上野オンライン将棋教室ブログ(横浜西口大人将棋教室)

平成31年1月から開講している横浜西口大人将棋教室のブログです。現在は上野オンライン将棋教室も併せて開講中です。

黙考

2007年09月27日 | 対局
対 佐藤(天)四段

将棋で一番難しいのは、中盤だと思う。

序盤は、定跡がある程度整備されているし、
指し手を選ぶ基準も分かりやすい。

例えば、

・玉を囲う
・攻める体勢を整える
・歩を交換してポイントを稼ぐ

などなど。

そして、終盤の指針はさらに明快で、

「相手の玉を詰ます、寄せる」と、

「自玉の安全度を増す」

の、二つだけ。


それに引き換え、中盤は分かりづらい部分が多い。
プラスの手が少なく、
「何を指していいのか全く分からない」
という状態もよく出現する。

第1図は、後手の手番。
(僕は先手番です)



相手がどう指してくるのだろう、と懸命に考えていたのだが、
全く分からなくて、苦心した。

自分の指し手が分からない時も苦しいが、
相手の指し手が分からない時も、
何をされるのか分からない怖さがあり、苦しい。

指された手は、△5六銀! だった。

これも読んでいて、▲7六金(第2図)で問題ないと思っていた。



1、放っておけば▲5八銀で次に▲5七歩まで。
2、△4七銀成は▲3六銀で成銀が詰む。
3、△3六歩は▲2七飛でやはり▲5七歩がきつい。
4、△4七銀不成は価値が低い手なので、▲6五金で良し。

どうやっても良くなり過ぎる…。

そう思っていたら、△3五銀!(第3図)と出られて、
真っ青に。



▲5八銀と打てば、
△3六銀で△4七銀成を見せて、銀を助ける狙いである。

ここはかなり焦ったが、
腰を落として考え、▲4五歩でなんとかなりそうだと思った。
以下、△2四銀に▲7四銀と重く打ち、
飛車角を抑えこんで、微差で先手が指せるようだ。

あとは、勝ち切ることができた。



アマヒコに勝つことができて、
素直に嬉しい。
次は来週の火曜日、C1で阿久津と対戦する。
いつも通り、僕はベストを尽くす。



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センス

2007年09月18日 | 日々の暮らし
かなり前の話になりますが、某パーティーに行ってきた時の話です。

今回のコンセプトは、「シーフード尽くし」。
かに、ロブスター、えび、牡蠣・・・。
もうおいしいのなんのって、大満足!
皆様、ありがとうございました。

で。
パーティーの最後に、主催者の方が一言。
「今日は、デザートもシーフードです」

(えー、おいしかったけど、もういいよ)
と思ったのですが、出てきたのは・・・

「たい焼き」

でした(^^;)



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熱戦

2007年09月13日 | 対局
対 遠藤アマ(朝日杯) 

遠藤さんは、将棋に対して非常に真摯であることで有名。
プレッシャーはあったけれど、
一度指してみたかった方である。

予想通りの相穴熊になり、
第1図は終盤戦。(僕は先手番です)



ここは心臓が飛び出そうな局面だった。

後手玉への寄せは、分かりやすい。
▲7二角成か、▲7二竜か、二択。

問題は、先手玉にうまい寄せがあるかどうか。
後手の持ち駒は金と銀が3枚だが、
上記の理由で、飛車か角が手に入ることを前提としていい。

一目浮かぶ「△6八銀」は詰めろでなく、
前述のどちらかで勝ち。

嫌な手が、直前から見えていた。
それは、「△8八銀」!という手。

▲同金なら△7九銀、
▲同玉なら△6八銀で、
スピードアップする手筋である。
持ち駒が少なくなるので不安でも、
大駒が一枚手に入ることを見越せば、問題ない。

(局後の検討では、
 ▲同金△7九銀に▲6九歩で、
 一応受かっているということになった。
 田中誠初段の指摘。)

実戦も、△7八銀! という手筋。
全く読んでいなかったが、
これも怖い一着である。

(遠藤さんは、
 △8八銀、△7八銀、どちらも読んでいたそうだ。
 つまり、僕はこの局面で読み負けている)

