<トラック滞留>午前0時前、ETC深夜割引待ち 東名上り (毎日新聞) - 1月5日15時5分更新
深夜の東名高速道上り線で、路側帯などに違法駐車する大型トラックが急増している。ETC車対象の高速料金の深夜割引が始まる午前0時を待つためで、日本道路公団(昨年10月に分割民営化)の改革が思わぬ副作用を招いた形だ。年末から三が日こそ見られなかったものの、これから再現されそうで神奈川県警は「駐車違反であり、危険」と呼びかける。だが、輸送業界は厳しいコスト競争にさらされ、改善の兆しはない。
中日本高速道路株式会社によると、違法駐車は海老名サービスエリア(神奈川県海老名市)―東京料金所(川崎市宮前区)間約24キロの路側帯や緊急車両避難場所に目立ち、一晩で平均150台を超す。
ETC車対象の深夜料金割引は、04年11月に始まった。午前0~4時の間に高速道路を走行すれば料金が約3割引きになり、25トン車が東京に向かう場合で試算すると、名古屋から1万1600円が8100円▽大阪から1万7500円が1万2250円▽福岡から3万6250円が2万5400円――と安くなる。このため西から来たトラックが東京料金所の手前で時間調整するのだ。
駐停車禁止の場所だが、運転手が乗車していて移動が可能なため、取り締まりは難しい。これまで事故は起きていないが、追突などを誘発する危険はある。
海老名サービスエリアでは、午後10時ごろには130台駐車可能なスペースが満杯になる。渋滞防止のため合流車線を3キロに延長したが、その車線にもトラックが止まる。岡山県の運転手(37)は「車線脇には止めたくないが、駐車場が満杯なら仕方ない」と話す。
背景には長距離運転手の厳しい労働環境もある。運転手たちは「高速代が十分になく、3割引きは大きい」と口をそろえる。長崎県から来た運転手(55)が支給される高速代金は一律1万円。不足分は自己負担となり「100円でも節約したい」と切実だ。
県警などは、少し遠いが広い場所に滞留車を移動させようとトラック協会や関係団体に要請しているが、効果は上がっていない。【渡辺創、鈴木一生】
私も、ETCを設置して半年余りが経過しましたが、地方では朝夕の通勤時間帯が50%引きになりますので、手前のPAで時間調整をしてICを降りるのが常になっています。
こういうことは、あらかじめ予測されたことではないかと思うのですが、当然のことながら都会では事故を誘発しかねない状況を生み出すのは避けられないと思います。
時間帯割引と言うことではなく、ETCを設置している車両については、全時間帯を同じ割引率にすればいいことで、そうなればETCの普及率は格段に進み、ICでの渋滞、人件費の大幅な削減につながるのではないでしょうか。
中途半端な割引ではなくて、実態に合った制度を導入しないと、思わぬ副作用は必ずどこかで新たな弊害となってしまいます。
いっそのこと、高速道路の利用には全車両にETCの設置を義務付けてはいかがなものでしょうか?
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