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陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

神無月の巫女公式小説集(一)

2011-11-10 | 感想・二次創作──神無月の巫女・京四郎と永遠の空・姫神の巫女


十月中に発表できずじまいだった記事を。
作品の紹介といいますか、自分の記憶を確認するためにぜひとも現時点で書いておきたかったのが、この話題。
アニメ「神無月の巫女」には、知るひとぞ知る公式小説があります。いまどき、これについて語るのはコアなファンの方だけなので、いまさらの感がありますが。
執筆者はもちろん、アニメのシリーズ構成をされた脚本家・植竹須美男先生です。






まずは旧版DVD附録にあるブックレットに収録された掌編について。
小説といいますよりも、ト書きだけのシナリオに近いですね。ちなみにこちらの七作をもとにして、新装版DVD-BOX発売記念で、ユーチューブに英語吹き替えされたCMが流されています。ブックレットをもとに聞くとヒアリングの勉強になるかどうかはわからないですが、よくまとまっています。これ編集した人すごい(尊敬)



「乙羽さん、姫宮千歌音を語る」(DVD二巻ブックレット所収)
神無月の巫女_特別映像(Part.1)
姫宮家にお仕えして十年、という筋金入りの侍女、メイド・オブ・メイド如月乙羽さんによる、ザ・ハウ・トゥ・姫宮千歌音。千歌音お嬢様のお茶の好みから、お衣装、愛馬サンジュストに至るまで私生活を丸裸にして語ってくださいます。ここを読んだら、鞄ひとつ抱えて姫宮家の門を叩きたくなることまちがいないでしょう。でも、ここのお仕事厳しそうですよね。だって仕切ってんのが、この人なんだから。



どこぞの猫耳メイドの真田さんといい勝負の乙羽さん。
主への限りなく深く固い忠節心が伺われるいっぽうで、姫子に対する屈折した毒言が締め言葉にしてそこかしこに散りばめられているのもポイント。じつに大爆笑。じつにあっぱれな従者魂。とはいえ、これがあるから、九話の姫子の背中を押すあの手紙のエピソードが生きてくるんですよね。どうせ、姫子は鈍ちんなので、乙羽さんの気持ちには気づいてないんだろうなっと(微苦笑) ところで、椎茸っておいしいですよねー。これからの季節、鍋物には欠かせませんよねー。ねぇ、乙羽さん。


「早乙女真琴の乙橘学園案内」(DVD三巻ブックレット所収)
神無月の巫女_特別映像(Part.2)
このころ(五話・六話)は、ドラマCD(神無月の巫女ドラマCD 5.5話「君の舞う舞台」)ぐらいしか出演機会のない、あの乙橘のエースランナー早乙女真琴が、姫子のためならいざ、とひと肌脱いで学園ガイド役を務めてくれました。
この子の喋りのノリ、いいですよね。こういう友人いたら楽しいだろうなあ。そしてさりげにマコちゃんの姫子可愛がり(いたぶり?)度合いがわかってしまう語り口です。



マコちゃんといえば、個人的には九話の仲直りエピソード(友愛の走者・早乙女真琴の脚力 その1友愛の走者・早乙女真琴の脚力 その2)がおススメ。
『京四郎と永遠の空』の白鳥くうにも『アムネシアン』の姫子にも元気で明るい親友がいるのですが、活躍ぶりからするとやはりマコちゃんがいいですね(アムネのあの子は悲惨のひと言に尽きる…)。藤井まきさんお気に入りのキャラで作画に気合いがはいってます。そして、アニメでは声が二の首シスターミヤコと二役の大谷育江さんなのですが、マコちゃんの裏声が千歌音ちゃんを翻弄するってのも、どこかふしぎな因縁ですね。

ところで、学園寮にお忍びでいらっしゃった宮様と姫子、いったい、何があったのでしょうか。何をいたしていたんでしょうか。気になる! 気になる! マコちゃん、教えてください。



「大神神社にて」(DVD四巻ブックレット所収)
神無月の巫女_特別映像(Part.3)
本編の方はたいへんなコト(第八話あたり)が起きてしまった時期なのですが、外野はなんとも呑気ですなあ。
大神神社神主のカズキ兄さんと弟子のユキヒトさんがナビゲーション役で、神無月の巫女に課されたオロチ退治、そして神機アメノムラクモなどについて語ってくれます。DVD表紙にも出なかったものだから、ここぞとばかりに語り尽くす。あの謎めいたファイトぉ、一発ぅううううッ!(嘘)な雪山登山についての目的についても、わざわざ俺たちちゃんと活躍してますと報告しています。あの山は日本アルプスだとか北海道あたりだと思うのですが、あの師弟なんであんなとこまでわざわざ行ったのか、いまだにわけわからん…。しかも危険を冒して行ったわりには成果がなさすぎて、その頃の千歌音ちゃんがもうやりたい放題なのでした(爆)。正直、このアニメ、ロボットどころか、神話すらももはやお飾りでしかないのかも。カズキ兄さんがかなり憶測で伝説を語っていたことがつまびらかになっただけなのでしょうか(酷) でも、カズキ兄さん大好きです、ソウマよりも!(酷)




ところで、彼らいわく「秘伝の一部が欠けたイレギュラーな事件については、別の物語で語る」とあるのですが、これはもしや、ふつうに巫女ふたりがオロチを対峙する過去編の物語の用意があった、ということでしょうか。気になります。とても気になります。気になって夜もおちおち眠れませんから、早く明かしてください、カズキ兄さん。

そしてオロチ三人娘も友情出演。ユキヒトさんの物まね上手には脱帽。あはは。つうか、この人、じつは真人間じゃないでしょ(嘘うそ)。そして英語版のユキヒト声もまたおもろいことで。



「あり得たはずのあり得ない物語」(DVD五巻ブックレット所収)
神無月の巫女_特別映像(Part.4)の後半
タイトルが意味深ですね。アニメ本編では会話を交わすことのなかった、乙羽さんとマコちゃん。ほんらいは、姫子と千歌音がつとめるはずの、その代役として登場。なぜこの二人がいないのかは、右頁をみれば判明。でも、乙羽さんは「お嬢さまの私用」と説明しているので、二人が巫女であることは真琴には秘密だったのでしょうか。

報われない者どうし両名のつばぜり合いといったところか。
マコちゃんは、まあ、宮様、ジン様に敵わないと思ってるふしがあるのですよね。乙羽さんは断固として犬っころ許すまじの態度ですが、アニメ本編(九話あたり)ではすでに軟化していますよね。タイトルから察するに構成上、削った部分だったのでしょうかね。「体育女!」「黄金ドリル!」の掛け合いがおもしろいです。あとで見るように、このふたりについてはさらに公式小説があったりします。


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【アニメ「神無月の巫女」 レヴュー一覧】

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