左腕坊主

ハンドボール選手、櫛田亮介の2006年4月~2008年4月までを綴ったブログ

『Silvester』

2007年01月02日 | 櫛田劇場
今日はスタニスの家での年越しパーティーのことを書こうと思う。

『戦場のメリークリスマス』を聴きながら・・・



今回の年越しはおそらく何年経っても忘れることは無いと思う。

日本で言う『大晦日』のことをドイツでは『Silvester=シルベスター』と言う。

29年間生きてきて初めて、日本ではない場所で年越しをすることになった。

チームメイトのスタニスには奥さんと5歳になる長男がいる。

ひょっとして、僕がピルナに居なければチェコに戻って新年を迎えていたのかもしれないし、家族水入らずで自宅でゆっくりしていたのかもしれない。

スタニスは『クシ、Silvesterは家に来いよ。一緒に新年を迎えよう!!!』と誘ってくれた。

ドイツに来てからの4ヶ月、事あるごとにスタニスファミリーにはよくしてもらってきた。まだ僕のパソコンがネットに繋がらない時に英文字で左腕坊主に書き込みさせてくれたのもスタニス。引越しの準備(家具の手配)をしてくれたのもスタニス。今は一人でも行くようになったジム&サウナに誘ってくれたのもスタニス。自宅でインターネットができるように手配してくれたのもスタニス。体調崩して、心身共に最悪なときに『家に来なさい』と薬をくれた奥さんのレンカ。いつも『クシーー』と恐竜のおもちゃで遊んでくれる長男のクリストフ。

Silvesterの20時にスタニスの家に行った。シャンパン2本と海苔を持って。

この日スタニスが4時間かけて料理してくれた豚肉の煮込み料理。レンカが用意してくれたオードブル。いつも通りのクリストフの笑顔。わざわざチェコまで買いに行ってくれたチェコ産のビール。

全てが美味かった。嬉しかった。

21時過ぎにクリストフは先にベットに。『クシおやすみ』ってキスしてくる。かわいいやつめ。



その後はスタニスとレンカと僕でまったりと過ごした。改めて『本当にお世話になった。いつもいつも助けてくれてありがとう』って気持ちを伝えた。スタニスもレンカも『気にしなくていいよ』とサラリと返してくる。

スタニスはチェコを出て10年になるらしく色々な国を渡り歩いてきた。けして常にトップゾーンでプレーしてきた訳ではないみたいだけど10年だ。

『何か日本の曲でも聴こうよ』とスタニスが言った。ネットで坂本龍一と久石譲と捜してきて流した。『戦場のメリークリスマス』が心地よかった。

スタニスの家は8階にある。なおかつその建物は丘の上にある。ピルナの街、ドレスデンの街が一望できる。

24時になった。ベランダに出た。ピルナの街、ドレスデンの街の夜空が赤く染まっていた。

ベランダから真下を見た。そこらじゅうで花火を打ち上げている。各々が思い思いに花火を打ち上げている。そういうことか・・・

ピルナの街、ドレスデンの街の夜空が赤く染まっていた。

日本の夏のどでかい花火もすばらしいが、スタニスの家のベランダから見た夜空を赤く染める花火も何とも言えないものがあった。

レンカがクリストフをもう一度起こしてきた。花火を4人で眺めながら、僕の持ってきたシャンパンで乾杯をした。僕が日本語で『あけましておめでとう』と言った。スタニスもレンカもクリストフも『あけましておめでとう』と続いた。いつもは物静かなレンカが夜空に向かって『あけましておめでとう』と叫んだ。

もう一度クリストフにおやすみのキスをされた。

その後は眠気と戦いながら3人で飲み明かした。相当飲んだし、酔っ払った。所々記憶も怪しい。27時頃に僕の限界が訪れた。27時過ぎに帰宅した。



今日の練習後にスタニスから1枚のCDを貰った。CDには『Akemashite Omedeto』と書いてあり、中には坂本龍一と久石譲が入っていた。


今回の年越しはきっと何年経っても忘れることは無いと思う。

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