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『ここにいる』(王聡威著/倉本知明訳、白水社)著者来日記念トーク 2018.9.1.

2018年12月08日 22時24分44秒 | 台湾文化部
台湾文化センターで行われたイベントに行ってきました。

王聡威著『生之靜物』が『ここにいる』というタイト出版されました。
イベントでは著書や本書の創作の背景と意図について、また、台湾文学全体について話されました。

王聡威氏について
高雄生まれ、聯合文學編集長。エッセイ「作家日常」、文學「濱線女兒─哈瑪星思戀起 」「師身」などを
発表。
日本の作家や作品の影響を受けたとおっしゃっていました。多くの台湾作家が日本文学を読んでいて、
村上春樹や吉本ばなな等に影響を与えられたとの事。


作品について
●『大阪母子餓死事件(2013年)』を基に描かれた。現代の孤独、自ら他者との関係を断ち切っていく。
 それは、共同体では救えない個人の孤独である。

●主人公がぶつぶつとつぶやいている感じに文章がつづられていて、登場人物に語らせる手法を取っている。

●王聡威氏は、この作品はツイッターの140字制限の中で著したとの事。


質疑応答
Q.台湾の孤独死について
A.台湾では、孤独死についてあまり敏感ではない。共通の概念がないことが問題。では、10年後日本の様になってしまうか?それは、ないだろう。なぜなら、日本の状況を知っているのでセーフティーネットがある。

Q.台湾は、家族などの繋がりが強く、そういった倫理観があるので家庭崩壊や孤独死はすくないのでは?
A.台湾人は人情が有るけれど、家庭によって違う。不幸な家庭は、増加しているのではないかと思う。
保守的な家庭程、柔軟な対応が出来ないと思う。




 

東山彰良『僕が殺した人と僕を殺した人』三冠受賞記念トーク@台湾文化センター 2018.11.2.

2018年11月02日 23時47分44秒 | 台湾文化部
『僕が殺した人と僕を殺した人』は、1984年の夏の台北が舞台になっているとの事。
東山さん自身は5歳で日本に来たので、夏休みに台湾の祖父母の家に行った事が思い出として
残っており、近所の廟で布袋戯を地元の子供たちに混じって見ていたそうです。
東山さんにとって、【書くこと=初期衝動と癒し】とおっしゃっていました。

他にも音楽や映画の話、今後出版される作品の話で盛り上がりました。

ご本人の写真を拝見すると、クールな感じの方かしら?と思っていましたが、
とても面白い方でした。




ぐるっと台湾一周の旅「環島」の魅力を知ろう@台湾文化センター 2017.11.26.

2017年11月26日 22時00分00秒 | 台湾文化部


【『「環島」ぐるっと台湾一周の旅』刊行記念トーク ぐるっと台湾一周の旅「環島」の魅力を知ろう 】のイベントに
参加してきました。講演は、この本を書かれた一青妙さんです。

「環島」ブームが起こったきっかけは、台湾映画「練習曲」だったそうです。この映画によって「認識台湾(台湾を知る)」
という気運が出てきたそうです。私は、この映画を見ましたがドキュメンタリーの様な作りで面白く見ました。

台湾では、2015年に「環島1号線」というサイクリングロードが整備され、この道をたどっていけば台湾一周が可能だとの事。
一青さんは、台湾自転車メーカーGIANTのツアーに参加し、去年と今年自転車による環島を成功させました。
基本は8泊9日で1日約100㎞を走るそうです。サポートカーが付いていて休憩地点では水や軽食などを取れる事、そしてもし
走り続ける事が厳しい場合、ピックアップをして、その日の宿泊所まで送ってくれるとの事。
他にも、自転車のレンタルが可能である事、参加者も40代~50代の方が多いとの事で安心しました
それから<環島>は、自転車の他に、徒歩、電車、バイク、車でも構わないとの事。

このツアーに興味があったのですが、色んな心配事や疑問点が有りました。しかし、今回の公演を聴いてますます自転車での
環島に挑戦したくなりました。

そう言えば、今回のイベントは男性参加者が多かったです。


魏德聖監督トークイベント@台湾文化センター 2017.8.18.

2017年08月20日 23時17分53秒 | 台湾文化部
台湾映画「52Hz,I love you」のトークイベントに行きました。魏德聖導演以外にも出演者の小玉、小球、米非が登場しました。スミンは九州でライブがあるので、残念な事に欠席でした。司会の江口洋子さんによると、朝5時半頃にホテルを出発したそうです。


左から小玉、魏德聖導演、小球、米非。(一番左のノートを持っている方は通訳のサミュエル周さん、米非の後ろにいるのは同じく通訳の渋谷ゆうこさん。)

それでは、聞き取れたトーク内容を簡単に書いていきます。間違っていたらすみません。

Q:いつからこの映画の製作を考えていたのですか?

魏導:映画の公開でドイツに滞在していて、郊外のホテルに泊まっていました。でも時差の為に朝早く目が覚めてしまいました。そして朝食を食べていた時、庭に咲いている花がとても綺麗だったので、この物語を書かなくてはと思い、パソコンを引っ張り出して一字一字書いていきました。実は、チョコレート屋さんの男の子と花屋の女の子の恋愛物を昔から温めていたんです。

Q:キャストは、どうやって選ばれたのですか?

魏導:私は、音楽に詳しくありません。(バンドのボーカルを選んだのは)バンドのボーカルは、歌う以外にもファンとの掛け合いだったりなど雰囲気作りが上手いので探す事にしました。そして、友人などにどんなバンドのボーカルが良いか訊いたりして情報収集しました。You Tubeもたくさん見ました。

Q:出演のオファーを受けた時は、どうでしたか?

