サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

何もしないで過ごした時間は・・・・。

2011-05-16 18:31:29 | Weblog


モーツァルトは三十五年しか
生きなかったのですが
-----------------------------------
その短い生涯で六百を超す膨大な名曲を作りました。
彼のライフスタイルは
まさに、目標を持って一生懸命生きたと
言えるものです。
つまり限られた時間を有効に使い切った人なのです。

時間は何もしなくとも過ぎていきます。
お金は使わなければ減りませんが
時間は確実に減っていきます。

それ故、何もしないで過ごした時間は
浪費と言える訳です。

作家の川北義則氏は
浪費時間を少なくする方法として二つ挙げています。

先ず一つは何事に対しても
「一生懸命に取り組む」こと。
何かに夢中になっているとき、しばしば
時が経つのを忘れることがあります。
こうした場合、時間を損したと考えるべきではなく
得したと思うべきであると述べています。

そして二つ目の方法としては
「目標を持つ」こと。
例えば、自分が何をしなければならないか
それがはっきりしていないときは
時間は浪費される。
しかし、目標があるとすべてが
それに向けて集約されていくから
時間の浪費は少なくなると述べてます。

ある哲学者は
人生で一番愉しいことについて
「目標をつくって、それに向かって努力する」
ことだと言い切っています。

本当の豊かさには愉しみがなければならないし
逆に愉しみがあれば、傍目には
どんなに無駄な時間に見えても
その人にとっては充実した時間なのです。

私たちの時間は限られています。
それもいつおしまいになるかもわからない。
今日かも知れないし、また明日かも知れない。

そうであるならば
「一日一生」と思い
充実した時間を過ごすべきであると言えます。



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出会いは「宝物」です

2011-05-13 18:22:51 | Weblog


茶道の世界において、
お茶席でもてなす相手とは
---------------------------------------
もう二度と会うことがないかも知れないので
いいお茶を入れてあげようと努力する姿勢のことを
「一期一会」を言います。

千利休の弟子宗二の『山上宗二記』に
「一期に一度の会」とあるのが元になっています。
「一期」は仏教語で、
人が生まれてから死ぬまでの間の意味があります。

人生は人と人の出会いによって
絶えず繰り広げられますから
仕合せな人生をつくるためにも
出会いを大切にしたいものです。

人との縁にあっては
徳川将軍家の剣の指南役であった「柳生家」に
有名な家訓があります。
江戸時代の初期に、家康、秀忠、家光の3代に
仕えた柳生宗矩の言葉と伝えられています。

「小才は縁に出会って、縁に気付かず
中才は縁に気付いて、縁を生かさず
大才は袖すり合った縁をも生かす」

案外、自分にとって
将来の鍵を握る人が身近にいるかも知りません。
また、逆に近くにいるすぎるために
その存在が気付かないこともあります。

何事につけても、あまり打算的にならず
会う人一人ひとりの出会いを
大切にしていきたいものです。



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事業の成否

2011-05-12 19:26:17 | Weblog


1年目ー33%、2年目ー51%、
3年目ー58%、4年目ー63%、
----------------------
5年目ー67%
6年目ー71%
7年目ー74%
8年目ー77%
9年目ー79%
10年目ー80%

上記の数字は
少しふるいですが、アメリカ商務省発表による
新事業の失敗率を表わしています。

お分かりの通り
新事業の2/3は5年以内に失敗しています。
さらに10年後には8割が消えてしまっているのです。

こうした傾向は日本においても同様だろうと思います。
特に脱サラで商売を始めている人は
5年以内に90%が失敗していると言われています。
つまり、確率から言えば
10%しか10年後には残っていないわけですね。

それでは、どうすれば
新事業で失敗しないようにできるのでしょうか。

『不運に思ったとき読む本』
の中で著者である笠巻勝利氏は
「10の条件」を記しています。

1 目標意識が高いこと
2 運命を乗り越える姿勢が強いこと
3 失敗を恐れない姿勢を持つこと
4 実行力と活力があること
5 物事を完遂させる力があること
6 不安定な条件の中でも耐久力があること
7 事業遂行を支える自信があること
8 問題に立ち向かい解決する力があること
9 消費者の動向、ユーザーの要求に対応できること
10お金を成功の尺度としていること

