月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
コメントはゲスト・ルームにのみお書きください。

フェクダ・10

2016-05-31 04:21:23 | 詩集・瑠璃の籠

立派なものが馬鹿になるということについて
少し説明しておきましょう

それはとてもすばらしいものが
何かの理由によって
まったく役に立たないものになってしまうということです

たとえばここに
20階建てのビルがあるとしましょう
それがある日突然
住むことも使うこともできない
無用の長物になってしまうのです
なぜならば
空調を作る会社がなくなってしまうからです

それだけで
大きなビルはとても使えないものになり
あれほど苦労して
立派に作り上げたものが
そこにあるというだけの
まるごと無駄なものになってしまうのです

現代の人類文明は
法則的に非常に無理をして作られたものです
それが自然なものに帰っていく過程において
無理が是正されてゆく中で
今あるいろいろなものがなくなってゆくのです
それでどうしても
空調というものが消えてしまうのです
それは人類にとって
あまりにも愚かなものだからです

それがあることによって
人類がしなければならない努力をしなくなるからです
努力をしなくなることによって
人類が馬鹿になってしまうからです
ゆえに法則はどうしても
空調を消してゆくのです

それによって人間は
住環境を限りなく積み重ねた
高層ビルに住めなくなるのです
それによって
巨大な人類文明さえ
そのまま馬鹿になってしまうのです

あらゆるものが
消えてゆくということに
慣れていきなさい

あって当然というものが
ある日突然なくなっているということがあっても
驚いてはいけません

それはあなたがた人類が
正しい法則の世界に帰っていく中で起こる
際立った現象の一つにすぎないのです




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フェクダ・9

2016-05-30 04:50:48 | 詩集・瑠璃の籠

本当の自分を生きるということは
自分に関するすべての責任を
背負うということです
嘘をついて
きれいな人間の振りをするということではありません

時代が変わり
本当の自分を生きる人間が美しいということになれば
馬鹿はこぞってそういう自分になりたがろうとするのですが
ずるをしてほかの人間になっている馬鹿が
かぶっている他人の皮を自分と思い込み
それを本当の自分として生きることほど
滑稽なことはありません

悪魔活動をして安楽な人生を生きている馬鹿は
本当の自分に戻ることによって
本来の自分の罪が自分の人生に帰ってくることを
覚悟せねばなりません
そういうことから逃げて
本当の自分に戻ることはできないのです
責任をとるために
あなたがたは根本から変わらねばなりません

自分の人生が急にかげり
悪いことが起き始めたら
かえってそれを喜びなさい
本当の自分に戻るための風が吹いてきたのだと
そして正直に
その難に耐えていくのです
どんな苦しい思いをしても
自分本来の自分に戻ることのほうが幸せなのだと
思わねばなりません
それが自分というものだからです

本当の自分の美しさは
かげりの向こうにあるのです
失敗と苦難と忍従の向こうにあるのです
神と天使の言葉を懐に抱え
それを大事にしながら
耐えていきなさい
正直な自分に向かう
あなたの心が正しければ
必ずあなたを助ける愛があなたを訪れるでしょう

転落の痛みと
嘲笑の恥を
あなたはいっぺんに味わうでしょう
だが恐れてはなりません
馬鹿になってでも飲み込んでいきなさい
それしかないのです

自分を信じて
嵐の中をつっきっていきなさい
すべては自分がしたことが自分に帰ってきたことなのです
自分のほかに
誰もそれを背負うことはできないのです




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カノープス・25

2016-05-29 04:39:45 | 詩集・瑠璃の籠

立派な人が馬鹿になる
立派なことをした立派な男が
美しい服を着た美しい女が
まるごとそのまま馬鹿になる

神の道に続く
魂の試練の門を
くぐらなかった人間は
次の時代の到来において
総勢で色を失う

何もしなかった
何も言わなかった
すべては誰かにやってもらった

命をかけなかった
誇りをかけなかった
安定した暮らしを望み
ぬるま湯に浸っているうちに
すっかり風呂が水になっているのに
まだ湯と思って浸かっている

立派な人が馬鹿になる
立派な社会が馬鹿になる
神が見えるようになると
すべては変わってしまうのに
人間はまだ馬鹿を着こんでいる




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フェクダ・8

2016-05-28 04:34:29 | 詩集・瑠璃の籠

百年前のマニュアルに従って生きることは
先祖の糞の中を泳いでいるようなもの
何をしても
何をしたことにもなりません

わかりきった世の中を
わかりきったことにしているだけでは
人間が生きている意味がない
満ち足りた暮らしの中で
食べて糞をしているだけの人生に
どんな喜びがあるというのか

