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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【白い船体】!

2021年04月25日 | モバイル
北海道室蘭から太平洋岸を大阪向け南下中
伊豆下田沖あたりから海水温の上昇に伴って船内が暑くなった…

伊豆の仲間達は伊豆大島近海でキンメダイの漁中のようだ…

石廊崎沿岸でカツオ一本釣り漁船と並走…




白い船体がおもいっきり新鮮に見えて、懐かしさが込み上げた…!

ここ暫くは多種多様の海運船舶色を見慣れていたからだろう。

白が際立った船体色に独特の船型
船乗りのスタートは焼津港の大型カツオ一本釣り漁船…
船員手帳の始まりは 静岡県焼津市 石原水産所有の「第15拓漁丸」499t
16歳の春、40年前のこの時期…

5冊目の頁頭は内航船舶、このような未来は予想していなかったなぁ…。

【育成時期】!

2021年04月25日 | モバイル
4月21日・釧路での荷揚げ後室蘭へ…

23日・室蘭で休暇明けの船長が乗船、交代
同時に船橋では後継者の育成が本格化…!

若い一航士の船長への育成時期である。
数日間共に働いていて「こういう若人が近いうちに船長になるんだろうなぁ」と
思っていたので
こういった現場に居合わせると清々しい気分になれて気持ちいい。
限られた人数での運航の中、離接岸時は予め決められたポジション配置なので、
いざ操船となっても簡単にはいかないだろうけど影ながら応援したい…。


室蘭での積み荷を大阪へ運ぶ。
27日の大阪では二航士が交代、休暇に入る…
また若い方が来るらしい

現在携わっている内航船舶で感じたのは、少ない人員ながら皆有資格者での運航なので
若くても意識・心得のポテンシャルが高い事!

多くのこういう方々が日本の海運を担っているのだな と…

後継者の育成は漁船よりスムーズにいくのかもしれない…。
若い方々の未来はこれからだ…!

【90days.】!

2021年04月21日 | モバイル

4月12日に十勝を出港後、時化避難で岩手宮古湾でアンカー。
14日21時揚錨、千葉向け…!

16日に千葉での荷揚げ後、21時から磯子で荷を積み、時化避難で根岸沖に投錨…。

19日02時・揚錨、釧路向け!


年度代わりの4月になって早2度の時化避難。
例年この時期には、決められているように春の嵐がある…
19日深夜、金華山通過。
20日の日昼、船の外に出ると暖かく東北の太平洋沿岸はだいぶ春めいた…
日が暮れての津軽海峡沖、北西の風強く、まだまだ寒い…

21日朝05時・釧路港外着投錨。
荷役が午後になった…

乗船して90日が経過…

90 days have passed since i boarded the cargo vessel.

まだ先だが下船後は、

未だ会えずに200日が過ぎた初孫との初顔合わせを楽しみにしているが

何やら世の中コロナの第4波の兆候で withコロナが続く…

なんだかなぁ…
考えるとモチベーションが下がる…。


【なごり雪】!

2021年04月10日 | モバイル



4月9日09時・室蘭入港接岸。
前日に社船(昨年進水した新船)が入港しており、同じ埠頭のバースに並接…!
(兄弟船と表現できるかわからないので社船)




昨年共に乗船したメンバーと再会
またサンマ漁船から一緒に期間雇用で来ている仲間とも会って話す機会があった…。

内航船乗船時は知人と会う事は稀であり、ある意味新鮮な感じがした…

衣食住が船内と云う空間に身を置く船乗りは出会いが希薄であるからだろう…。
時間が許せば昨年一緒に乗船したメンバーともゆっくり話たかったけど
まずは共にサンマ漁船で働いた仲間の元気そうな姿を見て一安心…!
僅かな時間を至近距離で過ごし社船は離岸、
川崎に向け室蘭を後にした…

入港前から寒かった北海道室蘭、雪が舞った。


きっと「なごり雪」だろう…

荷役後、本船は十勝広尾港向け。

地球岬を分岐、彼らは本州へ南下
我々は道東へ…
なごり雪舞う卯月、小さな1ページのドラマを胸に刻み…。


10日09時、十勝入港…!

【新年度】!

2021年04月08日 | モバイル
4月1日に室蘭で積んだ荷を、4日・川崎 6日・名古屋で揚げ
7日は横浜…



横浜で積んだ荷を室蘭へ運ぶ!
4月・年度代わりとなった事で荷役も忙しくなってきた。

8日昼頃、故郷 南三陸沿岸を北上中…
8日は我が家の末っ子の高校入学式…
これで3人の子供達が父親の最終学歴を上回る事が普通にうれしい。
上の2人の時は入学式も卒業式も参加できたのだが、
今回は参加が叶わなかった…
残念だが、入学式会場に一番近い海を航行している…。

そして今は入学式の様子がYouTubeでLiVE発信される!
WiFiが使えるので船上からも見る事が出来るのだ。

船の上「さりげなく、未来です。」海上編ではある…

…デジタルの進化は著しいが、海上は電波の届く範囲が限られる…
もう少し広範囲で使えるようになってほしいと思うのは私だけではないだろう。
船乗りの多くがそのジレンマを感じているはずだ…!

スマートフォン等モバイル機器は電波が届かなければ役にたたない…
ロスが多い海上、5Gなどなくてもいいから
洋上でも広範囲で使えるような整備を期待したい…。
そう遠くない未来に洋上でも普通に4Gが使えるように…

当直の関係でLiVEでは見れなかったが、当直を終えYouTubeで入学式の様子を見た。

部屋の窓からは、陸中海岸の山々に夕陽が隠れていくのを海から望む…。