以上、10の条件は簡易に思いつく内容ですが
意志を強固に持ち、継続的に実行しない限り
成功は成し遂げられません。

矢張り、事業で成功するためには
失敗の要因を取り除き
成功するために必要な条件を
ドンドン取り入れていかなければなりません。



草や木にも心はあります

2011-05-11 20:36:23 | Weblog


三井不動産会長であった江戸英雄氏(故人)は
----------------------------------
50年以上も野菜作りをしていたと言われています。
生前、彼は知り合いに
「植物に足音を聞かせてやるほど、いいものができる」
と語っていたそうです。

草や木は眼がないから見えないとか
脳がないから考えないとか言われますが
そうではないように思います。

何億年もの間、時代の変化に適応して生きてきた。
気候条件が変われば、それに適応するよう
努力して生きてきた。

そうして見れば
人間以上に自然の変化に対応する力を
もっているわけです。

草や木や、そして花に
優しく語りかけ、いたわりの手を
差し伸べれば
私たち人間にも
もっと多くの仕合せが
訪れるかも知れません。

「曹源の一滴水」:高村光雲

2011-05-03 17:47:14 | Weblog


評論家、翻訳家、劇作家であった福田恒存は
----------------------------
まだ使える物を捨てるのは
「残虐行為」だと言っています。

さて
中島光蔵は
仏教彫刻師になろうと志し
高村東雲を訪ねます。

東雲は何も言わずに
光蔵に井戸の水汲みを命じたのだそうです。

東雲は光蔵の動作を見て
やにわに彼を激しく罵って、退去を命じます。
傍で見ていた弟子たちが、彼を憐れんで
その夜は泊めてくれたのです。

夜半、光蔵は起こされて
東雲の前に通されます。

東雲は言葉静かに
「昼間、私が叱った理由がわからぬようだから
話そう。
仏像は人から拝まれるものである。
拝まれるものを作る人に
拝むこころがなくてはだめだ。
一杯の水といえども天地の賜物である。
然るに、お前の水汲みを見ると
こぼれても平気だ。
捨てて省みぬ人間に、仏像が彫れると思うか」
と諭したそうです。

中島光蔵。
のちの高村光雲であり
高村光太郎の父であります。





「風過ぎて竹に声を留めず」:広田弘毅

2011-05-01 15:57:01 | Weblog



「風 疎竹に来る 風 過ぎて竹に声を留めず」
---------------------
この句は
中国の明末の儒者・洪応明の著である
『菜根譚』からきています。
儒教の思想を中心に老荘・禅学を交えて
人世観をうたいあげた三百五十句から構成されて
いるうちの一句です。

風が疎らな竹林にあたると、竹の葉が
さやさやと鳴る。
しかし、風が過ぎると、もう竹には
音が残っていない。

こんな感じでしょうか。

趣旨は
徳の高い人は、何か事が起きたときに心が
動くが、その事が終われば心は元の
空虚に戻って、いつまでも執着しない
ということを表わしています。

つまりは
善かれ悪しかれ、その事に執着して
いつまでも精神を浪費するような愚かなことはせずに
心の空であることを学びなさいと
諭しています。

元駐米大使で外交評論家の加瀬俊一氏は
広田弘毅のもとで
外国との会議の通訳をしていた折、
相手の長口上を聞き流しておいて
広田は加瀬氏に対し
「風、疎竹に来る。風過ぎて竹に
声を留めず  これだけを訳して下さい」
と伝えたそうです。

≪廣田 弘毅(ひろた こうき)
1878年(明治11年)2月14日 -
1948年(昭和23年)12月23日)
日本の外交官、政治家。勲等は勲一等。
旧名は丈太郎(じょうたろう)。
新字体で広田 弘毅(ひろた こうき)とも表記される。

外務大臣(第49・50・51・55代)、
内閣総理大臣(第32代)、貴族院議員などを歴任した。
文官では唯一のA級戦犯となり死刑となった。≫
ーwikipediaより引用ー



上杉鷹山の人間愛

2011-04-29 17:14:22 | Weblog


米沢城に入城するには、関根の羽黒堂から
----------------------------
城まで一里の道を
藩主は馬に乗ることになっていた。
ところが上杉鷹山は三里手前の大沢から
馬に乗ると言い出した。
家臣団は前例がないこと故、止めようとしたが
上杉鷹山は笑いながら
「例にないことをやるのが私の改革の
はじめではなかったのか。ここから馬に乗ろう」
と寒風の吹き荒ぶ街道を馬に乗って歩き始めた。