小玉:オファーを受けた時「まさか、ありえないよ~~~!!」と言って笑うしかなかったですね。知り合いに導演と同じ名前の魏さんがいるのでその人からだと思っていたけれど、あの大監督からだとは思わなかった。その後、「導演は音楽について分かっているのかなぁ?なんでミュージカル映画なんだろう?」と思いました。初対面の時は5分くらいで脚本を渡され、「君に決めた。」と言われました。

小球:何が何だか分からないまま事務所に連れて行かれました。そこで3~4時間話し込んでいましたが、なかなか導演が来ないので一旦バイクで家に帰りました。そしたら5分くらいして電話がかかってきて「君に決まった」と言われました。私は、てっきりテーマソングを歌うんだと思っていたし、これで私も人気が出るわ!と思いました。でも、お花屋さんの女の子を演じると知った時、なにーっ!」と反応してしまいました。
この映画の宣伝で、色んな国を旅する事ができました。そして日本にも来る事が出来ました。「導演ありがとう!」

米非:私は阿美族です。「映画に出てみないか?」と言われて、映画という言葉を聴いて即「やります!!」と返事をしました。この時点では、魏導の作品だとは分からなかったんです。オーディションの日に魏導の作品と知ったので、先住民の役で阿美族の歌を歌うのだと思いました。
それから、私たちは演技をする事が初めてなので緊張しました。魏導の作品に出演する事にとてもびっくりしました。脚本をいただいた時には、その役名の所に私の名前が書いてありました。「魏導、こんな機会を与えてくれてありがとうございます!」



Q:演技について特別なレッスンはあったのですか?

魏導:特別なレッスンは、していないですね。一般の俳優と変わらないです。誰がどの役かは、すでに決定していました。レッスン中は、それぞれを良く観察していました。

小玉:観察は6か月くらいと思っていたけれど、実際は3か月でした。

魏導:君は、そんなに観察する事はなかったよ(笑)

Q:トレーニング中に困った事は?

小球:難しかったのは、歌と身体表現でした。印象深かったのは、小玉とどうやって感情を高めていくか?でした。

Q:NGが最も多かったのは誰ですか?

米非:もちろん相手役のスミンです!バイクを運転しながら歌うのが難しかったです。現場で音を拾わなければならなかったので、20回以上NGを出しました。

魏導:NGは、彼らのせいではないんです。実際NGを出すのは、音楽プロデューサーなので。(歌が)何分のいくつテンポが速いとか遅いとか。

後の方でお話されていたのですが、7割は現場で音を収録されたそうです。

Q:林慶台さんを起用したのは何故ですか?

魏導:誰も思いつかない事をやろうと考えました。「セデック・バレ」で、彼は人を殺す役を演じました。今回は、パン屋の主人でとても優しい役柄です。また彼は、実生活では牧師なので歌も歌えます。

祝い。そして、すんごい方がお祝いに駆けつけてくれました。その人は・・・

永瀬正敏さん!!!



私たちも登場に驚いたのですが、監督はもっと驚いて「あー、びっくりしたよ!」と言ってあたふたしてました(笑)永瀬さんは、監督や出演者にたくさんのプレゼントを渡していました。小球は、「すごい感動してる。」と言って泣いてました(小球ったら、可愛い)。

永瀬さんに対して出演者は
小球:永瀬さんに会えて感動です。ハグしていいですか?(ハグされた後)満足です隣に座らせてくれてありがとうございます。

小玉:近藤監督として僕を叱って下さい。
永瀬さん:(しばらく考え込んで)「こっち来い!良く歌った!」
小玉:「ありがとうございます!!」



最後にフォトセッションをして終わりになりました。

  





 

あなたの知らなかった台湾〜『台北以外』の楽しみ方 @台湾文化センター 2016.12.10.

2016年12月10日 23時07分38秒 | 台湾文化部
一青妙さんのトークイベントに行って来ました。
まずは、「環島」の映像が流れました。台湾では「環島」ブームが起こっていて、「環島」をする事で台湾を知る(=認識台湾)のだそうです。一青さんも、8泊9日で11月に自転車で「環島」に参加されたとの事。台湾の自転車メーカー「GIANT」が、「環島」ツアーを行っていて自転車も現地で借りられるし、スーツケースなどの荷物はサポートカーが運んでくれるので安心して参加出来るとの事でした。また、長い休みが取れなかったり、いきなり長距離は無理な場合は一部だけでも参加出来るとおっしゃっていました。一部でも参加出来るとのお話を聞いて私もやってみたくなりました。

このトークイベントは、台北から足を延ばして「台南」「東海岸」に行ってみましょうという内容でした。日本統治時代の事などもからめながらお話をしてくださいました。
私が興味を持ったのは、花蓮や台東の移民村の話です。移民村があった地域で、当時有った神社の復元に取り組んでいる方たちがいます。そこで一青さんは彼らに「日本が好きなの?」と訊いてみると以外にもあっさりと「いや別に。」と答えが返って来たそうです。
彼らに言わせると神社を復元されるために色んな事を調べていくと、日本統治時代の事しか出てこなかった。修復・復元をする事が台湾を知る事(=認識台湾)になるんだそうです。

一青さんの書かれた「私の台湾・東海岸」をすでに読んでいたのですが、実際にお話を聞いて、次の台湾旅は東海岸も計画に入れたいと思います。