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シュンラン(春蘭)

2006-04-20 03:24:04 | 季節感
ランと言えば華やかでゴージャスな花を連想するが、日本のラン、シュンラン(春蘭)は容姿が外国のランとは違っている。
林の片隅でひっそり咲いているシュンランは、淡黄緑色の花で,唇弁は白っぽく紫の斑点がある。実に地味な姿をしている。
シュンランは日本の工芸品の文様に使われている。
水墨画の題材となったり、お盆に彫られたり、漆物の絵柄、焼物の文様と馴染み深い。
地味で清楚な姿が小間の茶花としても珍重される。

シュンランには風流な別名がついている。
唇弁にある濃紫色の斑点が、ほくろやしみに似ていることからホクロ(黒子)と言われ、また、ぺろっと下がった唇弁を婆さんに、中央の雄しべの部分を爺さんのはげ頭に見立てジジババ(爺婆)と呼ばれる。
食用としても、蕾を天ぷらや酢の物にしたり、花は塩漬けにして白湯を注ぎ、蘭茶としてめでたい席に用いられるそうだ。

ラン科 シンビディウム属
分布 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国など
別名 ホクロ(黒子)ジジババ(爺婆)
   (キヅカレ)