従来であれば大沢宿からの行列は
今まで着ていた衣を脱ぎ捨てて、絹の着物に
着替え、華やかに入城するのが常であったが
鷹山はそれもしなかった。

江戸からの雨露で汚れたままの旅装で
そのまま城に入ったと言われている。

待ち構えた重臣は、その様を見て
「まるで乞食の群れだ」と思った。

上杉鷹山は九州の小藩「秋月」の出である。
縁あって上杉家の養子に入り、家付き娘と結婚
すべく十七歳の時に藩主の座に就いた。
この家付き娘は幸姫といい、脳障害、発育障害が
あったといわれている。

≪幸姫は1769年(明和6年)に治憲(後の鷹山)と
婚礼を上げ、1782年(天明2年)に30歳で死去すると
いう短い生涯であった。
しかしながら治憲は邪険にすることなく、女中たちに
同情されながらも晩年まで雛遊びや玩具遊びの
相手をし、ある意味2人は仲睦まじく暮らした。
重定は娘の遺品を手にして初めてその状態を知り、
不憫な娘への治憲の心遣いに涙したという。≫
ーWikipediaより引用ー

そうした背景もあり、鷹山は改革の目的の一つに
藩内に身体障害者に対する虐待禁止を取り入れた。
また「間引き」の禁止と保育手当の支給も
敢行している。
「間引き」と言われる風習は当時、どの藩にも
見られたが、鷹山は積極的にこの「間引き」を
禁止した。

(当時の米沢における人口は九万人を切っていた。
本来ならば十五万人いてもおかしくなかったが
自然減ではなく、人工減によるものと解されている)

「生命というものは、たとえ貧しい家に生まれ或いは
身体の一部を損なってこの世に出てこようとも
等しく尊いものである。人の命を粗略に扱っては
ならない。ましてや貧しい家に生まれたからといって
生まれたばかりの赤ん坊を殺すとは何事であるか。
天の道に背くものである。今後そうした行為を
おこなった者は厳罰に処する。
また、それは個人の責任だけでなく、五人組、十人組
の責任である。藩の責任である」
と表明している。

総じて
・自助(自ら助ける)
・互助(互いに近隣社会が助け合う)
・扶助(藩が手を伸ばす)

の三位一体論を説いている。

「鷹山が甦らせたのは
米沢の死んだ山と河と土だけではなかった。
鷹山は何よりも人間の心に愛という心を甦らせた。
現代の世でもっとも欠けているのは
この愛と労わりと思いやりの心であろう。」
と危機を乗り切るリーダーの条件のなかで
童門冬二は記している。
(上杉鷹山の経営学)



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笑いの効用

2011-04-28 17:39:51 | Weblog


中国には昔から「一笑一若、一怒一老」
という言葉があります。
------------------
一回笑うと一つ若返り
一度怒ると一つ年をとる
という意味ですね。

笑いは不快さへの耐久力を高めるとも
言われますので、もっと笑ったほうがよいのです。
また、人生を楽しむ術を知っている人は
例外なくよく笑う人たちです。

漫才を聞いて笑うと、糖尿病患者の食後の血糖値を
引き下げる効果があったと、日経新聞の記事が
ありました。
またガン患者に落語を聴かせて、直後に免疫力を
測定したら、みんなアップしていたと報告もあります。

日本には、「笑う門には福来たる」という諺があります。
笑いの有る生活を心掛けることは
家の中も明るいムードになり、笑いだけでも
癒されるのかも知れませんね。



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トイレの神様

2011-04-27 14:44:04 | Weblog


同じ長野県に住みながら、
知らないことは山ほどあります。
--------------------
昨年、ヒットした曲に
植村花菜さんの「トイレの神様」がありますね。

下伊那郡阿南町では
年末から正月にかけて
「便所の年取り」という行事があるのだそうです。
男性が松飾りをしたり、年神棚を作ったりする間に
女性は年取りのご馳走をつくって準備する。
準備がすべて終わると女性は便所を
きれいに掃除するのです。
そしてその家の主人が年神様のお膳と自分のお膳を
持って便所の前に行き、そこに敷かれたゴザに
家族の者と並んで座る。
大便所の戸を開けて持って行ったお膳を並べて供え
主人が「お世話になりました」と挨拶をする。

こうして便所の年取りを済ませてから
年神様にお膳を供え、家族の年取りをする。

(日本人の禁忌より一部引用)

因みに妊婦は便所をきれいにしなければ
いけないと言われます。
きれいにすることによってきれいな子が
生まれるのだそうです。

また「便所に唾を吐いてはいけない」といった
禁忌には
神様を穢してはならないという意味と
忌むべき便器の汚物を口に感染させないようにと
いう2つの意味からなっていると
言われます。

