テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

アイ・アム・サム

2003-06-17 | ドラマ
(2001/ジェシー・ネルソン監督/ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダコタ・ファニング、ダイアン・ウィースト、ローラ・ダーン)


 知的障害者の男性が子供を持つが、出産した妻(?)はすぐに家出をする。その娘が7才になった頃、一人で娘を養育するのは不可能だとしてソーシャルワーカーによって親権を奪われようとするが・・・という話。
 シリアスな話であるけれども、はて?と首を傾げたくなる事もある。週休10ドルにも満たない収入の男性が、アパートを借りて子供を育てることが出来るのか。少なくとも7才までには育てたようになっているが、その前に逃げた妻(?)にしても、出産に至る前になにか考えるんじゃなかろうか。
 後半、親権についての裁判シーンが多くなるが、結構微妙な問題だと感じさせてはくれる。

 しかし、この映画の最大の問題は、手持ちのカメラでの撮影が多いこと
 ズームやパンの多いせかせかした編集になっているため、テレビのCMフィルムのように見えるときもある。その為お話が軽く感じられるし、特に女性弁護士役のミシェル・ファイファーがもの凄く大根に見える。
 なんで、あんな演出にしたんだろう? ドキュメンタリー・タッチ? それにしてはファイファーの演技はオーバーだし、全体にアップショットが多過ぎる。娘とのシーンもありがちなモノとなっている。
 そういうことで、映画としてはチグハグですが、ラストの締め方はまあまあでした。
 楽しみは、娘役のダコタ・ファニング。小さい頃の安達祐実そっくりで可愛かったです。それと、ビートルズの曲が色々聴けることかな。オリジナルではないけど。

 里親役で「ジュラシック・パーク」のローラ・ダーン、障害者仲間に「グリーン・マイル」のダグ・ハッチソンが出てました。

・お薦め度【★=世評程には、お薦めしません】 テアトル十瑠

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 17歳のカルテ | トップ | プライベート・ライアン »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (映画のせかいマスター)
2005-03-30 16:16:35
TBありがとうございました。ご指摘の点ご尤もで、そもそもの物語の成り立ちが危うくはあります。もちろん、その上で観るべきなんでしょうが、非常に感想が難しい映画だなあと思いました。

ダグ・ハッチソンって、ちょっと太めのかたですか?うまく演じてましたね。

では!
返信する
いらっしゃいませ (十瑠)
2005-03-30 17:49:56
ダグ・ハッチソンは、「グリーン・マイル」では悪役の看守をやった役者だと思います。
返信する
Unknown (ミリアム)
2008-07-20 16:51:07
こんにちは。この映画は人気があるのでなかなかつっこみづらいと思っていたのですが、実際のところあんまり現実をしっかりと描き切れていませんよね。いいお話ではありますが、設定のせいでなんとなくリアリティがなくて・・・十瑠さんのおっしゃる通りちぐはぐした映画だと感じます。でもビートルズの使い方は楽しかったですね!
返信する
ミリアムさん、いらっしゃいませ (十瑠)
2008-07-20 19:12:43
えーと、この文章を書いたのは、ブログに移行する前だったので、独り言みたいなもので、ちょっと説明不足かも知れないですね。

ちぐはぐというのは、カメラの使い方とミシェルの演技があってないと言うことです。合ってないので、(私も)リアリティがないと感じました。女弁護士だけ浮いてるみたいな・・・ネ。

TBありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

ドラマ」カテゴリの最新記事