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ツチグリ・4~晴天の旅人

 昨年の3~4月にNHKで大河ファンタジー 『精霊の守り人・シーズン1』 が放映され、今年1月から 『精霊の守り人・シーズン2』 が始まっている。これは上橋菜穂子原作で児童文学として世に出たが大人でも十分楽しめる物語になっている。舞台は我々が住む世界とは異なる世界での冒険物語で 『ナルニア国ものがたり』 『ゲド戦記』 『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』 などと同じジャンル。登場人物の名前がバルサ、タンダ、チャグム、トロガイなど馴染みが無いものばかりで初めは覚えにくく、テレビで見ていると物語の進行についていくのが大変だが、文庫をじっくり読んでみると理解が深まる。作者の上橋菜穂子さんは文化人類学の研究者でもあり、異世界の “新ヨゴ皇国” “カンバル王国” “ロタ王国” などの成り立ち、環境の違い、人種特性などをまさに文化人類学的に表現していて、読み始めるとすぐにその世界に引きずり込まれる。女主人公バルサ(NHKでは綾瀬はるかさんが好演)の活躍は “守り人” シリーズで展開され、新ヨゴ国皇太子チャグムの冒険が “旅人シリーズ” となり、 『精霊の守り人』(野間児童文学賞新人賞他受賞) 『闇の守り人』(日本児童文学者協会賞受賞) 『夢の守り人』 『虚空の旅人』 『神の守り人 来訪編・帰還編』(児童福祉文化賞他受賞) 『蒼路の旅人』 『天と地の守り人 ロタ王国編・カンバル王国編・新ヨゴ皇国編』 の構成で全10巻になる。少年の冒険心をお持ちの方には是非お薦めしたい。
 写真は乾いた野道に転がっていた「ツチグリ(土栗)」。ツチグリ科ツチグリ属のキノコで、雨が降らず乾燥した日が続くと外皮が内側に丸まって風でコロコロ転がり移動することができる。そのためツチグリには “晴天の旅人” という洒落た名前が付けられている。雨が降ると外皮が外側に拡がりその場に留まって胞子を放出する。
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マツユキソウ

 ヒガンバナ科ガランサス属の「マツユキソウ(待雪草)」。南ヨーロッパコーカサス地方が原産で「スノードロップ(snowdrop)」と呼ばれるのが一般的。早春に下向きの花を咲かせ夏には地上部が無くなって休眠する。寒さに強いので早春の庭の花として人気がある。同じ仲間にオオマツユキソウ(大待雪草)=スノーフレーク(snowflake)があるが、花被片の緑色の模様の付き方が異なる。
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