教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

まりあ症候群

2010-03-20 00:15:00 | オタネタ全般
まりあ症候群とは、「てんで性悪キューピッド」というマンガに登場するある種の恋の病である。



あらすじは以下のとおり。

主人公の鯉昇竜次には悪魔にとって都合のいい子供ができると予言されている。
しかし竜次はリアル女に興味がない。
それでは悪魔にとって都合が悪い。
そこで悪魔はリアル女に興味を抱かせるため、聖まりあというエッチな美少女悪魔を派遣した。

策は功を奏し、竜次はまりあに強い興味を持った。
リアル女に興味を抱かせる策は成功したかに思えた。

しかし!

竜次にとって関心があるのはまりあだけだった。
竜次はまりあのことで頭がいっぱいになった。
他のリアル女には前にも増してさらに興味がなくなってしまった。

悪魔、策士策に溺れる!
この竜次の精神状態のことを「まりあ症候群」という。



・・・とまあ、全4巻のうち4巻の冒頭までのあらすじはこんな感じだ。
核心部分のネタバレはここではしない。
この後の突然シリアスになる感動のエンディングは自分で見ておくれやす。

この「てんで性悪キューピッド」はHUNTER×HUNTERで有名な冨樫義博氏の初連載作品である。
まりあ症候群と聞いて「てんで性悪キューピッド」とわかるヤツがいたら、これはかなりの古ツワモノの尊敬すべき猛者諸君であろう。
現代においてまりあというと、薔薇のマリアか、まりあ†ほりっくか、マリ見てか、きっとそんなところであって、てんで性悪キューピッドなど出てくるヤツはまずいそうにはない。

この作品はちょっぴりエッチなラブコメというスタイルをとっているため、いまの冨樫義博氏の作風とは完璧なまでにかけ離れている。
富樫作品を期待して読むとたぶんガッカリする。

しかし!

4巻はおもしろい。
4巻だけ読んでも意味はわかるから、4巻だけでも読んでみてくれ。
個人的には良い意味でも悪い意味でも80年代後半臭のする隠れた名作だと思う。

というか、20年前のこのマンガ、現時点で入手できるのだろうか・・・?



さて、このまりあ症候群。
気がついたらいつの間にかわたし自身も罹患しているではないか(笑)。

リアル女に興味がないヤツに別の女のようなモノを与えて更生させようとした結果、別の女のようなモノ(悪魔)にどっぷりハマってよけいダメになってしまった主人公。
まるでアイドルマスターのヒロインにどっぷりハマってしまってよけいにリアルワールドに復帰できなくなってしまった我輩のようだ。

これはまあそんな感じの意味なわけ。
別にこの聖まりあというヒロインがいいという意味で使いたいわけではない。

症候群というからにはこれは病気である。
それは自分自身でもわかっている。
それでもわたしは如月千早が大好きだ!

多分まりあ症候群の原因は、人は誰か異性を好きになるものだという精神構造と、好きになれるような異性が誰もいないという現実との、そこにギャップがあることによる精神の免疫機能の暴走ではなかろうか。
ある意味で動作原理は花粉症に近いかもしれない。

ふと思い出してみると、現状の二次元オタの恋愛様式のようなモノを20年前にすでに予言しているようにも見えるではないか。
これはなかなかおもしろいと思う今日この頃であった。