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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【14航海目】!

2022年11月19日 | モバイル

時化休みが続いた事で、自身の仕事も落ち着き、
コインランドリーで自室の寝具を洗ったり、掃除を済ませて久々に帰宅できた。
11月も中旬となり帰路途中の道は、色付いた広葉樹の落葉が進んでいた…
久しぶりに船から離れると、車窓からの景色 見慣れた道も新鮮だ…!

高校生の息子との久々の会話で良い息抜きもできた。

11月14日・朝7時、気仙沼出港 Co83° 東へ…。
気温がグッと下がり、季節のステージは晩秋から初冬へと移う。
沖へ進むにつれ、うねりが高く船は大きく揺れる…

18時、S/B 。
海はまだ時化ている…
漁灯のみ拡げ、甲板の操業準備はせず 更に沖へ!

夜が明けてもなかなか凪ない…
また発達しそうな低気圧 次の時化が近づいてきている!

日本の領海ラインを抜け外国籍船団が操業している公海のポイント
北緯38°50`付近向け。
前航海よりだいぶ南ではある…。

15日・15時、S/B 。
北風がやや強いが、うねりは低くなった…

日本船のほとんどが時化休み後の調査であり、各船散らばってサンマを追う…
東に外国籍船の赤い漁り火が見える…

時間の経過と共に良い凪となったが、すぐ次の時化がすぐそこまできている…
どうやら嵐の前の静けさである…!

操業しては航走のパターンで多方面に調査!
日付けの変わり目を跨いで南下…。
1時過ぎに少し纏まった群れを操業。
しかしその頃から冷たい雨が降り始め、うねりが高まり南東の風が強まった…
嵐となり漁灯を仕舞い、夜明けより120哩程微速で北上…
幾分風の弱いポイントへ時化交わし、17時30分・漂泊。

時化となり、夜明けまで漂泊…
大きく揺れる船、横になっても体を支えながら…。

午後になり幾分風は弱まり北よりに航走
15時、S/B 。

次第にうねりは低くなって20時過ぎには良い凪になった…
しかし束の間で、冷たい雨が降り始め季節風が吹き付ける…!

数回の操業で僅かな漁獲、日付けが変わった頃 冷たい雨が一時雪になった…
今期の初雪は北緯39°の公海洋上…。
暑い暑いで始まった漁も、いよいよ寒い時期に突入
漁は後半戦になったと云う事でもある!

夜明けより西へ…
強い季節風を受けながら、帰途航となった。
18日午後からはトラブった箇所の甲板補修作業
寒気の影響で気温も低く、波飛沫も冷たい…

船は気仙沼向け、19日朝4時半頃の入港予定。