八正道

お釈迦様の言葉とのことですが、常に、これら八つの言葉で
示される正しい道を進むように心がけたいと思います。

「正法眼蔵」の拾い読み(23)[正法の功徳〕 

2006-04-08 04:06:52 | Weblog
「弁童話」の巻に次の文(訳文)があります。

 如来の正法は、もともと不思議なおおきな功徳の力をそなえているものであって、時がいたればかならずその国土にひろまるのであり、人もまたちゃんと正しい信をもって修行すれば、利根と鈍根とをわかつことなく、ひとしくみな仏道を悟ることを得るのである。だからして、わが国は、仁・智の国でもなく、人々も知解にすぐれていないからとて、それで仏法を会得することはできないと思ってはならない。ましてや、人々はみな智慧の正しい種子にゆたかである。

 ただよくそれについて承(ウケタマ)まわることが稀であり、したがってまた、よくそれを味わうこともまだできぬということであろう。

(『正法眼蔵』(八)「弁童話」巻 P330・全訳注増谷文雄・講談社学術文庫)

私の解釈

 本文によりますと、人間はみんな心の中に「智慧の正しい種子」をもっている。
だから、人々はだれでも正しい考え方をもって仏教を学習すれば、心の中には必ず如来の正法が植え付けられる、というのです。

 まことに心強い説得文です。

 仏教は本来、決して難解なものではなく、誰でも味わうことができるものであるというのです。

 私はこの引用文を拠り所としてこれからも仏教を学んで行こうと決意を新たにしました。


終わります

 これで私の「「正法眼蔵」の拾い読み」を終了します。

 この読書を勧めて頂き、またいろいろと貴重な助言を与えてくださいましたtenjin95様には心から感謝申しあげます。また、長い間私の駄文を読んでくださった読者の皆様にも感謝致します。 ありがとうございました。

 私は購入して未読のものや再読したい仏教解説書をたくさん持っていますが、やはりもう一度『八千頌般若経』(梶山雄一・丹治昭義訳・大乗仏典 3,4・ 中公文庫)を読むことにします。
 
 この本は4回目となりますが「智慧の完成」が理解できるまで、何度でも読みたい私の愛読書なのです。