気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Last Breath (Erika Foster#4)by Robert Bryndza

2017-05-27 13:08:23 | 読書感想

DCI,Erikaシリーズの4作目。最初は1作目と同じような設定。Erikaは何故かデスクワークに回されていて、一作目で彼女によって捜査主任(SIO)を更迭されたSparksが出世して殺人課(Murder Investigation Team)の責任者Superintendentになっている。彼女は殺人課に異動願いを出しているがSparksのため認められず鬱々とした日々を送っている。

また、相変わらず被害者に対する犯行の手口は残虐。ただ今回は誘拐された女性が生きている可能性があり捜査の進行にドキドキ感がある。犯人は女性を拉致しても、すぐには殺さず残虐な拷問を加えることに楽しみを持つ異常性癖者。女性が殺される前に救出できる可能性がある。Erikaたち捜査員の行動ばかりでなく、犯人が女性を拉致監禁する行動も、そして拉致された女性の生きようとする行動も描写されていて、緊迫感が終盤に向かって盛り上がっていき面白かった。また、今回は犯人にたどり着く手がかりがうまく配されている。

E-book(Kindle版)361ページ★★★★ 2017年4月出版 399円(2017年5月購入)

****************************************************************************

冬のロンドン、ゴミ集積所で若い女性の惨殺死体が発見される。殺人課に所属している刑事DI、Petersonは事件発生の知らせを受け現場に向かう。彼とベッドを共にしていたDCI,Erikaも彼と共に現場に向かうが、彼女は捜査部門から外され、Bromley Police Stationの調査部門に異動させられていた。彼女はデスクワークに飽き、再び殺人課に戻りたいという申請を出していたが、彼女を忌み嫌う、殺人課の責任者であるSparksによって拒絶されていた。彼女は捜査主任が雪のため現場に着くのが遅れるという電話のやり取りを聞き、捜査主任が到着するまでの現場保存の補助として現場に行くと主張して渋るPetersonを説得する。


現場で死体の検分をしていた彼女は、しばらくしてやってきたSparksから捜査の邪魔になるから直ちに立ち去るよう命令される。悔し涙をこらえて立ち去ろうとした彼女は、死体を発見した目撃者を見つけ独断で彼等から事情聴取を行う。翌日、聴取を行なった1人からSteven Pearsonというホームレスの男が死体が発見されたゴミ容器の中を覗いていたり怪しげな行動をしていたという電話を受ける。彼女は直ちにその情報を捜査主任のMelanie Hudsonに伝える。しかし、HudsonはすでにPerasonを逮捕したことを告げ、sparksから命令されているはずだと言って事件に介入しないよう彼女に警告する。だが、事件に興味を持った彼女は秘かに検屍官に会いに行く。検視官から死体の状況を聞いたErikaは、犯人は、4日間、被害者を殺す前に監禁し、さまざまな拷問を加えたうえ、太腿動脈を切断して失血死させるという殺害手口に注目し、ホームレスの麻薬常習者が残虐で巧妙なこのような手口を思いつくか疑いを持つ。彼女は警察のデータベースから同じような犯罪手口があったか調べることを試み、去年の8月、20歳のJanelle Robinsonが同じ手口で殺されていたのを突き止める。彼女はこの調査結果をHudsonに知らせるが、Perasonが犯人であると断定して捜査を終結しようとしているHudsonは、その知らせを無視する。彼女は真犯人は、世間の関心が薄れるのを待って、再び犯行を行うことを危惧する。そして自らこの事件を解決することを決心し、初めて自分の主義信念を曲げる、或る行動を取る。そして、そんなErikaの危惧を裏付けるように、犯人は次の標的となる女性を搦めとるための罠を仕掛け、その女性を拉致監禁することに成功する。


コメントを投稿