サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

「言葉」といふ「魔物」:詭弁と嘘

2011-03-24 09:40:36 | Weblog


「義捐金詐欺」や被災地での「火事場泥棒」
の話を聞くと気分が悪くなる。
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江戸時代であれば

「詐欺」は窃盗に順ずる扱いで
十両以上なら死罪になる。

また火事場泥棒など窃盗に類する犯罪が
十両以上盗めば死罪になることは
広く知られているし
金額の多寡に関係なく
三回捕まれば死罪にもなる。

では「嘘つき」はどうなるだろうか。

「嘘つきは泥棒のはじまり」と言われる。
「嘘も方便」などとも言われるが
許される嘘と許されない嘘が
必ずある。

特に「人の生き死に」に関することなどは
間違っても嘘をついてはいけない。

嘘は
基本的に自己弁護から始まる。
自分に弱いから自己弁護する。

一方
嘘をつかない人は
「弱い自分」が見えていて
本来の「真っ直ぐな自分」に戻すことが
できる力を持っている。

「嘘をつかなければ、人間は強くなる」
が逆に
「嘘をつくことで、人間はどんどん弱くなっていく」
と言える。

今般、未曾有の
地震・津波・原発の三重苦で
人間の本性がモロに見えたと感じる人は
多い筈である。

○○官房長官は
「直ちに健康被害が出ることはないし、
将来にわたって健康に被害を与える放射線量を
受けることはない」と強調し、
同時に「継続が想定されるので、できるだけ
摂取しないことが望ましい」とも述べたが
何か詭弁を弄した粉臭い
匂いがしてならない。

*「直ちに」・「遅滞なく」・「速やかに」
 に関する法令用語の解釈

日常用語では、いずれも「すぐに」という意味で
用いられるが、法令用語としては区別して用いられる。

「遅滞なく」は、正当な理由、合理的な理由が
ない限りすぐに行わなければならないとされている。

これに対し、「直ちに」は、理由はどうあれ
すぐに行わなければならない場合に用いられる。

「遅滞なく」と「直ちに」は、すぐに行われなけれれば
義務違反となり、違法となる場合が多いとされる。

「速やかに」は、訓示的に用いられ
すぐに行われなくても義務違反とはならないが
できるだけ早く行わなければならない
とする場合に用いられる。

言葉は「魔物」である。
いずれ、この文言の解釈を巡って
浄玻璃の鏡に座る前に
裁きが下されるだろう。

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http://www.aoki-houmu.com/



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