よみびとしらず。

あいどんのう。

【うず】

2017-06-15 00:50:08 | 
腹のなかで渦を巻く

かえってこいこい
きてはならぬ
もどってこいこい
きてはならぬ

時代と身体と思いと魂が
そこで重なり、大きくうねる

歌声のような絶叫
腐敗にも似た芳香
暗闇のなかの雷光
すべてをうつす鏡

何も知らない清らかな身体のなかで
何もかもを知っている穢れた魂は
垢のついた身体とともに
ひかり輝く魂のすがたで

いま、ここにあるものを守らんと
破滅と再生を繰り返す

もどってこいこい
きてはならぬ
かえってこいこい
きてはならぬ

「いってらっしゃい」
「ただいま」
「おかえり」

ことあげできる その日まで

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