6月1日のツイートの後にも実は3回ほど観てるんですネ。あの空間が心地良いのと、美女姉妹が目の保養にも良いかなと。
それじゃお勧め度も上がったのかというと、これはやっぱり★四つのまんま。満点五つ★とはいきませなんだ。コミックの原作者が吉田秋生(よしだ あきみ)という女性らしいですが、どこかキレイ事感が拭えないところがあるんですねぇ。ただ、主人公の幸とかすずとかのエピソードには納得しているし、何度見ても泣かされるので好きなんです。
義理の妹を迎え入れた三姉妹が、本当の四姉妹になるまでの一年の物語。
姉妹が出会う父親のお葬式があるのが夏の真っ盛りで、すずが転校してくるのが多分2学期でしょう。落ち葉の秋を過ぎて、炬燵の季節を越え、桜が満開の頃に新学年を迎える。すずが初めて参加した梅もぎりが終わって、梅雨の頃にお祖母ちゃんの七回忌法要が行われ、札幌から十数年ぶりに母親がやってくる。花火大会があり、「海猫食堂」の小母ちゃんのお葬式があったのが夏の初めの頃でしょうか。葬式の後に、鎌倉の浜辺を散歩しながら四姉妹は亡き父親を思い出し、心の底からそれぞれを愛おしいと感じるようになるんですね。
鎌倉の家では、姉妹が仏壇に手を合わせるシーンがよく出てきました。
姉妹の祖父・祖母共に元学校の先生で、仏壇の上の壁に飾られている写真を見たすずは幸が祖母に似ていると言いますが、千佳曰く幸は祖母似と言われるのが嫌らしい。母親と喧嘩した際に、何かとお祖母ちゃんに似ていると嫌味のように言われたのが原因なんでしょう。
父親の葬儀に出た幸は父の三番目の奥さんが自分たちの母親に似ていると言いました。
父親はどこか弱い人が好きだったみたい。
『優しくてダメな人だったのよ。友達の保証人になって借金背負っちゃうし、女の人に同情してすぐにああなっちゃうし』
すずの母親については語られなかったけど、やはり同じタイプだったのでしょうかネ。
姉妹の家がある鎌倉の最寄り駅が江ノ電の「極楽寺駅」でした。
木曜日夜のTV番組「プレバト」の俳句コーナーでも何度か出て来た下り坂の踏切の向こうに湘南の海が見える風景(鎌倉高校の近くらしス)や、江ノ電が参道を通っているショットが出てきて、鎌倉らしいなぁと、実は一度も行ったことがないのに感じた次第。小津が描いた昭和の鎌倉とは少し違ってましたね
前田旺志郎君扮する風太は少年サッカー・チーム「オクトパス」のキャプテン。
すずを自転車の後ろに乗せて桜のトンネルを走らせたシーンは、ジブリの「魔女宅」や「耳をすませば」を思い出しますね。
終盤、自分が居ることで傷つく人がいると悩むすずに、自分は三人兄弟の末っ子で、本当は両親は女の子を望んでいて、だから自分の写真が他の兄弟に比べて少ないんだと、とんちんかんな慰め方をするのが可愛かった。それをサラリと受け流すすずも。
そのずっと前のシーンで、外回りの係になった佳乃が課長の坂下になんで都市銀行を辞めたのかと聞いて、『自分の居場所はココじゃないって、突然気付いたことない?』と答える所があるけれど、流れからして、すずがひょっとしたら同じ事を言い出すんじゃないかと一瞬思っちゃいました。あれって、そういうとこ狙ってたのかな?
