月の岩戸

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アークトゥルス・29

2017-06-01 04:15:19 | 詩集・瑠璃の籠

人間の霊魂というものは
馬鹿に陥り
馬鹿なことをしすぎると
人間の霊魂の形を保てなくなり
芋虫のようなものになってしまうことがある

それはもう人間ではない
人間のようなことを考えることはできない
人間のようなことをすることはできない
ただ
芋虫のように
食うて動くだけのものなのだ

馬鹿なことをするにも
あまりにもやりすぎれば
そういうことになってしまうのである

そういうものをわたしたちは
桑子とよぶ

桑子というものには
神の口を奪い
勝手に好きなことをしゃべって
人間世界を
自分の思い通りにしようとした
そのようなことをしたものが
なってしまうのだ

神が創ってくださった
自分の霊魂を
神を裏切ることによって
自分で壊してしまったものなのである

勉強もせずに
動物的なことばかりに
夢中になっていると
人間はそういうものになってしまう恐れがあるのだと
深く学びなさい
まだ法則的に安定しない
若いうちに馬鹿なことをやりすぎると
自分の存在というものを
著しく剋してしまうのだと

もう二度と
馬鹿なことをしてはならない
桑子になったものは
神が導いて下さる
彼らには彼らの道が
用意されているが
それは人間の道ではない

はるかな未来に
再会することがあるだろう
そのときになって初めて
あなたがたは彼らの生が
どのようなものになったかを
知ることができるだろう




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