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愚将と名将

2011-03-27 16:14:38 | Weblog


孔子の論語「子路第十三の六」には

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子曰わく、「其の身正しければ、令せざれども行わる。
其の身正しからざれば、令すと雖も従わず。」
の記述がある。

これを現代語訳すれば
孔子が弟子の子路に対し
「自分自身が正しくさえあれば、命令などしなくとも人々は行動する。
自分自身が正しくなければ、例え命令をしたとしても人々は従いはしない。」
という意味になる。

更に判り易く解説するならば
人々の上に立つ人間の行動は多くの人々に
影響を与えるので慎重にせねばならない。
また影響を受ける人々が納得しないような事は
してはならないし、どうしてもする必要があるのならば
納得をさせるようにしなければならない訳である。

『散るぞ悲しき』の著者である梯久美子氏の本を
久し振りに読み返してみた。
周知のとおり、硫黄島総司令官であった
栗林忠道中将(戦死後、大将に昇格している)に
ついて書かれている。

詳細は避けるが、その中に昭和59年の遺骨収集に
関する文章が目に止まった。

壕内の温度は80度になることところもあり
硫黄ガスで中毒になる危険もあるため、作業は
一度に20分が限度であったという。
はじめ軍手をはめて作業していたが、素手で骨を
拾うように変えた。
「軍手をしていると、一旦掴んだ骨が手から
離れない」のだそうである。

火葬にした骨は表面がサラサラしているが
置き去りにされた遺体がそのまま風化した骨は
表面がべたついているために、軍手にくっついてしまう。
だから素手で拾ったそうなのである。

壕内には白い骨と黒い骨があり
白い骨は銃弾や爆弾でやられたり衰弱して
亡くなった人のもの、そして黒い骨は火炎放射機で
焼かれて亡くなった人のものであると書いている。

この硫黄島に一度ならず二度も行った政治家がいる。
最初は小沢一郎氏と共に出向いている。
政治的なパフォーマンスであったことは歪めない。
硫黄島への慰霊後、小沢一郎氏は原因不明の
病に侵され暫く安静にしていたと新聞で報じられたが
二度も訪れたこの方は、至って元気で
あったようである。
然も二度目の慰霊では、軍手をしたまま「合掌」を
している。
凡そ一国の宰相がすべきではないことは
言うまでもないし、その日の夜には秘書官たちと
中華料理店で会食していたと言われている。

硫黄島に掘られた地下壕の正確な数は
今もわかっていない。
1,000を超えることは間違いないと言われ
約5,000とする戦史研究者もいる。
現在、収集された遺骨は8,000柱。
未だ収集されずに残る英霊は13,000柱もある。

(付記)

栗林忠道大将は長野県出身者である。
松代高等小学校から長野中学校(現・長野高校)に
進んだのち陸軍士官学校に入り、その後
陸軍大学校、海外留学といわばエリートコースを
歩んでいるが大本営勤務は一度もない。
夫の死後、妻の義井はのしいかを仕入れてきて
露店で売りながら、子どもたちを育てたと
言われている。

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五徳

2011-03-26 16:56:43 | Weblog


(イラストは五徳紋です)

平成元年に発刊された『孔子』の中で
-------------------------
著者である井上靖は
「信」に関してこう述べている。

「信」という文字についての話。

人間は嘘を言ってはいけない。
口から出たことは、なべて本当のこと、
真実でなければならない。

これはこの地球上で生きてゆく上での、
人間同士の約束である。
暗々裡の約束である。

人間がお互いに相手の言うことを信ずることができて、
初めて社会の秩序というものは保たれていくのである。

人が口から出す言葉というものは
”信ずるもの”、”信じられるもの”
でなければならない。

それ故に”人”という字と
”言”という字が組み合わされて
”信”という字ができている。

孔子が説いた儒教、五常の徳は
「仁義礼知信」で表わされる。

「仁」とは施しの心、優しさ。
「義』とは人助けの心、義侠心。
「礼」とは礼儀、礼節の心。
「智」とは正悪を真に理解できる知恵。
「信」とは信頼されるような人になること。

・言葉と行動が一致すること。
・人を欺かないこと。
・嘘をつかないこと。
などは、そうした意味において
大前提となる。

孔子が生まれたのは紀元前551年。
すでに2,500有余年の歳月が過ぎているのにも
拘わらず、社会の秩序が保たれず
混沌は岸辺が見えない
果てしない闇の如く
続いている。


