あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

雑草の日:石器時代の先輩格

2022-02-01 06:29:09 | 日記
見てきたような昔話

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 雪かきをしていて見つけた雑草、イネ科 エノコログサ属 キン
エノコロ です。
 道路の隅に積まれた雪を削っていたら、ミイラ状態のイネ科の植物が出て
きました。
半枯れに萎れた草が雪の下で冷凍保存されていたようです。
猫じゃらしの様な特徴的な穂の形と色の濃さからキンエノコロの成れの果てと
推察しました。

 エノコロクサの仲間は緑色をした小さな粒が集まって尻尾の様な花を形作ります。
ひとつひとつの粒の付け根から毛が生え、それがふわふわした尾に見えます。
 エノコロクサはこの毛が黄緑色をしていますが、キンエノコロは黄色。
光を浴びて金色に輝く姿が名前の由来になっています。
 幾つかの仲間がありますがどれも似た姿。
見分けるには花穂を細かく見比べます。
 <エノコロクサの花穂の長さは2~8cm、先端はほとんど垂れ下がらない。
キンエノコロは3~10cmで先端は下がらない。
ムラサキエノコロは3~6cmで秋になると先端が垂れ下がる。
アキノエノコロは5~12cm、明らかに先端が垂れ下がる。>
(Bonmeets man より)
 猫じゃらし部分が垂れ下がっていなければ、キンエノコロの確率が高まります。

 この種を代表するのはエノコロクサと思っていましたが、意外にも兄貴分は
キンエノコロの方。
こちらが先に日本にやって来たのだといいます。
<アキノエノコロと共に日本には最終氷期に伝わり、縄文時代になって入ってきた
エノコロクサより古株。>(Wikipedia より)
 見てきたようにそう書かれていますが、大昔の話がどうして分かるのか不思議です。

石器時代の長野市

 謎を解く鍵は花粉や化石。
<花粉と化石に基づく研究を行う。
花粉は一般的には生産量が多く風により飛散する。
一方種実や葉は花粉に比べて生産量は少なく、主に水流によって運搬され堆積する。
よって花粉は採集地点周囲の広範囲、実や葉の化石はすぐ近くか上流の生育だと
分かる。>(千葉県HP より)
 花粉や葉の化石がどの地層にあるかを調べて、日本に来た年代を割り出して
いるのでした。

 ところで最終氷期って何時の頃?
<7万年前に始まり1万年前に終了した一番新しい氷期のこと。
それ以降は温暖な後氷期となり現在に至る。>(Wikipedia より)
 現生人類は3万8千年前に日本に渡来し、最終氷期には石器時代の暮らしを
していました。
当時の長野市の周辺は<1.5万年前の戸隠高原にはカヤツリグサ科やイネ科が
繁茂する湿性草原が大きく広がっていた。>(CiNii より)
 その頃のキンエノコロは氷期の終わりに生まれながらも湿原育ち。
それに比べて現代のキンエノコロは冷たい雪の下でご臨終。
境遇が逆転しています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 健康長寿:ガンと付き合う、... | トップ | 身近な生き物:ぼやくスズメバチ »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事