特待生と野球留学

「特待生」、「野球留学」、「アマチュアリズム」に焦点を絞って展開します。

江南義塾盛岡

2007年04月28日 | 高校別

石川啄木や都市対抗野球大会の敢闘賞に当たる「久慈賞」に名を残す久慈次郎が在籍したことがあるようです(啄木は盛岡中中退、久慈氏は盛岡中→早大ですので、いわゆる予備校時代の話ですが…)。06年の秋季県大会ではベスト8に残り、「21世紀枠」の県推薦を受けています。

4月25日に酒田南とともにいち早く“自首”して、春季岩手県大会盛岡地区予選の出場を辞退しました。

同校のWebサイトには特待制度について次のような記載があります。

江南義塾盛岡高等学校>募集要項
次に該当する生徒で、希望者は、在学中の授業料が免除される特待制度があります。
ア、 心身共に健康で学業成績及び人物の特に優れているもの(選考試験実施)
イ、 運動が特に優れている者で、学校長の推薦がある者

右クリック禁止の岩手日報社Webサイトによれば、同校の特待制度は99年に始まり、30人の野球部員中23人が該当するそうです。まあ、右クリック禁止でもソースは取得できます(余計な手間をかけさせやがって…と反発を招くだけです)。

江南義塾盛岡が出場辞退 野球部員の特待制度で
(岩手日報 2007.4.25)
三浦校長は「生徒や保護者には大変申し訳ないが、これは違法行為。該当する生徒にはおわびをした上で制度の解約をお願いする」としている。

別のページで述べましたが、これは断じて違法行為ではありません。もし違法行為なら、校長先生にもお辞めいただかねばなりません。「学生野球憲章」という名の大学野球連盟と高野連加盟校にだけ適用される“経典”に触れているだけです(しかも、大学と高校では扱いが異なることになりそうです)。

この学校の対応には、さらに問題があります。「波紋広がる「特待生問題」春季大会への出場辞退相次ぐ」(2007年4月25日2時11分  読売新聞)によれば、どうやら今後は野球部員(だけ?)は特待生の対象外になるようです。

当面の焦点は、いわゆる「超」名門大学の付属・系列校です。どうせ、特待生もその起源をさかのぼれば東京六大学に行き着くはずです。これらの学校が学生野球憲章に抵触しないような制度にしているのなら、他校も「右に倣え」すればいいだけのことです。