わたしは今
とても静かなところに
います
ばらが
かすかに子守唄を
歌ってくれます
外の風の音を
何も聞かないで
静かに眠っていなさいと
花の香りは
絹のよう
花の色は
どんな色かしら
見てみたい
でも疲れているので
まるで縫われているように
目を開けることが
できないのです
もうここには
きれいなものしかないから
何も考えなくていい
あなたはもう
何もしなくていいと
ばらが
ささやくのです
なんども なんども
わたしは
幸せにしてあげたかった
みんなを
ただそれだけだった
それだけしか
わたしにはないのです
今でも
あやまちも
苦しみも
湯の中の砂糖のように
溶けてしまった
このまま
少しずつ
思い出も
溶けていくそうです
忘れていくのです
わたしは
なにもかもを
そうでなければ
いけないと
だれかがいうのです
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