脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

また、画像取り込みに苦心惨憺―前頭葉機能を考える

2016年11月15日 | 前頭葉の働き

ブログの更新が滞るときには、だいたいパソコンが不調の時です。10月初めに画像取り込みに苦心惨憺―前頭葉機能を実感しつつがんばりましたを書いたのですが、それからも画像の取り込みがどうもうまくいかずに・・・iPadから投稿していました。
11月5日の庭の花たち トレニア

昨夜は、いよいよとんでもない状態に!
iPadをパソコンにケーブルでつないでも、iPadそのものを認識してくれない状態でした。今まではこんなことはなかったと思うのですが。
朝になって、アップルケアサポートに電話しました。私たちは夫婦二人暮らし、そのうえ夫はパソコンは「検索」と「ネットショッピング」と「ワードを使ってブログを書く 」に特化した使い方なのです(笑)
つまり相談相手がいない。
ネットを使って、Q&Aを参考にして、だいたいの疑問は解決していくのですが、どうしても行き詰まったら、アップルやパソコンメーカーの相談窓口を頼りに何度も困難を乗り越えてきました。大げさなようですがまったく実感です。
もうひとつ実感していることがあって、それは「何が問題なのか、何に困っているかを説明することが上手になったなあ」ということです。
アメジストセージ
 
パソコンを使っている友人たちが異口同音に「何かができなくなったときに、何で困ってしまってるのかをうまく伝える方法がわからない」 といいます。
よ~くわかります。
言いたいことがうまくいえないうえに、相談担当者がすらっという「言葉」 の意味が分からないこともよくあります。質問しなくては先に進めませんが質問するのはエネルギーが必要です。
こういう状況の時に、脳の中ではどんなことが起きているのでしょうか。
ニチニチソウ

前頭葉はフル活動。
自分がやりたいことがやれるようにパソコンのトラブルを解決しなくてはいけない!
「この状況を判断して、何をすべきか決断して、実行し続ける」まさに司令塔として、この状況を一段上から見張っているでしょう。
その主目的を果たすためには、また別の機能も必要とされます。
相談担当者のいう言葉を理解しなくてはいけないのはもちろんですが、「呆れられちゃってる」「イラっとされてる」のような微妙なニュアンスにも気づいてしまい(このときにも前頭葉が働いているのですけど)、めげてしまう自分に対しても「励まし」が必要です。
だんだん、「今日はここまでにしておこう」と思い始める自分にも「励まし」だか「叱咤激励」だかが必要になります。
花柚子

小ボケの人というより家族がよく訴えることに「仕事が中途半端なんです。もうちょっとで終わるのに、最後までやらない。掃き掃除をしたら、箒やゴミがそのまま。ふき掃除をしても雑巾やバケツを片付けてない。洗濯物をたたみ始めても、もうちょっとなのに最後までたたまない。新聞を読んだら読みっぱなし」
一つの行為をおわりまでやらせるのは前頭葉の働きだということがよくわかりますね。小ボケの人たちの脳機能は、前頭葉だけがうまく働いていない状態ですから。
電話相談を継続するだけでも、前頭葉はがんばっているのです。
シークワーサー(直径3センチくらい)

前頭葉は体験していく中で、機能が充実するものです。
知識として「知る」のは左脳の働きです。
感覚的に「楽しかった」とか「面白かった」とか感じるのは右脳がベースになる働きです。
前頭葉は、少し違います。一段上位の見張り役というか司令塔の働きのほかに、行為を振り返って評価を与えるのも前頭葉の大切な働きの一つです。
いろいろな体験をします。そして他人からの評価に影響は受けるかもしれませんが、じつは他ならぬ自分で良否の評価します。その繰り返しの中で、この状況ではこう行動するという「その人らしさ」が確立されていきます。
ここで、また注意する必要があります。
前頭葉がその機能を発揮するのは、デジタル情報を処理することができる左脳とアナログ情報を処理することができる右脳あってこそということです。
前頭葉そのものが機能するのではなく、前頭葉はあくまでも左脳と右脳を動かす役割を担っているのですから。
縞ダイダイ(直径10センチくらい) 
 
パソコントラブルとの長い付き合いの中で、左脳が少し賢くなった気がします。独力で解決しようと試行錯誤しながらあれこれ調べたことも、何度も「質問→解説」の体験を重ねたことも、効を奏したのでしょうか。
左脳の担当する「知識」が増えたのです。
どう考えても、相談担当者のいわれることが、だいたいわかるようになってます。 パソコンの操作もいわれたらだいたいできるようになってます。(最近はリモート操作で具体的に教えてくれるようにもなりましたが)いずれにも「だいたい」が必須なのがちょっと悲しいですけど。
そうすると、前頭葉が働きやすい状況が生まれます。
前頭葉は、脳の司令塔として一連の行為を見はったり、意欲を維持させたりしてるのですが、実際に動くのは左脳や右脳です。よく働くことができる左脳や右脳があれば、前頭葉はそれらの働きを使いながら目的を達成させることが楽になります。
その体験がまた、前頭葉の能力を高めてその人らしい生き方を継続する力になってゆくのです
花ショウガ

今回の画像取り込みの不調はなかなか解決に至らずに、だんだんお手上げ状態になっていました。
昨夜は重い腰を上げて、画像取り込みに挑戦し始めたら上記のように iPadそのものの認識ができない!
そこで少し分析するというか、注意深く状況を判断するというか、以前なら全く手を付けることができなかったはずですが、次のステップを手探りで探ってみようという段階にいる自分に気づきました。
1.iPadをUSBケーブルでつなぐと、パソコンが認識してポポンと音が出る。
2.iTunesには iPadが認識されてアイコンが表示される。
3.なのに、画像取り込むソフトを起動しても、画像を取り込むデバイスがないことになっている。
4.パソコンを開いてみても、iPadがない。
ストレリチア
 
電話相談の報告です。
待ち時間のあいだに、USBを差し替えたのです。それだけでスラスラと写真の取り込みを始めて、保存場所も確認でき、つまり何の問題もない状態になってしまいました。 
以前なら、「問題が解決したので」と相談を打ち切っていたと思います。
でも今回は「昨夜は認識しなかった。USBも差し替えた。今朝になって再起動はしていない。なぜ動作が今になってうまくいったのかを説明してください」と頼むことができました。上記4点も伝えることができました。
スペシャリストという方に代わって丁寧な解説をしていただけました。その解説がなんと完璧ではないにしても理解できるのです!前頭葉が喜んでいることがなんとなく感じられました(笑)
ホトトギス

私のiPadが、パソコンに認識される時に2か所に分かれてしまっていることが一番の原因でした。
カメラ部分はポータブルデバイスに、パソコン部分はユニバーサルシリアルパスコントローラーに認識されていて、カメラ部分のドライバーソフトウエアにトラブルが起きたため、ということがわかりました。
またトラブった時のドライバーソフトウエアの更新方法を教えてもらって今回の何か月かにわたる大騒動は多分鎮静だと思います。



 

 


 


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