おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。
今朝の会津野は、雪、−3℃です。
先日、ヤマト運輸がメール便の廃止を発表しました。当宿も荷物の発送契約を結んでいるので、お得で便利なメール便はよく利用しています。
メール便では、「信書」を送ってはいけないことになっていますが、間違って信書を送ってしまった場合、送り主も罰則が科される制度に対応できないことが、今回の廃止理由となっています。
「信書」の定義を見てみると、「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」とあります。
これは、議事録などの書類も意思や事実を通知すると考えられるので、一般に公開されていない書類は、ほとんどが信書に該当するのではないかと思います。一般社会では、こういう書類の多くがメール便で流通していますが、なんで今頃?という気がします。
古くから郵便により、生活インフラの重要な部分として信書の配送事業が行われてきたことから、郵便法で「信書」を規定し、郵便だけに信書の配達を規制するのが現在の状況。
社会は大きく変わり、事業者である郵便局も、かつての国営の時代から、この秋には株式上場を行う完全な民営会社になります。
この規制を残したまま、ヤマトが市場から撤退し、郵便だけに限定するのは、社会にとって大きな損失です。
これはヤマトが投げかけた社会への問題提起なのか? それとも、単に、不採算事業見直しの一環なのか?
郵政にとっても、はがき・封書については慢性的な赤字が続く事業なので、この信書規制を外したら、一時的には適正な価格に値上げするだろうと思います。
しかし、民間との競争が自由化され、この大きな市場をターゲットとして外国の運送会社が日本へ上陸したり、M&Aで不採算部門を活性化させる会社が出てくるかも知れません。そうすれば、最終的に、利用者が使いやすく、適正な価格へと収斂することとなるのでしょう。
ヤマトには、そのときのリーディングカパニーを目指して、信書規制の撤廃に対し、もっと頑張ってほしかったなぁ。
今日も楽しい1日を過ごしましょう。