左腕坊主

ハンドボール選手、櫛田亮介の2006年4月~2008年4月までを綴ったブログ

チェコ・サバイバル その5

2007年05月04日 | チェコ・サバイバル
4月7日早朝6時

前日に飲みだしてからもう直ぐで丸半日・・・

『スタニス、ほんまに限界やから、家まで連れてけ。俺を送った後で友達と好きなだけ飲んでくれ。』

駄目もとでスタニスに言ってみた。

すると意外にも『しょうがないなぁ。分かった。送っていくわ』

『おおおおおおおおおっ』

これで寝れる・・・

スタニスに連れられてようやくスタニス家に到着。

戦士チェコモンスター・スタニスはフラフラになりながらも、もう一度ルイーダの酒場へ飲みに行った・・・

左腕坊主ハゲザビエルはここで力尽きた・・・

泥のように眠った。



4月7日昼過ぎ

二日酔いもなく意外なほどすっきりと起床。横ではスタニスが完全にノックアウト状態で寝ていた。

数時間後スタニスが起きてきた。『ノーメモリー。頭痛い。最悪だ。』

ここへマルティンから電話が『昨日大丈夫だったか???俺も二日酔だよ。じゃあまた後でな。』

どうやらマルティン、スタニス共に二日酔いらしい・・・

という訳で結局夕方まで二度寝、三度寝を繰り返しこの日はまったり。

夕方に地下鉄でプラハの街中に移動。

出発前にスタニスから『お願いだから昨日の俺の醜態はマルティンには言わないでくれ!!!頼む』とお願いされた。

ちょっと。ウケた。


プラハの街中で昨日同様にハンドボールの試合を観戦。

昨日とは違い、かなり大きな会場だった。

チェコ対ロシアの一戦。

この日は土曜日という事もあり、会場は子供達を含め多くの観客が詰め掛けてきていた。

世界選手権の時に一緒にチェコを応援したマルティンの友達等も何人か来ていた。

『クシーーー!!!キキリキ、ヤポンキー!!!ホンザ・ヒトシー!!!ムシャシクシャシ!!!』

どうやら歓迎ムードのようだ・・・



試合会場では当然のようにビール、食べ物やらグッズなどが販売されていた。

会場自体も前日のこじんまりした会場とは打って変わり、観客席の数から何から何まで非常に充実していた。同じ大会でも平日と週末では会場を変えて開催すると言うのは良いアイデアだね。

その他にも面白かったのが、試合の中にどちらかのチームがタイムアウトの時だ。

この時に会場の巨大スクリーンに観客席の様子が映り、隣の席の人と2ショットで映し出される。当然観客はみんなその巨大スクリーンを観ている。

なんとこの2ショットを映し出した画面に『Kiss me!!!』と文字が浮き出る。

そうなんよ。映し出された2ショットの2人はキスせなアカンのですわ。

それがカップルだったり、おっさん同士だったり、ほんまに思春期ど真ん中の女の子と男の子だったりね。みんなで笑いながらそれを楽しむんです。映し出された方もテレながらもキスしよるんですわ。

こういうの観客も楽しめるアイデア。少々無理やりにでも楽しんでしまう観客達。

いいねぇ。


しかし我に返り、横を見ると隣はスタニス・・・

『勘弁してくれ・・・』



あとこの試合は本当に子供が多く観に来ていた。不思議に思ってマルティンやスタニスに聞いてみると『今回は子供達が自分で買えるようにチケットが1チェコクローネなんだ。』

間違っていたら申し訳ないが、1チェコクローネは10円もしないはずだ。

子供達に国の代表の試合を観てもらう。

チケット自体は安いが、会場には食べ物、飲み物の一切を持ち込めないようになっていた。

自分達の代表の試合を観て、ビールを飲み、グッズや食べ物を買う。

ちゃんと興行、ビジネスとして成立してるんだろうなと感じた。

当然この大会はテレビでも放映されていたしね。



肝心な試合の方は観客の大声援を背にチェコがロシアを一蹴した。



この日は飲み会無しのようだ。

こいつ等にも休肝日っちゅうもんはあるんか・・・

22時前にマルティンと別れ、地下鉄に乗ってスタニスの家に戻る。

地下鉄を降りてスタニスの家に向かって歩いている途中の事だった。

前方から見覚えのある顔が歩いてきた。

思い出した。前日、いや正確に言うとこの日の早朝に酒場で出会ったスタニスの幼少時代の友達だ。

立ち止まり少しスタニスが話をしている。

スタニスが突然爆笑・・・


どうやらこのスタニスの友達、丁度今酒場からの帰りらしい・・・

早朝6時半に彼と別れ同日22時まで同じ酒場で飲んでいたようだ。

チェ、チェコ・・・

つづく

追伸・くどいようですが、全て実話です。


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