映画の流れには、この家族の過去が段々と分かってくるという楽しみがあるんだけど、過去だけじゃなくて現在の事についてもサプライズ的な事もありました。
一番のサプライズは幸に恋人がいたってことでしょうか。同じ病院の小児科の医師、堤真一扮する椎名和也。山形の葬式に行くように勧めて、車で送ってくれたのも彼でした。
そして、彼には心の病を抱えた妻がいて別居中。つまり幸は傍から見れば不倫をしているわけです。
祖母の法事の後、久しぶりに会った幸と母親(大竹しのぶ)との口論によって、自分の母親の不倫の負の影響を身近に感じたすずが、そんな幸の立場を知らずに『奥さんがいる人を好きになるって、お母さんいけないよね』というシーン。綾瀬はるかのリアクションにも見いってしまいましたネ。
風吹ジュンの食堂は「海猫食堂」でしたが、リリー・フランキーのは「yamanekotei」。
ヤマネコ亭でシラスを乗っけたトーストを食べた時に、すずは亡き父がよく作ってくれたのを思い出す。ラストシーンで、葬儀の後にリリーがすずに『お父さんの話が聞きたくなったら、こそっとおいで』と言うのが良いです。リリーが、鎌倉に居ながらずっと博多弁でしゃべっているのも良かばい。
何度観ても泣いちゃうのが終盤の、幸とすずが山に登るシーンです。
休みの日。幸とすずが二人して鎌倉の小高い山の上に登る。そこは幸が子供の頃に父親によく連れられた場所で、父親が出奔した後は一人で登ったと彼女は言いました。そしてそこは山形ですずが父親と一緒に登ったあの場所にそっくりだったのです。
『お父さんが、なぜあそこに登っていたのか分かる気がします』
『わーっ!』突然、幸が大きな声をあげる。
『すずもやってみな。気持ちいいよ』
『わーっ!』すずも思いっきり大声をあげる。こんなに大きな声を出すなんて今まであっただろうか?
『お父さんの、バカーッ!』と幸。
すると、すずが
『お母さんのバカーッ!』
思わずすずを見つめる幸。
『もっと一緒にいたかった』と泣き出すすず。
『お母さんの話、してもいいんだよ』とすずを抱きしめる幸。
『すずは、ここにずっと居ていいんだよ』
『ずっと、ここに居たい』・・・泣かせる
それじゃお勧め度も上がったのかというと、これはやっぱり★四つのまんま。満点五つ★とはいきませなんだ。コミックの原作者が吉田秋生(よしだ あきみ)という女性らしいですが、どこかキレイ事感が拭えないところがあるんですねぇ。ただ、主人公の幸とかすずとかのエピソードには納得しているし、何度見ても泣かされるので好きなんです。
義理の妹を迎え入れた三姉妹が、本当の四姉妹になるまでの一年の物語。
姉妹が出会う父親のお葬式があるのが夏の真っ盛りで、すずが転校してくるのが多分2学期でしょう。落ち葉の秋を過ぎて、炬燵の季節を越え、桜が満開の頃に新学年を迎える。すずが初めて参加した梅もぎりが終わって、梅雨の頃にお祖母ちゃんの七回忌法要が行われ、札幌から十数年ぶりに母親がやってくる。花火大会があり、「海猫食堂」の小母ちゃんのお葬式があったのが夏の初めの頃でしょうか。葬式の後に、鎌倉の浜辺を散歩しながら四姉妹は亡き父親を思い出し、心の底からそれぞれを愛おしいと感じるようになるんですね。
鎌倉の家では、姉妹が仏壇に手を合わせるシーンがよく出てきました。
姉妹の祖父・祖母共に元学校の先生で、仏壇の上の壁に飾られている写真を見たすずは幸が祖母に似ていると言いますが、千佳曰く幸は祖母似と言われるのが嫌らしい。母親と喧嘩した際に、何かとお祖母ちゃんに似ていると嫌味のように言われたのが原因なんでしょう。
父親の葬儀に出た幸は父の三番目の奥さんが自分たちの母親に似ていると言いました。
父親はどこか弱い人が好きだったみたい。
『優しくてダメな人だったのよ。友達の保証人になって借金背負っちゃうし、女の人に同情してすぐにああなっちゃうし』
すずの母親については語られなかったけど、やはり同じタイプだったのでしょうかネ。
姉妹の家がある鎌倉の最寄り駅が江ノ電の「極楽寺駅」でした。
木曜日夜のTV番組「プレバト」の俳句コーナーでも何度か出て来た下り坂の踏切の向こうに湘南の海が見える風景(鎌倉高校の近くらしス)や、江ノ電が参道を通っているショットが出てきて、鎌倉らしいなぁと、実は一度も行ったことがないのに感じた次第。小津が描いた昭和の鎌倉とは少し違ってましたね
前田旺志郎君扮する風太は少年サッカー・チーム「オクトパス」のキャプテン。
すずを自転車の後ろに乗せて桜のトンネルを走らせたシーンは、ジブリの「魔女宅」や「耳をすませば」を思い出しますね。
終盤、自分が居ることで傷つく人がいると悩むすずに、自分は三人兄弟の末っ子で、本当は両親は女の子を望んでいて、だから自分の写真が他の兄弟に比べて少ないんだと、とんちんかんな慰め方をするのが可愛かった。それをサラリと受け流すすずも。
そのずっと前のシーンで、外回りの係になった佳乃が課長の坂下になんで都市銀行を辞めたのかと聞いて、『自分の居場所はココじゃないって、突然気付いたことない?』と答える所があるけれど、流れからして、すずがひょっとしたら同じ事を言い出すんじゃないかと一瞬思っちゃいました。あれって、そういうとこ狙ってたのかな?
