寂しさを言い訳にして
悪さをしていれば
神が寄ってきてくれると
思っていましたか
小さな自分が
たまらなくつらいからと
ひとのものばかりを見ている
そんな自分を
憐れんでくださると
思っていましたか
影の中に閉じこもり
自分のひざばかりをなめて
塩味のする孤独に酔っていれば
いつか神が助けてくださると
思っていましたか
愚か者よ
何もかもを犠牲にして
自分だけを助けてくれと
言っているのに等しいのだ
それは
自分は何もしなくても
神がすべてをやってくださると
神は
あなたの孤独の殻の外から
何億度と呼び掛けてくださったのに
あなたは
一度も返事をしなかった
生まれて来いと
おまえよ
おまえの中から
生まれて来いと
あなたは一度も答えなかった
そんな声は
聞いたこともないとさえ言って
永遠に
孤独の甘えの中に
棲みつくつもりなのだ
二度とない
最後の声をふみつぶして
あなたは
腐った卵の中から落ちていく
もう愛児ではないと
神の悲しいささやきに捨てられ
永遠の黄昏の中に
落ちていくのだ