維新の英雄の真似をして
嘘ばかりの政治屋になるよりも
神の呼び声を聞く魂の欲求に従って
見も知らぬ海に飛び込んでいきなさい
それがどんなにおかしなことに思えようと
その向こうに新たな自分があることを信じて
自分を壊していくのです

その苦難の道をあがいて生きる中で
あなたがたは迷い苦しみながらも
かつてない新たなことをしていく
生きることが光り始める
すばらしい自己存在による表現とは
こういうものだったのかという
美しい花が人生に咲き始める

何もかもはやってみねばわからないという
大きな雲の中に飛び込んでいきなさい
すべては愛のためだという
高い理想に燃え
あらゆる怨念を捨てて
神のためにやりなさい

魂に何もさせることなく
次元の低い欲望のためにだけ生きることは
神から人生を盗むことです
この地球世界に生きる者は
この世界を素晴らしいものにしなければならないという
使命があると知りなさい

新たな自分をまとうために
過去の亡霊は脱ぎ捨てなさい
それができて初めて
あなたがたは真の自分を生き始めることになるのです




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サビク・23

2016-05-27 04:19:55 | 詩集・瑠璃の籠

自分を賢く良いものに見せようとして
浅はかな知恵を使ってはいけません
そんなことをすれば
余計におかしなことになってくる

人間の知恵はまだ小さいということを
理解しなさい
そしてこの世界に流れている
神の知恵を感じ
それに自分をまかせてみるということを
試みてみなさい

神の知恵は大きく深く
すべてを包み込んでいる
それはたとえようもなく美しく
常に不可思議に育っている

見も知らぬ未来に飛び込んでいかねばならないときは
人間の知恵を捨て
肌に感じる神の知恵に
自分を投げていき
そこから聞こえる不思議な声に従ってみるのです
それがたとえ
人間の知恵からすればあまりに愚かに思えることであっても
意を決して行動にしてみましょう

あなたは痛い思いをするかもしれない
大事なものを失うかもしれない
だがそれゆえにこそ
すばらしい未来がやってくるのだということを
あなたは経験することでしょう

人間の知恵はまだ若いのです
見えるものしか見えない
だがこの世界では
見えないもののほうが
見えるものよりもずっと大きいのです

自分の得ばかりを考えて
自分をよく見せようとすることが
浅はかなのです
そういうことに使う知恵は
どんなに高いものであろうとも
愚かな結末しか迎えることはできません

神の知恵を信じ
自分を捨てて行動してみなさい




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サビク・22

2016-05-26 04:28:48 | 詩集・瑠璃の籠

痛い経験や
辛い経験から
逃げてはいけません

なぜなら
痛いということや
辛いということを味わわないと
人間は人の気持ちを理解することができないからです
そして
愛を理解することもできないのです

まだ若い段階の人間たちが
平気で人を殺したり辱めたりすることができるのは
痛いということの経験が
あまりに少なすぎるからです
彼らは痛い経験をするのがいやで
逃げ回ってきたので
いまだに人の痛みを理解することができにくいのです

そのまま大きくなってしまっては
完全に痛い存在になってしまう
知恵は大きく育ったのに
情感の袋が異様に小さく
人の痛みがわからないゆえに
馬鹿をやることにしか頭が回らないという
黒い悪魔になってしまう

そういう魂は
痛みを味わうために
非常に厳しい世界に赴かねばならなくなるのです
そこをジルの洞窟と言います
ジルとはジル・ド・レのことです
彼はもうそこに行っているからです
獣のような自分の欲望のために
あたたかい人間を惨殺し続けた
そういうものが
そこにいるのです