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泣き寝入りしてはいけない。

2011-03-25 18:23:02 | Weblog


今の仕事に就く前
私はとある製造業で旋盤を廻しながら
3交代勤務をしていた。
だから作業服は汗まみれ、油まみれだった。
きれいな作業服であったのは初日のみで
10年以上も着込んだので襟が擦り切れていた。
然も作業服は自前で購入した。

さて
上田検察審査協会も些少ながら義援金を被災地に
向けて送ることに決定いたしました。
---------------------
検察審査協会員は
検察審査員を経験した方々によって構成されています。

あまり、なじみがないかも知れませんが
以下のような活動を展開しています。

1 広報活動

検察審査会の仕事を地域の皆さんに広める。

2 賛助会員の拡大

正会員以外に協会の目的に賛同してくれる
方々を募集します。

(最近の検察審査会の議決)

・政治資金規正法違反
・業務上過失致死傷
・住居侵入、殺人、銃刀法剣類所持等取締法違反
・業務上横領
・業務上過失致死
・自動車運転過失致死
・業務上過失傷害
・明石花火大会歩道橋事故
・小沢一郎代議士強制起訴

(検察審査会の流れ)

①事件が起きた時に警察が捜査します。

②その後、検察官へ事件の捜査内容を報告し
 検察官が、これを裁判にかけるか否か判断します。

③検察官が裁判にかけないと判断した時は
 「不起訴」と言い、これで終わりです。

④被害者がこれでは納得できないという場合
 裁判所内にある「検察審査会」に申立ができます。

⑤ここで国民から選ばれた11人の検察審査員が
 検察官の判断が正しいか審査します。

⑥審査の結果、検察官の不起訴処分に疑問が
 あれば「不起訴不当」、「起訴相当」などの議決を
 して、これを検察庁に送ります。
(この議決にはご存知のとおり「法的拘束力」が
付与されました。)

検察審査協会の役員や会員さんの全ては
無償であって手弁当で活動をしています。

これまで審査した事件は全国で15万件。
その中には
明石の花火大会事件や小沢氏強制起訴
以外に造船疑獄事件、サリドマイド薬禍事件、
水俣病事件、日航ジャンボ墜落事件、薬害エイズ事件
も含まれています。

検察官が検察審査会の議決によって起訴した
事件は1,300件以上を数えます。

泣き寝入りする人が
一人でも少なくなるよう
活動しているのが
検察審査会並びに検察審査協会です。


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「言葉」といふ「魔物」:詭弁と嘘

2011-03-24 09:40:36 | Weblog


「義捐金詐欺」や被災地での「火事場泥棒」
の話を聞くと気分が悪くなる。
-------------------------
江戸時代であれば

「詐欺」は窃盗に順ずる扱いで
十両以上なら死罪になる。

また火事場泥棒など窃盗に類する犯罪が
十両以上盗めば死罪になることは
広く知られているし
金額の多寡に関係なく
三回捕まれば死罪にもなる。

では「嘘つき」はどうなるだろうか。

「嘘つきは泥棒のはじまり」と言われる。
「嘘も方便」などとも言われるが
許される嘘と許されない嘘が
必ずある。

特に「人の生き死に」に関することなどは
間違っても嘘をついてはいけない。

嘘は
基本的に自己弁護から始まる。
自分に弱いから自己弁護する。

一方
嘘をつかない人は
「弱い自分」が見えていて
本来の「真っ直ぐな自分」に戻すことが
できる力を持っている。

「嘘をつかなければ、人間は強くなる」
が逆に
「嘘をつくことで、人間はどんどん弱くなっていく」
と言える。

今般、未曾有の
地震・津波・原発の三重苦で
人間の本性がモロに見えたと感じる人は
多い筈である。

○○官房長官は
「直ちに健康被害が出ることはないし、
将来にわたって健康に被害を与える放射線量を
受けることはない」と強調し、
同時に「継続が想定されるので、できるだけ
摂取しないことが望ましい」とも述べたが
何か詭弁を弄した粉臭い
匂いがしてならない。

