月の岩戸

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ミネラウヴァ・21

2018-02-06 04:14:13 | 詩集・瑠璃の籠

愛を馬鹿にすることを
もう二度としてはならない
自分を見失い
美しいものすぐれたものへの
嫉妬を抑えることができず
あらゆる暴虐をなしてきた
その罪をつぐない
白菊のように白い心になりなさい

あかるき幸いの太陽に
ほこらかに顔を向けることのできる
ひとつの花でありなさい
美しくないことを積み重ねてきたのは
あなたが自分を
美しくないものとしていたからだ
よその花ばかり見て
自分の庭の花など
見向きもしなかったのだ

すきとおる日の光を全身に浴び
心の底の底まで光を流し
すべての悪しき夢を
きよめてしまいなさい

愚かさゆえの恥を胸にとめ
その痛みをなでながら
よろこんでこの恥多き自分を
背負うと言いなさい

神の光の庭で
あなたは
ほかのどこにもない
麗しい花となるだろう
そして永遠の物語の
麗しき主人公となるだろう

どのように愚かな迷いも
すべて美しい自分の文様にできるほど
清らかで大きなことをなし
永遠を生きていきなさい




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