そういう現実から目をそらしてはなりません
人間の暗闇は異様に深いのです
痛みを知らない人間が
どんなものになっていくのかということを
理解しなさい

ジルは今そこで
自分が苦しめた人間たちと
同じ苦しみを味わっているのです

痛い経験や
辛い経験から
逃げてはいけません
時に訪れる生の苦しみを
素直に受け入れ
学んでいきなさい
それがなければ
人間の愛は育っていかないのです




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フェクダ・7

2016-05-25 04:23:10 | 詩集・瑠璃の籠

迷いの道をゆきなさい
シジフォスの荒野を渡り
ジルの洞窟を抜け
はてしない虚無へと続く
永遠の嵐の中を
さまよいなさい

おのれのなしたことの
すべてに背を向けている限り
永遠に続く自己矛盾の中で
迷い続けなさい
考えることに疲れ果て
逃げることに疲れ果て
何もかもが嫌になってくるまで
迷い続けなさい

粉々になり
砂のように崩れた
あなたの死によって
そこから生えてくる
新たな芽を待ちなさい
すべてが無に帰した
もう何もならないということが
わかりきるまで
迷い続けなさい

あなたの全存在を否定する
虚無の呪いの中に
逃げてゆくことが
あまりにも愚かなことだと
自分で認めることができるようになるまで
迷い続けなさい

魔王よ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゾスマ・28

2016-05-24 04:24:42 | 詩集・瑠璃の籠

どうにかしてください
おれたちをなんとかしてください
おれは馬鹿だから何もできないんです
反省しますから
どうかおれたちを助けてください

魔王はこういうことを
繰り返している
すべての人類を馬鹿にし
天使を殺し
神をコケにしておきながら
すべての悪行が水泡に帰したとき
全霊を込めて額を土にこすりつけ
どうか助けてくださいと
みなにすがりついているのだ

見るがよい
あれが
魔王として
すべての馬鹿に君臨していた
大馬鹿の結末だ
あらゆることを
人に命令するだけで
何もしてこなかった魔王は
すべての馬鹿に見捨てられたとき
もはや
自分たちが支配しようとしていた
人類のよいものたちに
助けを乞うしかほかに方法がないのだ

どんなことをしてでもいいから
おれを助けてくれ
おれだけを助けてくれ
このままでは
すべての責任が
おれにのしかかってくるのだ
そんなことは嫌なのだ
つらいことなど何もしたくはないから

見ておくがいい
あれが魔王の結末だ
暴虐の歴史の結果
すべての人間に嫌われ
もう誰も助けてはくれないというのに
まだ誰かにすがろうとして
言ってもせんないことを
永遠に繰り返すつもりなのだ

どうか助けてください
もう二度としませんから
助けてください

助けてください




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネプトゥヌス

2016-05-23 04:15:28 | 詩集・瑠璃の籠

鉄の飛行機に
綱一本でぶら下がり
巨霊の富を盗んだ
馬鹿が飛んでゆく

紳士の仮面をかぶり
美女の人形をはべらせ
この世の美を食い尽くそうと
大勢の馬鹿が笑い狂っている

人々よ
神は人間を
大正時代に戻そうとしている
その頃はまだ
本当の人間がたくさん生きていたからだ

捨てるべきものは捨て
忘れ去った行李の中に
隠した真の心を探し
あのころを道しるべに
未来を探っていきなさい

もう愚か者の時代は終わった
巨霊は大地をのし歩き
馬鹿が蝕んで腐った美を
すべて洗い流そうとしている

浄化の波に影を消される前に
行き過ぎた心をもとに戻し
静かに自分に帰っていきなさい




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルナ・20

2016-05-22 04:27:23 | 詩集・瑠璃の籠

欲しいものを
我慢しなさい
必要なものは
働いて手に入れなさい

自分を惜しまず
みんなに尽くしなさい
おまえは馬鹿かと言われたら
笑ってそうだと答えなさい

人間が苦しいのは
欲しがってはいけないものを
手に入れようとして
馬鹿なことをするからだ
痛いものは捨てなさい
そんなものがなくとも
おまえにはもっとよいものがある

遠い憧れを捨て
親の元へ帰り
空から降る自然な愛を見つけなさい
土から生えてくる
おまえの正直な宝を育てなさい

捨てなさい
いらぬものは捨てなさい
それだけで
何もかもはよくなってくる

捨てなさい
自分の幸せを捨てなさい
それだけで
おまえは一番の幸せになれる




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする