釧路港での水揚げを終え、13日6時30分出港!
再度漁場は1区へ!!
5月15日、9時30分に花咲港を出港した21隻の各船は
日露漁業境界線のチェックポイント向け! Co 115°
チェックポイントを経て1隻が2区へ、20隻は1区向け! Co 48°
ロシア領の沿岸から12海里以上、
コマンドルスキエ島付近は32海里以上離れて
航走しなければならない為、船長は微妙にコースを変えながら北上。
源榮丸は4昼夜半(約108時間)の航走で
1区の漁場枠内に入ったが、
速い船は枠内の適水温を調査し、速力の優る船から順次、
1区漁場枠の東西南北いずれかのライン際から並んで
操業ポジションが決まっていく。
今年は南西側への適水温の流入が遅れていて各船は
北東角から並んだようでしたが、
我々の船は速力で13番目だった事もあり
南西角のライン際にポジションを取り適水温の流入を待つ事を
漁労長は選択したようです。
19日朝6時、N56°14、 E166°15、 から投網開始!!
1回目の操業から漁模様は 悪いが良い凪での操業が続いた。
しかし海水温も気温も例年より低く、珍しく船内では風邪が蔓延し、
ほとんどの人が風邪薬を飲みながら働き、
船内常備薬の風邪薬が空になる異常事態?
5月26日、指揮船「第8光洋丸」から臨検!
「一昨年までは各船に一人づつ乗船していたロシアの
オブザーバーが昨年からはチャーターした日本の船3隻
(2隻が中型船の、1隻は小型船の指揮船)
に数人のオブザーバーが乗船している」
乗船してきた2人のオブザーバーは魚倉の容積検査から
積み荷検査、揚網立ち会いと4時間程かけた
厳しいものでしたが無事に臨検を終えました。
5月28日、甲板上の揚網用ボールローラーハンドルの
切替弁が故障し予備品が無い為、並んで操業していた
「第68善龍丸」と会合して部品を借りました。
双船の船首と船首を近ずけて
ロープに物を結んでのやり取りです。
10日程良い凪が続いていた漁場も29~31日の3日間、
低気圧の影響で海が荒れ、
操業出来ないよ うな大時化ではない分、
向かい風での操業になり、より寒さが厳しく感じられ、
30日の投網中には霙が降り31日は雪で一時的に吹雪の揚網!
この日の揚網中、最後の網の一部が「棒巻き」
(高い波のうねりに網が引っ張られ
「浮き側」アバと「重し側」アシが寄り、
そこに網が巻き付き一本のロープのようになる
時化時の自然の力が引き起こす網のトラブル)
この日の冷たい波飛沫と雪に向かい風で
ヘルメットと合羽で隠せない耳と頬が一気にしもやけに…(泣)
船内一皮膚が弱い私にとって好ましくない北洋の洗礼です。
6月1日、時化が治まると指揮船「第18栄久丸」からの臨検!
この時オブザーバーをボートに乗せて来た方は
15年前に福島の船で一緒に乗船した函館の人で
久々の再会でした。
尚、「18栄久丸」の機関長は以前大変お世話になった方で
互いに甲板上から手を降り合って束の間のコミュニケーション!
この日の臨検も揚網立ち会いでしたが2時間程で無事終わり。
適水 温の流入で漁模様が好転してきたのも
この日からでしたがムラがあり、
適水温の流入はまだ広範囲には達しておらず
鮭が掛かる網と掛からない網が極端。
6月5日、朝から鮭の掛かりが悪く空網状態の中、
キングサーモンの大物が2本揚がった!!
忙しくなかった事もあり、漁労長の
「一人づつ記念撮影をしたらどうか」
という一言で甲板ではキングサーモンとの緊急撮影会となった。
7日の揚網後(連続20回の操業)で帰途となり、
カムチャッカのチェックポイント向け!
9日00時、ペトロ沖のチェックポイントでロシアコーストガード
(185)「サハリン」から臨検!
1時間半程で無事終わり南下帰途航走、
日露漁業境界線のチェックポイント向け。
10日には直さずしまいだった棒巻き直し作業!
20反程でしたが結構よりがきつく思ったより時間を要しました。
この航海の様子を撮影した画像は回顧でアップします。
昨年12月に 手術した左手の具合を懸念、心配していましたが、
1航海目を働いてみて(水揚げ作業が残っていますが…)
どうやら大丈夫そうです!!
11日17時、ロシアコーストガード「ジアナ」からの臨検を終え、
チェックポイントを無事通過、日本の領海内に… !!
船は釧路港向け!
尚、乗組員は皆元気です!!