えがあった。
物申さぬ自販機の弁当。
ぱぱっと食って立ち去るそば。
でも。そこには、夏は暑く冬は寒い湖畔での生活に裏打ちされた、土地の味が息づいているのを感じ取るのであった。