気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Grass Roots by Stuart Woods

2013-07-14 09:57:19 | 読書感想

Geogia州の弁護士Will Leeは、州出身の上院議員Ben Carrのトップアシスタントとしてワシントンでロビー活動をしていた。いづれ 彼が引退したら自分が代わって上院議員に立候補しようと思いながら。会期終了後、Willは改選期を迎えたBenからもう一期自分はやるつもりだが、次の選挙(4年後)では彼を応援するという言質を得る。

4年後の立候補を決意して、故郷に帰ったWillは地元の判事から呼び出しを受ける。彼の住むMeriwether郡では最近、白人の若者が黒人の女性をレイプして殺すという事件が起きていた。若者は自費で弁護士を雇うことができず、公費による弁護士を要求していた。人種間の紛争が起きることを心配した判事は、裁判が公正に行われることを希望し、そのためには人種偏見を持たない優秀な弁護士が必要とし、Willを指名する。Willはこの事件がマスコミの注目を集めていることを知り、自分の知名度を上げるチャンスと考えて承諾する。

その夜、Willが家族と食事中、電話がありBenが脳卒中で倒れたと言う知らせが入る。見舞いに駆けつけたWillはBenから彼の引退とWillが彼に代わって今回の選挙にでるよう要請される。
Willは選挙運動とレイプ殺人の弁護とは両立できないと考え、判事に弁護士の交代を嘆願するが拒否される。
彼は 裁判と選挙運動を同時に行っていかなければならないことになってしまう。

同じ頃、アダルトショップがThe Electと称する白人至上主義者の組織に襲撃され3人の店員が銃殺され、オーナーのユダヤ人、Manny Pearlが瀕死の重傷を負う事件が発生する。
意識を回復したMannyの証言から警察は主犯の男を元軍人のPerkersonという男と特定し指名手配して彼の行方を追うが、そんな警察をあざ笑うかのように妊娠中絶を行っている病院の医師と看護士がPerkersonによって暗殺される。

一方、立候補を宣言し運動を始めたWillは、41歳でいまだ独身であることが問題になり、マスコミの一部からゲイではないかという噂が流れ始める。そして、それはWillがゲイ排斥を主張するElectの標的となる危険性を示唆していた。

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僕としてはWillがレイプ殺人事件を調査していくうちに、意外な事実が明らかになっていく展開になると思っていたのだが、政治がメインなストーリーだった。
でも、Perkersonによって相棒の刑事を殺されたMickey Keaneが警察を解雇されながら、粘り強くPerkersonの行方を追っていくストーリーが平行して描かれており、ミステリーとしても楽しめた。

また アメリカの選挙運動のやりかた、とくに、選挙は遊説よりも資金集めが第一、億単位の金がないと選挙には勝てないことなどがわかり興味深く読めた。

★★★★


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