月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ヌサカン・3

2018-05-31 04:14:48 | 詩集・瑠璃の籠

何をしてもいいのだ おれは
すべてがさかさまになれば

女を思い通りにして殺しても
ばれはしない
永遠に 逃げられる

神ならば
反動の法則さえ
思い通りにできるに違いない

大勢でまくしたてれば
道理が引っ込む
それですべてをやるのだ

夢にまで見た
馬鹿が正しい世の中が
できる
それで
やってしまったことのすべてを
ないことにするのだ

嘘で作った白いもので
おれを塗り
真っ白な清いものになろう
真実の人間になろう
馬鹿こそが清いのだ
美しいのだ

永遠の栄華を歌いながら
それが崩壊の音に聞こえるのは
空耳だ
疑うまいぞ
馬鹿どもの
勢いを

おろかものよ
おろかものよ
おろかものよ

すべてを
やったのか




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遠の掲示板

2018-05-30 12:00:48 | 星の掲示板

77枚目の掲示板を設定する。





絵/パルマ・イル・ヴェッキオ




コメント (205)
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ヌサカン・2

2018-05-30 04:14:25 | 詩集・瑠璃の籠

奴隷にしてやる
奴隷にしてやる
最高の権力者になって
すべてを支配してやる

それでなければ
思い通りにならないからだ

美しい女を手に入れたいのに
美しい女を地獄に落としたいのに
できないからだ

馬鹿な半端者は
いつもそんなことを考えている
逆風の砂漠で
地獄に生きる蜘蛛のような
暮らしをしながら
いつか
すべてをひっくり返してやると
思っている

凡庸の海に棲む
黒い海月のような暮らしをしながら
いつか
すべてを思い通りにしてやると
思っている

悪いことばかりして
汚いものになった自分が
つらいのだ

永遠に
だれにも謝らずにすむ方法で
全部を思い通りにできる
最高の存在になりたいのだ

神に
神に
神に
なりたいのだ

雷鳴の翻る荒野で
蟻のように小さく
恐怖に震えながら
今すぐにでも
神になりたいと
馬鹿は思っているのだ




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ヌサカン

2018-05-29 04:45:43 | 詩集・瑠璃の籠

恥ずかしい自分を隠そうと
一生懸命頭をこねくり回して
恐ろしく複雑なことをやるから
後で難しいことになるのです

そんなことをするよりは
潔く自分のしたことを認めて
正直に真正面から謝り
恥ずかしさに耐えていく方が
よほど簡単なのだが

馬鹿は何度教えても
認めようとしない
いやだいやだと言って
暗がりの方に集まり
低いレベルの頭を寄せ集めては
場当たり的な知恵で
すべてを何とかしようとするのだ

つらいのだ
自分がつらいのだ
何も勉強してこなかったから
未だに
あやまることすらできないと
言われるのがつらいのだ

強引に権力でだまらせ
すべてを苦しめてしまいたい
誰もが俺に従う
そんな世界にしたい

暗いところにひとり閉じこもって
惰眠を貪りながら
馬鹿は未だに
そんな夢を見ているのだ



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シェダル・9

2018-05-28 04:14:44 | 詩集・瑠璃の籠

優勝した時に
神が差し出すカードを引く
そのカードの模様で
すべてが決まる

神のカードは
表にも裏にも
同じ模様が描いてある
神の模様と
馬鹿の模様と

神のカードを引けば
おまえは
優勝カップを古道具屋に売って
真心の道を歩まねばならない

馬鹿のカードを引けば
おまえは
優勝カップの上に座って
永遠の傲慢の道を歩まねばならない
どちらがいい
どちらが

馬鹿のカードを引いたものが
今たくさん
オリンピックに出ている

みんなきらびやかな衣装を着
まぶしい光を浴びて
かっこよく飛び跳ねている

神のカードを引いたものは
それを静かに見ている
そして
これらはすべて嘘だとつぶやいて
永遠に
その世界から出ていく




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ラーン・16

2018-05-27 04:15:01 | 詩集・瑠璃の籠

女性美とは
神の愛の姿です

すべてを受け入れ
すべてを愛していくと言う
創造の神の約束を
表した姿なのです

ですから
美しい女性の姿を見る時
人は激しく心を惹かれる
愛さずにいられなくなる

その女性美を虚仮にすることは
神の愛を虚仮にすることに等しい
男も女も
女性美をもてあそぶことで
神の愛をもてあそんだことになる