ただ、本譜、▲同金に△6九銀が、
「角をもらっても詰めろではない」
のが幸運だったようで、
▲7二角成から殺到して、勝ちが決まった。

対 沼六段(朝日杯) 

どんな戦型になるか予測がつかなかったが、
後手の沼六段の32金型向かい飛車。

序盤は優勢になり、
中盤盛り返されるも、
終盤は優勢な局面が続く。

第2図は、玉の安全度が違い、
先手勝勢の局面。(僕は先手番です)



ここで、▲5三馬△同香に▲6二飛成で簡単な勝ち。

(以下、△7二金で先手を取られるのが嫌でやめたのだが、
 ▲9三銀△8三玉に「▲9二銀不成」から易しい詰み。
 対局中はこれを発見できなかった)

実戦は▲3三飛成? △6三歩▲2二竜で、
優勢を維持するものの、明らかに変調だった。

そして、第3図。



今打った▲5二角で、
ようやく勝ちになったと思った。

7七に香がいるため、次の▲7四香が厳しいし、
それを受けても、▲6三銀がきつい。

実戦は△6三銀と受けたが、
▲8二銀がぴったり。

内容的には冴えなかったけれど、
これで一次予選を通過することができた。

対 小倉七段(順位戦)

本局も、対遠藤戦と同様に、相穴熊に。
序盤でペースを摑むが、
ジリジリと追い上げられて、混戦に。

第4図は、終盤戦。(僕は先手番です)

 

先手も乱れているものの、
後手の穴熊も薄い。
次に▲7二金と絡まれると寄りだが、
ここは手が広い。
どう指されるのだろうと思っていると、
△7二角! という手が飛んできた。

ここからはちょっと長いですよ。

まず、▲6二金の一手に、△7一銀打の粘り。

▲7二金と角を取り、△同銀に▲6二金と絡む。

さらに△7一金と打たれ、▲4四角とつなぎ、

△6二金▲同角成にまた△6一金と打たれる。

そして▲7二馬と切り、△同金に▲6一銀と絡み、
△6二金とかわす。

そこで▲7二金と打ち、△6一金に▲同金で、

第5図。



どこかで見たことのある図です。
そう、第4図と全く同じ局面。

このあたりは夜11時を過ぎていたと思うが、
ここで千日手か…とくらくらしていた。
千日手か打開か迷ったが、
少し優勢と考え、打開することに。

そして、第6図は、164手目。



…もう何がなんだか、よく分からない。

第7図は、197手目。



…。

そして、投了図。



235手目の局面。
お疲れさまでした…。



技術的に、改善点はたくさんあるものの、
全局、力のこもった将棋が指せたと思う。

この経験を、次につなげたい。

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重み

2007年09月12日 | 対局
昨日の順位戦(対小倉七段戦)は、235手の大熱戦の末、
なんとか勝つことができました。

普通、200手を超える将棋というのは、
入玉模様がほとんどですが、
今回はお互い玉が穴熊から動いていません(!)

一つ勝つことの重さを、ひしひしと感じた一局でした。

図面等は、朝日杯と一緒に後ほど書きます。
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安堵

2007年09月09日 | 対局
昨日の朝日杯は、
なんとか連勝することができ、
一次予選の枠抜けに成功しました!

一局目の対遠藤アマ戦は、
こちらで中継されていて、
その模様を今も見ることができます。

午後からの対沼六段戦も、
決め手を再三逃したものの勝つことができました。

図面等は後ほど書きます。
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職業柄

2007年09月04日 | 日々の暮らし
先日、友人宅に数人で集まった時のこと。

話の流れでテレビを見ることになったんですが、
その下にある「テレビ台」が、
なんだか見たことがある形だなあと思ったんです。
よく見てみると…、

将棋盤?!

いえ、囲碁盤でした(^^;)
友人曰く、

「テレビの台にちょうどよくて、
 古道具屋で500円で買った」

とのことですが、
棋士としては納得がいきません(笑)
もし将棋盤でしたら、抗議してテレビをひきずり下ろす(?)ところですが、
囲碁盤だと僕の範疇ではなさそうです。
まあ、表面の擦り切れがひどく、
囲碁盤としての使用は不可能。
この使い方も一理あるか…。

コメント (6)
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