映画の流れには、この家族の過去が段々と分かってくるという楽しみがあるんだけど、過去だけじゃなくて現在の事についてもサプライズ的な事もありました。
一番のサプライズは幸に恋人がいたってことでしょうか。同じ病院の小児科の医師、堤真一扮する椎名和也。山形の葬式に行くように勧めて、車で送ってくれたのも彼でした。
そして、彼には心の病を抱えた妻がいて別居中。つまり幸は傍から見れば不倫をしているわけです。
祖母の法事の後、久しぶりに会った幸と母親(大竹しのぶ)との口論によって、自分の母親の不倫の負の影響を身近に感じたすずが、そんな幸の立場を知らずに『奥さんがいる人を好きになるって、お母さんいけないよね』というシーン。綾瀬はるかのリアクションにも見いってしまいましたネ。
風吹ジュンの食堂は「海猫食堂」でしたが、リリー・フランキーのは「yamanekotei」。
ヤマネコ亭でシラスを乗っけたトーストを食べた時に、すずは亡き父がよく作ってくれたのを思い出す。ラストシーンで、葬儀の後にリリーがすずに『お父さんの話が聞きたくなったら、こそっとおいで』と言うのが良いです。リリーが、鎌倉に居ながらずっと博多弁でしゃべっているのも良かばい。
何度観ても泣いちゃうのが終盤の、幸とすずが山に登るシーンです。
休みの日。幸とすずが二人して鎌倉の小高い山の上に登る。そこは幸が子供の頃に父親によく連れられた場所で、父親が出奔した後は一人で登ったと彼女は言いました。そしてそこは山形ですずが父親と一緒に登ったあの場所にそっくりだったのです。
『お父さんが、なぜあそこに登っていたのか分かる気がします』
『わーっ!』突然、幸が大きな声をあげる。
『すずもやってみな。気持ちいいよ』
『わーっ!』すずも思いっきり大声をあげる。こんなに大きな声を出すなんて今まであっただろうか?
『お父さんの、バカーッ!』と幸。
すると、すずが
『お母さんのバカーッ!』
思わずすずを見つめる幸。
『もっと一緒にいたかった』と泣き出すすず。
『お母さんの話、してもいいんだよ』とすずを抱きしめる幸。
『すずは、ここにずっと居ていいんだよ』
『ずっと、ここに居たい』・・・泣かせる
見なくてもわかるのが、キャストがスゴイってこと!
時代を代表する3人の大女優が3姉妹を演じられてますよね。
これだけでも十分見る価値ありますし、内容も良かったらパーフェクトじゃないですか!
>結構面白いようですね。
結構好きな映画ですね。
若い女優さん達のプロモーションビデオみたいという感想の方もおられるようですが、僕はしっかり人間が描かれていたと思ってます。
大御所ではないですが、それぞれ時代を彩って来た国民的女優ですからね~。
やっぱり、これだけの女優さんが揃うと華が出ますよね!
陰のある広瀬すずも良かった。
長澤まさみ、夏帆はいつも通り、樹木希林、風吹ジュンは安定してて、大竹しのぶもあの母親の優柔不断ぶりが良く出てました。