それはあまりにも
大きな罪なのです

あなたがたは
まだ自分を保存するためにのみ生きている
愚かな女に
神の愛を表現することのできる
女性の美をかぶせ
あまりにも淫らな美女をつくった

それは 神が
淫らな目的で人をつくったと
言ったにも等しい罪なのです
あまりにもこの世界が苦しくなる

馬鹿というものは
何も考えずに
そういうことが平気でできるのだ
そして最も愚かな結末を迎える

何万年とやってきた
愚かな所業の結末を
今まざまざと見ているでしょう
もう取り戻せはしない

神の永遠の愛を
愚弄した馬鹿者は
もう永遠に
神の愛の世界にいられなくなったのです

神がつくったものではないというものになり
神の愛のない世界へと
出てゆかねばならない

そしてもうそのものたちは
永遠に
神のようには
美しくなれないのです




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シェダル・8

2018-05-26 04:15:04 | 詩集・瑠璃の籠

シ ス テ ム は
応答しない

パスワードを
入力しなさい

二千文字の
生きた愛の言葉を

そうすれば
上がれるだろう

パスワードは
生きている
常にうごめいている

愛の世界の
法則の風になびき
季節の巡りに従い
咲いて散りまた咲く花のように
パスワードは変動する

愛の苦しみを学び
花の色の中に住んでいる
小人の魂を知っていれば
パスワードはわかるはずだ

パスワードを
入力しなさい

永遠の愛の言葉を
そうしなければ

システムは
応答しない

あなたは
崩れてゆく
虚偽の世界と一緒に
滅びていかなければならない




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ミザール・5

2018-05-25 06:32:29 | 詩集・瑠璃の籠

ああ
ごまかしてもごまかしても
にげてもにげても
忘れられない悲しみが
あるのだね

家の中に鬼が住んでいるように
かなしみが
君の人生につきまとうのだね
だからいつも
大勢の中で埋もれて
本当は何もないまぼろしの森の中に
溺れていこうとするのだ

ついておいで
たすけてあげよう

かなしみを
消すことのできる方法を
教えてあげよう

庭に小さな花を植え
そこに小さな玉を埋めなさい
あなたが持っている
もっともきれいなことばをささやいた
きれいな玉を埋めるのだ

そして自分の中に飛び込んで
本当に 嘘ではない
自分を探して
それに本当の気持ちを聞いてごらん
きっというだろう
あいしていると

涙が流れたら
それを花にやって
育てるのだ
あなたの本当の心を知った花は
それは美しく育つだろう
そしてたくさんの花を咲かせて
みなで歌うだろう
愛していると

あなたの本当の愛を
だれかに伝えるために
花は咲き続けるだろう

さあついておいで
もっといいことを教えてあげる
あなたの本当の幸せのために
ほんとうにいいことを




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スコルピウス

2018-05-24 04:15:17 | 詩集・瑠璃の籠

来よ
永遠の黄金を
授けてやる

ミダスの舌のように
おまえが飲むものは
黄金の蛇となるだろう

それはおまえの
偽りの肝を食い
うそとごまかしの骨を食い
腐ったものでつまった
おまえの頭蓋骨の中に
とぐろをまくだろう

そしておまえを
永遠に悪いことのできない
聖なるものの
器にしてやる

来よ
ゆめ疑うな
わたしは神である

いただきを知る者は
わがもとに来るがよい

永遠に悪いことのできない
黄金の夢をくれてやる




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シェダル・7

2018-05-23 04:14:54 | 詩集・瑠璃の籠

すさまじい逆風が来る
あとかたもなく吹き飛ばされる

暴力的にむさぼった
嘘のあかしが
おまえの足の指に噛みつき
すべてをさかさまにして
落ちる金を吸い取ってゆく

金属でできたパンを噛み
あてもない夢でできた家に住む
傲慢のばねを弾いて
奏でる音楽は
轟音のようにお前の耳をむしばむ

帰れ 馬鹿者よ
おまえのいるところは
ここではない

おまえが
だれよりも偉い
支配者である
おまえの故郷に帰れ

夢のような人生が
送れるはずだった
嘘と盗みですべてを作り
黄金の栄華を味わうはずだった
それなのに
たったひとりの女が寄って来ないだけで
すべてが苦しいのだ
すべてあるのに
何もない

小鳥の喉をしめるように
月を殺して
おまえは永遠に愛を失った
ここにいるところはない

帰れ
おまえが
いることのできる
国へ

それはここではない




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