はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

アラフォー世代の物語「四つの嘘」

2008-08-15 | 読書ナリー
2008年8月15日(金曜日)
アラサーという言葉を初めて耳にしたとき、
オバタリアン街道まっしぐらのわたしは、
アラエッサッサーの掛け声の略語かと
思ってしまった・・・

アラサーとは、アラウンド30(around 30)・・・
つまり30歳前後の女性を指しているんだそうな。
アパレル業界いわゆる服飾業界でんな・・・
05年末の女性誌が始まりだとか・・・

さて、アラサーは置いといて、今やアラフォーが注目の的。
もちろん、40歳前後の女性です・・・
おばはん世代にも、わかりやすくいえば
四捨五入して40歳になると思ってもらえばいいでしょう。

メディアもアラフォーまっ盛り・・・
アラフォーがヒロインのドラマも続々登場。

このアラフォー世代、実は日本の社会情勢なくしては
生まれてこなかった・・・

1986年に施行された男女雇用機会均等法
現在40歳の女性は、施行当時18歳
各企業では総合職制度や育児休業制度などを導入
このため、女性の社会進出が急速に進んだ・・・
という時代背景があるのです。

国勢調査などによると、30〜34歳女性の未婚率は1990年には
13.9%だったが2005年には32.0%まで上がっています。
あわせて、女性の初婚年齢もあがっているんですね。
1990年には26.9歳だったのが、2005年には29.4歳に・・・

周産期医療の発展によって高齢出産が以前ほど
危険ではなくなっていることも影響しているそうです。

以下はもり・ひろしさん(新語ウォッチャー)の
「アラフォー」についての記述からです。
なるほど!!

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/abc/newword/080415_46th/
でその前に、なぜアラフォーを持ちだしたのかと言えば
現在放映中のドラマ「四つの嘘」の原作を
読んでしまったからです・・・

大石 静さんの本です。
もちろん、ドラマの脚本も大石さん。
ドラマのほうは観ていないのですが、
女子校の同級生で、現在41歳の4人の女性の物語・・・
バリバリのアラフォー。

読んだあと、じゃぁ50代はアラフィ?
おっと、四捨五入すればわたしゃ60代じゃないか・・・
アラシィかい?
70代がアラセーでおつぎは、アラエイ?
な~んて独り言ちてました・・・

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アラフォー世代は独自の文化も生み出した。
例えば故・岩下久美子氏が1999年に提唱した
「おひとりさま」もその一つ。
これは「個を確立した大人の女性」を指す言葉だった。
同氏は「おひとりさま」の行動として、
レストランを1人で気軽に利用する、
1人旅を楽しむなどのスタイルを提案した。
依存心をなくすことで個を確立して、
逆に他者との良い共存関係を目指す意図があった。
のちにアラフォー世代では、ご褒美消費などの
「おひとりさま」的な新習慣も定着した。

これらの時代背景から、アラフォー世代が
仕事・結婚・出産・趣味などの人生の選択肢を
比較的自由に選び取ってきたことが分かる。
言い換えるとアラフォー世代は、仕事と結婚という
二者択一から逃れた最初の世代だとも言える。

だが自由の代償として、アラフォー世代は
漠然とした悩みを抱えている。
各メディアが興味を示すのは、この悩みの部分だ。

まず、この世代のキャリア女性は
「ガラスの天井」という問題を抱えている。
管理職に就いている女性が、
それ以上の要職に就けないという状況を指す。
制度上はそのことを全く明記しないのに、
運用で差別されるため「ガラスの天井」と表現する。
厚労省の賃金構造基本統計調査によれば、
民間企業で部長職に就く女性の割合は2005年時点で2.8%に過ぎない。
この限界を見越し、職を辞して結婚や出産に踏み切る女性もいる。

またアラフォー世代にとって、結婚や出産に関する悩みは多い。
例えば「未婚者などは出産までのタイムリミットが
迫っている」という問題がある。
つまり結婚や出産を決断するために残された時間が、少ないのだ。
そしていざ出産に踏み切った場合も、
周りに同世代の母親がいないことで悩むことになる。
いっぽう結婚しないことを選択している人は、
老後の生活に漠然とした不安を抱いている。

双方の悩みに共通するのは「女性の人生における
転機が遅くなっている」ということだろう。
ざっくり言えば転機が10歳ほど遅く訪れている。
しかも自分と似た生き方をした先輩が少ないため、
ロールモデル(お手本)も見つけられない。
むしろ自分自身が後輩世代のモデルとなっており、
特にキャリア女性にとってはこれが重圧になっている。

2004年には「負け犬」が流行語となった。
「30代・非婚・子なし」という定義だが、
積極的に職業をまっとうする女性を、
逆説的に応援する言葉だった。
これはアラフォー世代に属する非婚者の
姿そのものだといえる。
世代が抱える問題は、現在まで持ち越されたまま。
アラフォーとは、女性の新しい生き方を示す
「最先端の世代」である一方、新しい生き方にもがく
「苦悩の世代」でもある。

もり・ひろし
新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。
電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。
1998年からフリーライターに。
現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。
辞書サイト・新聞・メルマガなどで、
新語を紹介する記事を執筆している。
NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。


コメント
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