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欧州難民問題の裏側

2015年09月08日 | 政治・社会

「浜辺に打ち上げられた難民と思われる幼児の遺体」写真に衝撃を受けて、各国の世論で「難民を受け入れろ」との主張が高まっている。日本でも同様の主張が広がっている。

だが、この問題はそれほど単純な悲劇ではない。2番目以降の記事を読めばわかるように、裏に密航斡旋業者が暗躍し、中には銃で脅されて船に乗った人もいる。

一部のケースでは、難民希望者から搾取した“密航手数料”を武装集団が内戦の軍資金にしているとの報道もある。
このようなビジネスモデルも駆逐していかないと根本解決にならない。安易な難民受け入れは、逆にこのようなビジネスを後押しし、内戦を激化させ、さらに難民希望者を増加させる恐れすらある。

また、難民の中にイスラム過激派のテロリストが紛れて欧州潜入に成功したとの報道もある。

従って、情緒に振り回されずに、冷静になって現実的な対応が必要。薄っぺらい善意は逆に安全保障上の問題悪化にもなりかねない。

そして、難民が生まれているのは北アフリカだけではない。アジアでもミャンマーから少数民族ロヒンギャ族の難民が生じている。



【報道写真の裏側】

大きな反響を呼んだ報道写真だが、実はジャーナリストによって演出がなされていたようだ。
この演出によって、見る人の情緒は増幅される。


ツイッターに流れてた画像を拝借




以下は全て各記事からの引用。



【漂着難民支援を求める報道】

シリア難民の子ども遺体漂着受け対策求める声
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150904/k10010216181000.html

中東などから地中海を渡って難民や移民がヨーロッパに流入するなか、トルコの浜辺にシリア難民の男の子の遺体が流れ着いたことが欧米などで大きく報じられたことを受けて、幼い子どもも犠牲になる難民などの問題への対策を求める声が一段と高まっています。



【難民の裏にいる密航斡旋業者について報じた報道】

カネのある移民、密入国業者に頼る 英仏海峡から英に密航
http://jp.wsj.com/articles/SB12074596417245674887704581181673256037868

イラク、シリア、イラン出身の人々はインタビューで、多額の手数料を業者に支払っており、トラック後部に乗ってトルコと欧州大陸を通ってテテゲムや近隣の町に到着したと述べた。その後、彼らはさらに2000ポンド(約38万円)を支払い、英国ライセンスプレートをつけた高級乗用車に乗り、そのままフェリーで海を渡ってトラックストップと呼ばれる長距離トラック用ドライブインに到着する。

英国内務省のスポークスマンは「フランス北部の状況に対処するためフランス当局と緊密に協力している」と述べ、「人々の密航の背後にいる組織犯罪集団を標的にした共同情報作業を強化している」と語った。

イランから出国してテテゲムに到着した34歳の会計士の女性は、彼女と家族が政治的な迫害を受けたため亡命を希望していた。あっせん業者とはテヘランで接触したという。彼女は英国の銀行口座に8000ポンド振り込んだ後、イランで母親、姉妹、そして義理の兄弟と一緒にトラックに乗り込んだ。


欧州目指す移民、カネと国籍と宗教が運命の分かれ道
http://jp.wsj.com/articles/SB11231315501785473630904581177893924136806

彼らが欧州を目指して通過する地域では、移民を運搬するビジネスが急拡大している。そこはカネの有無や宗教が物を言う世界で、それらに恵まれた人々だけに安全な旅や厚い待遇が提供される。

地中海経由でトルコやリビアから欧州に移民を運ぶボートの中には、2段階の料金システムを提供している業者もあり、高い値段が払える人にはデッキのより安全な席が用意されている。イタリア海軍によると、15日には木製ボートに40人の移民が閉じ込められ、「水と燃料と人の排泄物」の中で死亡した。上甲板に座っていた人々は助かった。

マラクーティ氏は「密航支援業者たちの動機はまさにお金だが、実例を見ると、リビアではイスラム教徒がいい扱いを受けているようだ」と話した。一方、リビアでは生死を分ける要因は主にカネだと断言する移民もいる。


急増する地中海の難民遭難、危機的な6つの数字
http://jp.wsj.com/articles/SB11350573174384774502804580595670757750944