*「直ちに」・「遅滞なく」・「速やかに」
 に関する法令用語の解釈

日常用語では、いずれも「すぐに」という意味で
用いられるが、法令用語としては区別して用いられる。

「遅滞なく」は、正当な理由、合理的な理由が
ない限りすぐに行わなければならないとされている。

これに対し、「直ちに」は、理由はどうあれ
すぐに行わなければならない場合に用いられる。

「遅滞なく」と「直ちに」は、すぐに行われなけれれば
義務違反となり、違法となる場合が多いとされる。

「速やかに」は、訓示的に用いられ
すぐに行われなくても義務違反とはならないが
できるだけ早く行わなければならない
とする場合に用いられる。

言葉は「魔物」である。
いずれ、この文言の解釈を巡って
浄玻璃の鏡に座る前に
裁きが下されるだろう。

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宰相の器量

2011-03-22 20:21:50 | Weblog


「器」は才能のあること。
「量」は心の大きさ、徳のあること。

-----------------------
と辞書では述べられている。

『石水寺物語』は信玄の言葉を伝えている。
信玄の言葉を高坂弾正が書き残し
それを小幡景憲を経て、信玄語録としたようである。

この中で「人心」について書かれた言葉が
残されている。

人心は三つの型に分かれる。

一つ:遠慮は志

二つ:工夫は分別

三つ:才覚は気

如何に志しても分別を工夫して
その状況を見極めなかったら、志の意味がない。

また如何に目を付け気を利かせても
才覚を持って事を処置できなければ
その甲斐がない。

例えば道を行く時、大河の端まで来て
水が増したのに瀬を知らずに渡れば
もしや流されるのではと
慎重に見通して考える。
この志が大切である。

そのようにして志しても渡る手段が
他になければ止むを得ないが
分別を持って何らかの案内者を頼み
うまく工夫することも考えられる。

これ等、三つの心は、どれも当然のことである。
しかし
これ等を理解するには
凡愚の者には遅かったのである。

以下は記事の抜粋である。

東京電力福島第一原子力発電所で起きた事故で、
米政府が申し出た技術的な支援を
日本政府が断った理由について、
政府筋は18日、
「当初は東電が『自分のところで出来る』と
言っていた」と述べ、東電側が諸外国の協力は
不要と判断していたことを明らかにした。

 政府関係者によると、米政府は11日の
東日本巨大地震発生直後、米軍のヘリを
提供することなどを申し入れたという。
政府は、
各国からの支援申し出は被災地での
具体的な支援内容を調整したうえで受け入れており
「(断ったのではなく)いったん留め置いた」と
釈明する声も出ている。

 政府・与党内では、政府の初動対応について、
「米側は早々に原子炉の廃炉はやむを得ない
と判断し、
日本に支援を申し入れたのだろう。
最終的には廃炉覚悟で海水を注入したのに、
菅首相が米国の
支援を受け入れる決断をしなかったために対応が
数日遅れた」。

・・・・・・・抜粋(一部カット)・・・・・・・

原発1基当たりの廃炉損失金額は
5,320億円掛ると試算されている。

まさかと思うが
東電や政府が
この損失金額と「人命」を
天秤に掛けたりは
しなかっただろう・・・・・・。


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「想定外」の地震・津波・原発?

2011-03-21 16:09:29 | Weblog


「地震動予測地図」は毎年、更新されるが
敢えて2005年当時まで遡ってみた。

2005年5月、政府地震調査委員会が発表した
「地震動予測地図」は
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30年以内に震度6以上の地震が発生する確立を
地域ごとに示している。

2005年時点ですでに

宮城県沖で99%の確率
茨城県沖で90%の確率

とされ海溝型地震の危険を指摘していた。
(2010年版では確率は低下している)

同年に発刊された『10年後の日本』では
地震による原子力発電所の被害も論じているが
当時の政府及び電力会社は
「安全基準を満たしている」と公言していた。
但し、専門家の間では、その安全基準自体を
疑問視する声も根強く残っていたと言われている。

特に放射能漏れなどの重大事故が発生すれば
救援・復旧工事の停止によって震災の被害は
拡大する可能性も指摘していた。

本書において
さらに危惧すべき点を行政・自治体にも
注がれている。

自治体レベルでも津波の危険がありながら
警戒に必要な防災無線などを
整備していない市町村も多い。

地震の調査や研究を実施する複数の公的機関が
役割分担を明確にしないまま乱立し、
お互いに連携がないことも問題である。

過去に多くの巨大地震に苦しめられたにも
拘わらず、日本人の防災意識は
低いと言わざるを得ないとして
阪神淡路大震災の教訓が活かされているのか
と結んでいる。

「阪神淡路大震災」が起きたのは
1995年(平成7年)、今年16年を迎えた。
今般起きた「東日本大震災」は
果たして”想定外”だけで
済まされるのだろうか。

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