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【会津野】儲からない地域

2016年04月02日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今朝もよく晴れている会津野です。

今日は、地域の経済的特性から今後の文明についてを考えてみます。

まず、経済産業省が示している会津若松経済圏の各産業の特化係数と労働生産性をご覧ください。

青い色の特化係数は、全国的な産業分布に比べ、この地域にどの程度各産業が集積しているかを見るものです。

電気・ガス・熱供給・水道業の立地が飛び抜けて多い事がわかりますが、労働生産性は全国平均より2割以上も低く、儲かっていないことがわかります。

赤い色の労働生産性に着目すると、全国平均を超えているものが複合サービス事業だけで、多分野のサービスを複合的に行いつつ、やっとのことで人並み以上の利益を産出している様子がわかります。他の業種は、すべて人並み以下の利益しか産出できていません。

 

さて、東日本大震災後の復興議論で、「民間企業は儲からなければ引き上げてしまう」ということを、よく耳にしました。

この背景をよく現している文章がありましたので、少し長いですが引用しましょう。(「平成『方丈記』」松島令より)

★★★

東日本大震災後、宮城県漁業協同組合は「細く長く子々孫々まで暮らしていける漁業」を総意とし、民間復興資金の流入を強く拒む姿勢にある。「民間企業は儲からなければ引きあげるではないか。われわれと考えが違う」と。そのようなゲマインシャフト(共同体=共同社会)倫理を拡大すれば、「日本国土」や「地球全土」にも該当する至言なのではないだろうか。

つまり、「細く長く子々孫々まで暮らしていける日本国土、なおかつ地球全土」とならないか。「子々孫々まで暮らしていける」という条件は、自己保存と並び立つ子孫繁栄の本能に立脚している。自己保存のための地球資源の貪りを抑えて、次世代以降につないでゆく、すなわち「細く長く」となるのである。

これを熟慮もなく否定する者はあまりにも破壊的である。業績を拡大し、株主配当を捻出し、国際競争力を獲得するため、当面の利益を追求せざるを得ない会社組織。熟慮してみれば、我が国の家族制度を壊し、国民的アイデンティティーを見失わせ、地球環境を狂わせてきたのは、ゲゼルシャフト(利益社会)倫理ではないか。核家族の再崩壊化、伝統的祭祀の衰退化、地球気候の激変化を誘って。

資本主義であると社会主義であるとを問わず、二十世紀以降の組織的な利益追求による地球規模での蓄熱化が、全生態系を崩壊させかねないほどの気候変動をもたらしていることは、いまや多くの学者が唱えているところである。その原因が二酸化炭素やメタンガスにあるかないかは問わず、地球規模での蓄熱化が進んでいることは、もはや否定しようがない。それを超長期的な気候変動に過ぎないと位置づけると、それが誤説だっとと判明する時点で、深刻な手遅れの状態に立ち至っているだろう。

逆アウフレーベンされねばならない。自分の死後も「子々孫々まで暮らしていける地球環境」を保全するためである。今度は、ゲマインシャフトを逆にアンチテーゼとすれば、その先に見えるのは環境復旧型の自我抑制的「反復再生産」でしかない。これはもちろん環境破壊型の自我扇動的「拡大再生産」の全面否定をともなってくるものだが、いまやらなければおそらく遅きに失するだろう。

こうなると単なる生産様式の転化などでは済まず、人類の生き残りをかけた文明様式の大転換に遭遇するだろう。それができなければ、この大転換は悲劇的な様相を呈しながら、末期的・局地的に見られるに過ぎない。人類滅亡のささやかな代償として・・・・・・。

人は考えたくないことは考えない。その排除的な思考法に従って「人類は滅亡しない」と考えるのである。さらに違わず、この不可避的・排除的な思考法から人類滅亡が起きるときは、必然的に「想定外」である恐れが色濃いと予想できる。

それゆえ「人類は想定外に滅亡する」という予見の的中確率は非常に高くなる。

十年後・百年後の世界を取り扱うのは、企業家や政治家の仕事なのだろうが、一千年前の世界へ遡り、一千年後の世界へ思いを馳せるのが、科学者ばかりか、手法の異なる「認識の徒」ーーー作家や思想家の仕事だろう。科学者は実証を、作家はイメージを、思想家は概念を道具として、おのおのの仕事をするのである。だからこそ私は、不可避的・排除的な思考法を超えて、新世界文明のあるべき姿に思いを致すのである。

自然の生態系を尊び、小規模光風水力発電を重んじ、老人介護力を持つ共同体組織を基礎単位とし、子々孫々の世を見る眼を育て、質実な生活を善として、いかなる資源も貪らず、多くを養える糧に「非・拡大再生産」で反復的に与り、静穏な死を保つ新文明の揺籃になるのだ。東日本大震災の大津波被災地の復興共同体が、新文明の核となってゆくのがもっとも望ましい。

★★★

この文章は、著者が仙台で大津波を受けた経験をもとに作成されたものなので、大津波被災地となっています。この文章は、大津波を受けたところでなくとも、東北地方全般に言えることだと私は感じます。

復興は、持続可能な生き方を模索しながら新文明を切り開くことのようです。マイナス金利導入で、オカネという資産を持っていても目減りする世の中になりました。資源を貪らないものの、ゲゼルシャフト倫理に基づく再生可能エネルギーの販売は、まだまだ過去の拡大再生産を引きずっています。

会津若松経済圏は「儲からない地域」だから、大手資本の進出がほとんどないのが現状だし、わずかな大手資本も平成に入り撤退している事例が多い。「儲からない地域」は、新たな文明を開花させる可能性が有るかもしれない。

なんだか、数十年後を考えると、おもしろくなってきました。

今日も素晴らしい一日をすごしましょう。

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