浦和学院高のWebサイトに「野球部特待生問題について」が掲げられています。高野連様のお墨付きを得ているようです。
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本校野球部の生徒の中にも入学後に奨学金を付与されている生徒が存在することは事実であります。しかし、それは決して野球部員であること、あるいは野球の技能が秀でていることをもって付与されているものではなく、所謂「スポーツ特待生制度」とは別途に定められている、本校の「特別奨学生制度」という内規に準じ、厳正な審査を経た上での措置であります。その内規と審査基準については、本校の募集形態のあり方も含め、過日すべて日本高野連に送付したところであることも付言しておきます。
埼玉では打者紹介の場内アナウンスが「1番ライト安倍くん、2年生、成蹊学園中学、背番号9」という具合に放送されます。浦和学院は埼玉県大会準決勝で負けて春の関東大会には進めませんでした。その試合を見に行った人によれば、北海道の選手もいたようです。
まあ、首都圏では隣県への進学は特別に珍しいわけではなく、一茂や松坂もそのクチです。さすがに北海道から埼玉の高校への進学となると、何か特殊な事情がなければ、なかなかできないことでしょう。私はそれが悪いとはちっとも思いませんし、学校側が物心両面でサポートしたとしても、否定されるべきではないと考えています。
さて、高野連様は浦和学院を「セーフ」とジャッジしたわけです。浦学には北海道の選手がいました。個別の選手の事情を斟酌するつもりはありませんが、もし高野連様が野球留学をターゲットに据えて今回の騒動を引き起こしたのだとしても、「憲章の順守」だけでは野球留学を防ぐことはできません。
上のページでは、学校側は内規や審査基準を高野連に送付したと述べています。その範囲でとどまるなら、別に問題はありませんが、個々の選手の成績なり、家庭の経済状況なりは、簡単に外部に出せる性質のものではないでしょう。もし、これらを高野連様が要求したり、学校側が自主的に提出したりしていたら、また社会的問題になります。
同
現実に存在する公私間の学費の格差ゆえに志望を断念せざるを得ない生徒及びご家庭に対し、入学後に一定の基準を設けて厳正な審査の上、幾許かの奨学金を付与するということ自体は学校の専権事項であると考えます。
これはこのとおりであって、これまで繰り返し書いてきたように、一競技団体の分際で口を挟むような問題ではありません。つまり、高野連様は形式的審査ができるだけで、現実の内容に踏み込んで憲章に触れるかどうかを審査する権限がないのです。
経済的事情だと学校側に主張されるなら、それを信じるしかない立場にあります。だとすれば、今回の騒動は何の意味もなかったわけです。そんなことは最初からわかっているはずですから、何のためにわざわざ“自爆”に突き進んだのかというナゾが残ります。
ちなみに、準決勝で浦学に勝ったのは県立富士見高校です。ケ○の穴の小さい人たちはさぞかし喝采したことでしょう。めでたし、めでたし。
とても一度には対処し切れませんでしたので、少しずつ処理しています。報道量が多かった宮城2強などはいずれ必ず取り上げます。郁文館については、ほとんど報道されていないはずですので、扱うことはないでしょう。400校を全部やったら、1日1校でも1年かかりますし…。