おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。
「日本の農業が必ず復活する45の理由」(浅川芳裕著)を読んでいます。
内容は、日本の農業で扱われる統計数字や、政府の農業政策、農産品流通の実態などを詳しく述べている書籍です。
読んでいて、とても面白いことがありました。
それは、「農家の嫁不足の実態は?」という項目。
まず取り上げられているデータを紹介しましょう。
1.農家の初婚年齢(厚労省)
農業は30.1歳で、全産業の平均30.3歳より低い。
2.職業別未婚者比率(国勢調査)
20~24歳 全産業89.7% 農業88.3%
25~29歳 全産業66% 農業67%
ここでも農業の結婚が比較すると早いことがわかる。
3.農水省による「お見合い」の補助金
年額17億円
4.1960年代から、女性が都会に出て農家の男性と結婚する機会が急激に減少した。
5.50年以上経過し、現代の女性は農家に嫁入りすることにノスタルジーすら感じ、地方から都会あこがれる想いが、都会から地方を憧れる想いへと逆転しつつある。
6.農家の考えも変わり、結婚しない農家の男性という層が出始めている。いわゆる「農業オタク」として、農業科学の粋を極めながら仕事する層で、ディープな植物との関係に付き合いきれない女性を相手にしないという、男性側からの拒否という現象が起きている。
7.農家の男性は、全職業中で自殺率(3.8%)が最も低く、老衰率が最も高い。ちなみに公務員の自殺率は17.8%。農家男性は思いつめず、ぽっくりと逝く理想的なパートナー。
こういったデータをあげ、最後は、「彼らの魅力に気づかない都会の晩婚女性が増えたのが、農家の嫁問題の真相かもしれない。」と導きます。
農家は、ほとんどの場合、農家に生まれ農家を踏襲するパターン。自分から就農し、農家になるパターンは、これまた定年後の自作農というパターンが多い。
なので、都会で将来農業で稼ぐという男性を見つけることは難しいし、地方ですでに成功している農家は、嫁を必要としない状況があるということだ。
この指摘が本当にあっているかはわからないけれど、農業って人生をかけてとことん切り開いていくという余地があって、コツコツと実践している人々もいるんだなと思わされるものでした。そして、パートナーシップよりも、個人の努力なんだなとも思いましたね。
今日も素晴らしい1日を過ごしましょう。
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