竜王戦 対大野七段
向飛車から、流行の仕掛けでスタート。
以前自分で指した筋を試してみる。
仕掛けた直後に弱気な一手を指してしまい、
そこからは延々と作戦負けを耐える展開になった。
こう指すと不利、ああ指しても不利。
これが一番まし、という手を続けてチャンスを待つ。
相手の時間切迫から来る誤算もあり、難解な終盤にもつれこむ。
自玉の広さが幸いして、最後は逆転勝ちを収めることができた。
この将棋は、大野先生にとって負けたら引退、という一局だった。
奨励会の時から今まで、本当にお世話になっている先輩と、この状況で対局する。
いろんな思いがあったが、大事なのはいつも通りベストを尽くすこと。
いつか自分も、同様の状況で将棋を指す日が来るけれど、
それまで、今の姿勢を続けていきたい。