脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

綾町(宮崎県)と小布施町(長野県)

2005年11月03日 | 各地の認知症予防活動

綾町の町会議員さんたちが小布施町に視察に行かれたお話です。

aya  綾町は宮崎市の近くです。

http://www.town.aya.miyazaki.jp/ayatown/

日本有数の照葉樹林を町の宝と考えて
あの列島改造の嵐が吹き荒れた時にも、守りきった町なのです。
自然を大切にする心と、文化を大事にする心には共通点があるのでしょうか?

綾町は、クラフトの町としても有名で、染織・陶芸・木工・ガラス工芸家等がたくさん住んでいます。

ボケ予防活動に関しては、宮崎県国保連合会の後押しもあって
かなり早くから取り組んできています。教室も数ヶ所継続されていますし、
綾町は、ボケ予防に関しては結構がんばっている町なのです。
そのようななか、議員さんたちが視察研修先について、保健師さんにも打診。
宮崎県国保連合会から推薦を依頼してこられました。
綾町がもう一段階ステップアップするには、教室が自主的に継続されることが目標になります。

小布施町は、各地区で行政主導の教室を開催し、1年後には自主活動として継続していくというシステムがスムーズにいっている町です。地区ごとの特徴を見せながら、教室が展開されていくのを見ていると、「ボケのない町づくり」も実現可能な気持ちになってきます。私は、最初から4年目の今年まで継続してかかわっていますから、お顔見知りの方も増えてきて、残りの地区のことも楽しみなくらいです。

紹介するとき、二つの町に共通する「わが町はこうでありたいというポリシー」や「文化の香り」も、感じていました。そうそう綾にはそば焼酎雲海の「酒泉の杜」http://mori.unkai.co.jp/
小布施には市村酒造「スクエアワンー枡一」http://www.masuichi.com/があります。
この二つのサイトは、それぞれの町の特徴を良く伝えてくれます。

obuse 小布施は、葛飾北斎・栗・花の町(オープンガーデンや中島千波美術館)
魅力ある景観の町並、小粒ながら独特の魅力をたたえた町です。
←北斎の天井大鳳凰図

http://www.town.obuse.nagano.jp/

さて視察後、団長さんはこういわれたそうです。「自主的な活動のためにはボランティアが大切ですね。」

遠く宮崎からいらっしゃて、ポイントをつかんでお帰りになったなと、私はうれしく思いました。

「ボケ予防教室」は、行政がやってあげるのでは足りません。
自主的に継続することこそ、教室開催の目的なのです。
ボケ予防はその人の生き方の問題なのですから。
その時必要なのが、かくしゃく老人とボランティア。
そして、地域ぐるみで行うことも継続には不可欠です。

協同参画事業のテーマとしては「ボケ予防」は最高ですよ。

行政側は「皆にボケられたら財政的に破綻する」
住民側は「ボケるくらいなら死んだ方がまし」

こんなに利害が一致するテーマはほかには思い当たりません。

綾町も小布施町も、それぞれの町らしいボケ予防を進めてください。


通所介護施設「なごみの部屋」のボケ予防活動

2005年11月03日 | 米沢市「なごみの部屋」の実践

お今度の研修会は、平成17年度の最終研修会です。

     日時:11月19日~20日  場所:浜松市アクトシティ

問合せは、エイジングライフ研究所FAX:0557-54-2650

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山形県米沢市の「なごみの部屋」は居宅介護支援事業所です。
訪問看護ステーションやデイサービスやヘルパー派遣のほか
ユニークなことをやっています。
民間アパートを高齢者共同住宅に改築(全部個室)。現在4ヶ所ありますが、
高齢者はその大家さんと契約します。
「なごみの部屋」は、大家さんから管理委託を受けて
住居以外の食・風呂・洗濯・掃除そしてデイサービスを行うのです。

DSC00148 そのうちのなでら荘併設されたデイサービス
右奥がアパートで、ほとんどの入居者は昼間は
左側のデイサービスに参加しています。
訪問時も風船バレーで盛り上がっていました。
身体状態の悪い人は自室で介護を受けていました。

キメ細やかな工夫された「介護」が主になるのは仕方ありません。

一方で、「なごみの部屋」の我妻厚子社長は、「本当に正常な高齢者に対する『ボケ予防』をやりたい。それは本人の希望だろうし、国の財政を考えてもどうしても必要なこと」という思いをもって、エイジングライフ研究所の二段階方式を導入されました。

我妻社長は上記の信念を話されて「本当のボケ予防教室をやりたい」と訴えられました。私たちは「ボケ予防」は収入に結びつかないので市町村のやることだと思っていました。経営的に見れば、人件費を始め持ち出しに決まっています。ただ、「なごみの部屋」の基本理念のアピールにはなるはずです。

私は7月に講演会に伺いました。
それをきっかけに「かくしゃくの会」が二つ立ち上がり
8月から活動を開始した報告がありました。動きの早さにびっくりしました。

そして今回もう一度講演会にお邪魔しました。

DSC00140  市内巡り:五百羅漢190年前のものですが色彩鮮やか!

DSC00143




講演会後、きよしのズンドコ節で盛り上がりました。
江刺市では「高原列車は行くよ」だったので
早速、江刺市から振り付けを教えていただきました。

DSC00145じゃんけんペタンク・十二支ビンゴ・ソリテリア。

DSC00146 



講演会後、次回の打ち合わせをする
「かくしゃくの会」のメンバー
発言は、スタッフよりはるかに活発。

担当スタッフの皆さんは、高齢者がこんなに力があることに驚いたと異口同音に語ってくれました。
 「やってあげる」ことに慣れていたのがよくわかった。

 初めての水墨画でも、各人が工夫して楽しむ。
 意見やアイディアがちゃんと出てくる。

スタッフが元気をもらっているような気がしました。
日本で初めての試みを大切に育てていってほしいと願っています。

 


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