気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Killing Floor by Lee Child

2008-11-16 17:33:29 | 読書感想

*あらすじ

半年前、軍隊を退役したReacherは 住まいも身元を確認するIDも持たず、全米を放浪していた。たまたま、立ち寄ったジョージア州の片田舎でいきなり殺人の罪で逮捕、拘留される。
軍隊で憲兵だったReacherは 彼を取り調べた捜査主任のFinlayから 殺害現場の状況を聞き、その状況から考えて殺人は複数犯によって行われたものであり、単独l犯によって行われることは不可能であることを説明して、自分は犯人ではないから釈放するよう要求する。

取り調べたFinlayは 殺人犯として逮捕されても動じず、事件について冷静に分析してみせるReacherに 彼の無実を確信し、逆に捜査仲間のような親近感を抱く。
しかし、警察署長のMorrisonは Reacherを見ると犯行時刻に彼を犯行現場付近で目撃したと証言して彼の釈放を認めなかった。

一方、殺された男は靴の中に電話番号が書かれたメモを隠していた。Finlayが電話すると 相手は地元の銀行の重役のHubbleという男だった。出頭を求められたHubbleは事件の概要を聞かされると 動転しながらも自分がやりましたと自供する。
しかし、Hubbleは殺人が行われた時間にパーティに出席しており その目撃証人には警官が含まれていた。

が、署長のMorrisonはHubbleがReacherを殺し屋として雇ってReacherに殺人を行わせたとして二人を刑務所に拘留するようFinlayに命令する。

刑務所に護送されたReacherとHubbleは 外からの依頼を受けたと思われる囚人達に命を狙われるが 場慣れしているReacherは彼らを撃退する。
危ういところを助けられたHubbleは この町ではおおがかりな犯罪が行われており、それについて何かしゃべると自分ばかりか家族も殺すと脅迫されている。殺された男はこの事態を打開してもらうべく自分が雇った私立探偵で、殺された晩にもうひとりの協力者とあの場所で会わせるように取り計らっていたと打ち明ける。
探偵が殺されたなら 次に殺されるのは自分である。殺されないために彼らが手が届かない刑務所に入るのが良いと思い自白したと告白する。

翌日 アリバイが確認され二人は釈放された。Reacherは 不愉快な思いをさせたこの町をすぐに出ようと考えていたが、FBIに指紋を照会していた殺された男の身元が自分の兄と分かり愕然とする。

財務省に勤めているはずの兄が 何故こんな片田舎にやって来たのか?しかし、事情を知っているはずのHubbleは釈放されてから行方不明となっていた。

そして、Reacherを現場付近で見たと嘘の証言をした警察署長のMorrisonとその妻が殺害されているのが発見される。彼らは マフィアが裏切り者を処刑するときのような残忍な手口で殺されていた。
警察署長をも仲間にしていた犯罪集団、町の中で信頼すべきはFinlayと女刑事のRoscoe、兄の無念をはらすべきReacherはこの町でどんな犯罪が行われているのか、そして兄を殺した犯人を捜すことを決心する。

*感想

日本で言えば股旅もの、昔テレビで放映された「木枯らし紋次郎」のアメリカ版か。助けを求められても「あっしには関係ないことで」と言って通り過ぎる。しかし、結局は助けに動く・・・
これはシリーズものの第一作で 今もこのReacherのシリーズは続いているようだ。

読んでいて気になったことが このReacherという男、自分の命を狙うものが現れるとためらいなくその男を殺す、ついでに財布から金を抜き取る、武器になると思われるものがあるとこっそりと自分のものにしてしまう、憲兵時代に格闘や殺戮になれている軍人たちを相手に犯罪捜査をしていただけに タフで虚無的な雰囲気がある。銃を突きつけられてもどうにかして 相手をやっつけてしまう安心感をもたせる。僕としてはあまり好きになれないキャラクター。

でも この犯罪の思いつきはすごい!こんな犯罪の手口があったのかと感嘆してしまった。がまんして読み進んでいったかいがあった。

あと、女性のキャラクター、Reacherに好意を寄せる女刑事が出てくるのだけど、刑事というわりには 自分の自宅が留守の間に襲われると がたがた震えてReacherにすがりつく。もうすこし、強い女性として描かれてほしかった。


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