上野オンライン将棋教室ブログ(横浜西口大人将棋教室)

平成31年1月から開講している横浜西口大人将棋教室のブログです。現在は上野オンライン将棋教室も併せて開講中です。

教室日記 7月21日

2019年07月22日 | 教室日記
今日の講義のテーマは「歴史に残る名手」。
級位者クラスと有段者クラスでは、取り上げる局面を微妙に変えました。

まず級位者クラスで最初に紹介したのは、
加藤一二三先生が名人位を獲得した際の「▲3一銀」の妙手です。
加藤先生が18歳でA級という偉業を成し遂げたこと、
そしてその後名人になるのが40を過ぎてからなど、背景も合わせて解説しました。

その他、いくつかの局面を取り上げ、
最後におまけとして、私が指した将棋での妙手を紹介しました。

こうした歴史に残る名手を知っても、直接棋力の向上には繋がらないかもしれませんが、
将棋というゲームの素晴らしさを知ることができますし、
こうした機会も大事だと思い、今回の講義を企画しました。


さて、今日は自分の指導遍歴について、少し書いてみたいと思います。

私の指導対局のキャリア(?)のスタートは、
奨励会時代、師匠の自宅教室です。
ここで師匠や先輩棋士、先輩奨励会員の教え方を見て学び、
指導対局を少しずつ行いました。
その後、20歳で初段の頃、将棋会館の「火曜教室」で講師を務め、
25歳頃からは遊々将棋塾。
その他厚木と町田の子供スクールなどなど、様々な機会で指導を行い、
現在はこの横浜西口大人将棋教室と将棋連盟の子供スクール横浜校をメインに、
各種レッスンを行っています。


また、先輩棋士や先輩女流棋士に教えて頂いたこと、
指導について話している時の何気ない一言などから学び、
それを生かしています。

現在私は、以下の3つを教える指導を心がけています。

1、その方の現状(できている点と課題)
2、(その方にとっての)目指す状態
3、1から2になるためにはどうすればよいか、具体的な方法

今指した指導対局において、まずできている点、その将棋の好手をお伝えします。
次に、疑問手があればそれを指摘し、どう指せばよかったのかをお伝えします。
それに加えて、代替手だけではなく、
「どのように考えれば正解にたどり着けるのか」をなるべくお伝えするようにしています。
また、その一局だけではなく、
具体的な目標(例えば5級など)があれば、そのためのアドバイスもお伝えします。

一応、私もそれなりの経験を積んできたつもりですが、
至らない点も多く、反省の日々です。
その上で、少しでも良い指導を行い、
皆様の棋力向上のお役に立てるように、さらに精進したいと思っています。

次回は8月4日(日)です。
級位者クラス、有段者クラスともに体験大歓迎です。
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教室日記 7月7日

2019年07月07日 | 教室日記
今日の講義のテーマは囲いです。
級位者クラスは「囲いの基本」として、よく使う囲いの特徴を整理しました。
また、珍しい名前の囲い(いちご囲いなども紹介しました)

さて、美濃囲いから高美濃→銀冠という進展を解説していた時に、
(注・先手が振り飛車を選択した際の美濃囲いの符号で解説します)

「銀冠に進展させるのは上部からの攻めに強くなるとのことですが、
 銀の頭が弱点になるので、上部からの攻めに強いとは言えないのではないですか?」

という質問がありました。
‥数秒固まって考えたあげく、
な、なるほど! と思いました。

確かに、銀冠の弱点は銀頭です。
これは美濃囲いや高美濃では出現しません。
銀冠に組み替えたがゆえにできる弱点なのです!

一応、講師としては、
「銀冠になったことで、桂頭(3六の地点)や端(1六の地点)が強化されているので、
 全体的に見て、上部からの攻めに強くはなっています」
と答えましたが、上記の質問は目から鱗でした。

まあ、あとは銀頭を攻められて本当に困るのは、
4四角など2六の地点に角が効く配置での銀頭攻めです。
それ以外では、銀頭を攻められてもそれだけでは致命傷にはなりません。

しかし…まだ頭の中でぐるぐる考えています。
銀冠に組むからこそ銀頭の弱点が発生するのか…。
もう少し考えてみます。

有段者クラスは「囲いの進化」と題して、
「穴熊は有効な囲いなのか?」「矢倉は終わったのか?」など、
現在の囲いについての最新事情を解説しました。



ところで、将棋教室を開講していて思うこと。
それは、「名前って本当にたくさんあるんだなあ」ということです。
初めて見るお名前、苗字、いつも驚きます。
中には「一応42年日本で生きてきたのに、今日初めてこの漢字を見た!」ということもあります。
まあ、その方にとっては毎度繰り返される反応なのでしょうが…。
これからも、様々なお名前の方とお会いするのが楽しみです。
もちろん、メジャーなお名前の方も体験大歓迎です。
コメント (2)
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