リビア内部やその周辺で活動する部族や民兵などの武装集団は難民の「運び屋」となることで多額の利益を上げ、集めた資金をリビア内戦の軍資金に使っている。

【1,000ユーロ】ぼろぼろのボートに乗ってリビアからイタリアに渡るための費用。現在の為替レートで約12万8000円。この航海では難民が死亡する事故が多発している。

【1,000人】2014年以降、イタリアで逮捕された密航あっせん業者の数。イタリア検察当局によると、カタニアでは約100人が裁判にかけられているが、最終的な判決は出ていない。


地中海に殺到するボート難民、イタリアは悲鳴
http://jp.wsj.com/articles/SB10030317691824024149004580513593480159792

ある肌寒い日、リビア沿岸に浮かんだ薄っぺらなゴムボート20隻に3800人以上のアフリカ人が詰め込まれた。有償でひそかに難民を出国させる請負業者が間に立っており、中には銃を突きつけられて無理やり乗船させられた人もいた。

リビアで清掃作業員として働いていた26歳のナイジェリア人男性は先月、暴力から逃れるために請負業者の助けを借りる必要性に迫られた。出発日の波は荒かったにもかかわらず、業者が用意したのは空気を入れて膨らます薄っぺらいレジャーボートだった。男性は乗船を拒否したが業者の1人が顔に銃を突きつけ、妊婦を含む難民らを無理やりボートに押し込んだ。

難民や当局者によると、渡航を仲介する業者は収入を増やすため、さらに乱暴な新戦略を採用している。2月初め、強風と寒波が襲うなか、業者はTシャツしか着ていない複数のアフリカ人の若者に水も食料も与えず、ゴムボートに強引に乗り込ませた。このうち29人が低体温症で死亡した。



【難民に紛れ込むテロリスト】

メディア報道:難民に紛れてイスラム国戦士4000人が欧州に入り込んだ
http://jp.sputniknews.com/europe/20150907/863058.html

欧州には難民に紛れてイスラム国戦士4000人が入り込んでいる。イスラム国エージェントの情報としてSunday Expressが報じた。


偽装難民のテロリストが欧州の新たな脅威に
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/02/post-3542.php

匿名のISISメンバーがニュースサイトのバズフィードに語ったところでは、シリア難民に偽装した多くの工作員がトルコ経由でEU圏に送り込まれているという。



【ミャンマーからのロヒンギャ族の難民】

木造船の女性や子供ら500人保護 アチェ沖、迫害の少数民族か
http://www.sankei.com/world/news/150510/wor1505100047-n1.html

インドネシア・スマトラ島アチェ州沖で10日、複数の木造船が見つかり、地元当局者によると、乗っていた女性や子供ら計約500人が保護された。ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャとみられる。

仏教徒が多いミャンマーで差別的扱いを受けているロヒンギャの多くは、迫害から逃れて職を得るため、インドネシアやタイなどの周辺国に脱出するケースが後を絶たない。


ミャンマー少数民族、千人規模で大量密航か 迫害逃れマレーシアやインドネシアへ
http://www.sankei.com/world/news/150511/wor1505110033-n1.html

マレーシア北部ランカウイ島で11日、密入国したミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャや、バングラデシュ人が見つかり、地元警察は1018人を拘束した。10日深夜から11日朝にかけ、3隻の木造船で密航したとみられる。

イスラム教徒が多数派のマレーシアには、多くのロヒンギャがミャンマー国内での迫害を逃れたり、出稼ぎをしたりする目的で流入している。


困窮「ロヒンギャ族」を戦闘資源“草刈り場”にするイスラム過激派 国際社会は無力
http://www.sankei.com/premium/news/150504/prm1505040005-n1.html

バングラデシュとミャンマーの両国にまたがる地域で、苦しい生活を強いられているイスラム教徒(ムスリム)のロヒンギャ族の人々を狙い、イスラム過激派が勢力拡大を図っている。

一方でミャンマー国内では、イスラム教は脅威だとしてムスリム排斥を主張する「969運動」の指導者、ウィラトウ師を支持する声が多く、ムスリムと仏教徒との対立は、さらに先鋭化しそうだ。






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